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毎朝、たっぷり死んでおく。

安心安全を突き詰めると、死ぬことが一番安心と言うことになる。墓場に入れば、何も問題は起こらない。だから、毎朝たっぷり死んでおく。考えられる限り最悪の死に方を想像して、その通りにその死を死んでみる。死を避けるのではなく、死を歓迎する。死を直視する。毎朝死ぬ。毎朝からっぽになる。すると、身も心もスッと軽くなる。一度死んだ者にとって、この世的な憂いは憂いではなくなり、この世的な辛苦は辛苦ではない。ただ、そうであるだけのこと。あらゆる物事に対して「そんなにたいしたことかよ」と腹を括れる。

息子が非行に走り困っている母親の話を聞いた。優等生だった息子は「なにもわかってくれない」と積年の恨みを爆発させて、不良とつるむようになり、金を巻き上げられている。母親は息子を更生させたいと言う。私は「きっと息子はずっとさみしかったんだよ。最悪のさみしさを感じるよりは、金を出してでも誰かといられる方が幸せだったんだよ。言いなりになることをやめて、失敗をしたかったんだよ。いつか彼も気づくだろう。金なんか出さなくても一緒にいられる人間がいるということを」と思った。彼が彼の人生を台無しにしてしまったなら、それは彼に運がなかっただけの話。死んでしまったなら、それが彼の寿命だ。

札幌でお会いした女性E様は言った。引きこもりの友達と街を歩いていたら、急病人が道端で血を吐きながら倒れていた。動揺していたら、引きこもりの友達がテキパキと対処をして、救急車を呼んだ。どうしてそんなに落ち着いていられるのか聞いたら、引きこもりの友達は「これよりももっと地獄を生きていたから」と、なんてことのないように言った。地獄を経た人間は、ほとんどの出来事に対して「あれよりはマシ」と思える。冷静になれる。どの家庭にもどの一族にもグレートリセット野郎はいる。一族から見たら勝手気儘に生きているように思われるが、グレートリセット野郎は暴れることで一族のバランスを保っている。

危険だと言われてもバイクに乗りたい奴は乗る。熊が出ると言われても登山が好きなら山に登る。体に悪いと言われても酒が好きなら毎日記憶を失くす。やりたいことを止めることはできない。ウジウジする人はウジウジするのが好きな人で、変わりたいと言いながら何もやらない人は「変わりたい」と言いたい人だから、本当に変わってしまったら変わりたいと言えなくなることを恐れる。言いたい人には言わせておけばいい。やりたい人にはやらせておけばいい。バイクや登山に比べると、ウジウジすることは動的な要素が少ない。だから、エネルギーを消耗していることに気づきにくい。何かをやめさせたいと思ったら、今やっていること以上に面白い何かを見つけて、嫌なことに使う時間を減らし、問題を無効化することだ。

危険と遊びは止めることはできない。交通事故を恐れていたら、外に出ることはできない。天災を恐れていたら、家の中にいても安全じゃない。明日に備えて生きていたら、今日を完全燃焼させることはできない。だから、毎朝たっぷり死んでおく。明日を捨てる。備える明日を捨てることで、たっぷりとある余白を生きる。毎朝葬る。毎朝からっぽになる。誰もがやりたいことをやりながら生きている。法律がある限り、不倫や犯罪がなくなることはない。やりたいことを止めることはできない。生きることは、危険な遊びだ。やめろと言われても、やめない。生きることを止めることはできない。軽やかに、晴れやかに、行こうよ。

坂爪さん、
今日はありがとうございました。
同じ空間で過ごせてよかったです。
この世界には、坂爪さんを始め、あのひとやあのひとやあの子が生きている。
もうすこし、やってみよう。
永遠や絶対はないかもしれないけれど、すべてをきめつけて閉じこもるのは、もうすこしやってみてからでも遅くない。
そう思いました。
なので、私は私の日常を、人生を、私という人間を、もうすこし生きてみます。
そんなふうに思わせてくれて、ありがとうございます。

いつかまたお会いできたら、うれしいです。
よい日々を。
グッドラック。

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おおまかな予定

9月6日(土)東京都世田谷区界隈
以降、FREE!(呼ばれた場所に行きます)

9月23日(火・祝日)静岡県伊東市伊豆高原
EVENT@チャイニーズオーベルジュ仙豆飯店

連絡先・坂爪圭吾
LINE ID ibaya
keigosakatsume@gmail.com

SCHEDULE https://tinyurl.com/2y6ch66z

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坂爪圭吾 ばっちこい人類!!うおおおおおおおおお!!

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毎朝、たっぷり死んでおく。|坂爪圭吾
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