担任が事実誤認→被害児童を叱責 いじめ悪化し退学 筑波大付属小
筑波大付属小学校(東京都文京区)で2024年度に児童がいじめ被害を訴えて退学した問題で、被害児童が他の児童に暴力をふるったと担任が事実誤認して叱責していたことが、関係者への取材で判明した。学校側は不適切指導と認めて謝罪したが、これがきっかけで児童へのいじめは悪化し、退学につながったという。 【写真で見る】被害児童の保護者に校長から送られたメール 関係者によると、児童が5年生だった24年7月、担任の男性教諭から児童の母親に「お子さんが同級生4人を殴った」と連絡があった。児童は否定したが、担任に指導され、4人に謝罪したという。 筑付小の内部資料によると、保護者の求めで再調査したところ、被害児童が殴った事実は確認できなかった。担任は同級生の一人に「(被害児童が)殴った」と言われ、これをうのみにして叱責したと認定。校長は「不適切だった」として保護者に謝罪した。 関係者によると、これをきっかけに被害児童への風当たりが強くなり、10月に同級生からのいじめが悪化。陰口に加え物で殴られるなどの暴力も受けるようになったという。体調が悪化した児童は25年1月中旬を最後に登校できなくなり、月末に退学した。 筑付小を所管する筑波大付属学校教育局は「これから調査委員会が進める調査の公平性や公正性などの観点から、具体的に申し上げることは差し控えたい」としている。【西本紗保美】