第1章|この大地で生きると決めた最初の年。
初めて畑に立ち、
土に向き合う人たちの背中を見たとき、
何をしているのか、まるでわからなかった。
理解できないことばかりだった。
自分にできるのかさえも、分からない。
でも、
必ず成し遂げなければならない――
何とも言えない緊張感と、
先の見えない不安感は、
常に私の中を駆け巡っていた。
力もない。技術もない。知識もない。
だけどたった一つだけ、
私の中にあるものがあった。
確かにあるもの。
揺るがないもの。
それは――
圧倒的な思い。
これだけは、
誰にも負けないと胸を張って言えた。
技術がないとバカにされたって、いいじゃないか。
大口を叩くなと非難されたって、いいじゃないか。
どうせ無理だと笑われたって、いいじゃないか。
たとえ今がそうであっても、
その先がずっとそうであるとは限らない。
その先にあるものは、
本当にそこを超えた人にしかわからない、そんな世界があるはずなんだ。
本気でやったときにしか、
見えない景色がきっとある。
きっとあなたにも、
そんな想いを胸に抱いた瞬間があるんじゃないかな。
――だから、やろう。
泥くさくてもいいじゃないか。
努力臭くてもいいじゃないか。
誰かにすごいと思われたいんじゃない。
人間らしく、
ただ、生きたいだけなんだ。
これからの未来が、素敵なものになるように。
そしてこれから出会うみんなと、
未来がますます幸せに、豊かに広がっていくように。
そんな想いを込めて――
この地から、物語を紡いでいく。
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