持続可能で、かっこいい農業を目指して
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はじめに
日本には「温故知新」という言葉があります。
私はまさに、過去をリスペクトしながら、
新しい時代に合った農業を切り拓いていきたいと考えています。
温故知新を土台にして、地に足をつけた革新。
それが、私のこれからの農業に対する姿勢です。
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農業への感謝とリスペクト
これまで地域を支えてきた農業には、
先輩たちの知恵と努力が詰まっています。
単に古いものを否定するのではなく、
良いものはしっかりと受け継ぎ、
感謝と敬意をもって未来へ繋いでいく。
それが、農業に取り組むうえで私が最も大切にしている考え方です。
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温故知新──
古き良きものを新たに解釈する
過去に使われてきた技術や道具も、
現代の視点で見直せば、新たな価値を生み出せます。
ただの懐古ではなく、
今の時代に広がりを持たせ、発展させる。
それには、
挑戦と創意工夫が不可欠です。
私は、そうした地道な実践を重ねていきたいと考えています。
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テクノロジーと共に進化する農業
バイオテクノロジー、ドローン、AI──
現代の農業には、さまざまな新しい技術が生まれています。
かつては夢物語だったこれらのテクノロジーも、
今では、現実に実装できる段階に入ってきました。
私は一個人として、
いきなり大きな投資をするのではなく、
まずは手に届く範囲の道具で、
できることから実績を積み重ねていきます。
そして十分な力を蓄えたときに、
一気に広げられる農業モデルを実現していきます。
テクノロジーは敵ではありません。
テクノロジーは、味方であり、仲間であり、同士です。
ともに歩み、
ともに未来を切り拓く存在として、
私はテクノロジーと共に農業の可能性を広げていきます。
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地域と共に歩む挑戦
新しい挑戦には、地域との間で摩擦も生まれます。
けれど私は、対立ではなく、
地道な対話と信頼作りによって、
少しずつ仲間を増やしていく道を選びます。
地域とともに歩み、
ともに未来を育てる。
それが私の願いです。
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経営としての農業──
儲かる農業へ
農業は「儲からない」と言われる産業です。
確かに、儲けることが難しい面もあります。
しかし、
私は総意(知恵)と工夫、挑戦を重ねることで、
必ず新しい道は切り拓けると信じています。
農業も、
工夫と創造を繰り返しながら、
しっかりと利益を生み出し、続けられる産業になり得る。
私は、
その可能性を諦めず、挑戦し続けたいと考えています。
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未来を育てる、地域と共に
農業は、地域と地域をつなぐ力を持っています。
地元農家さんとの連携、
地元企業とのタイアップ、
特産物づくりから生まれる新しいビジネス。
それらが複合的に絡み合い、
地域に新たな創造性と賑わいをもたらしていく。
人が集まる場所には、
自然と新しいアイディアと可能性が集まります。
地域モデルが日本モデルへ、
そして世界へ。
私はこの伊那谷の地から、
そんな未来を静かに育てていきます。
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感謝を、未来へつなぐ
今、こうして私たちが未来を描けるのは、
地道に積み重ねてきた先輩たちがいたからこそです。
私は、彼らが作ってきた世界に、心からの感謝を抱いています。
だからこそ、
こんな未来があったらよかったな──
そんな世界を、実際に形にして見せたい。
それが、先輩たちへの恩返しになると信じています。
そして、私たちは今、
本当にそれを実現できる時代に生きています。
私は感謝と敬意を胸に、
この地から、確かに歩み始めています。
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農業がひらく、小さな扉
人は誰もが、
まだ目覚めていない可能性を心の奥に持っています。
けれど、それに気づくことは簡単ではありません。
私は、農業という静かな営みの中に、
その扉をそっと開く力があると信じています。
地域に眠る宝物を再発見すること。
それは、その土地に暮らす人たち自身が、
「自分たちの中にも確かに輝くものがあった」と気づくきっかけになる。
外への視線が内側に向いたとき、
人は自然に、自分自身の価値に目覚めていきます。
焦らず、競わず、
土と水と光とともに、
自分を育てていく道があってもいい。
農業は、
その成長の土壌になれる。
私はそう信じています。
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“心の旗”|原点メモ
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土を耕すように──
人の心も耕していく。
・無理やり引っ張らない。
・急かさない。
・押し付けない。
けれど、
人が内側から静かに変わっていく力を、信じ続ける。
それができるのは、
机の上ではなく、現場というリアリティを持っているから。
農業は、
人間の成長を静かに、自然に、
そして確かに支える一番力強い手段。
成長とは、
土に種をまくように、
光と水と時間を信じて、
ゆっくりと育つもの。
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【まとめ】
私が目指している未来は、
ただの農業改革ではありません。
「人間が本当に自由に、自分を信じて生きられる世界を作ること」
それが、私のビジョンです。
これは単なるビジョンではありません。
哲学であり、生き方の宣言です。
この長野・伊那谷の地から、
私は、静かに、力強く、歩み始めます。
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