奥州市は、市立教育保育施設の統廃合に向けた工程表を見直す方針だ。想定を上回る少子化の進展が背景にあり、2027年度末に小山東幼稚園(胆沢)、30年度末に前沢保育所(前沢)の閉園を検討する。
小山東は、今後の園児数増加が見込めず「適正な集団規模の形成が困難」と判断。前沢地域は「定員が余剰」として、前沢保育所を前沢北こども園に統合する方向で検討を進める。
そのほか、水沢のいずみ保育園は26年度に定員を減らし、特別な配慮が必要な子どもの受け入れ態勢を強化。衣川のあゆみ園は定員を割り込んでいるが、サービスの空白地域をつくらないよう存続させる考えだ。
市によると、15年度末に6118人だった未就学児は、24年度末に3940人まで減少。子どもの急激な減少に早期に対応すべきとした。今後、住民や関係者らの意見を踏まえ、統廃合の工程表の見直しを進める。