米軍の「麻薬運搬船」攻撃、11人死亡とトランプ氏 ベネズエラのカルテルに関係と主張
(CNN) トランプ米大統領は2日、米国が麻薬密売組織「トレン・デ・アラグア」と関係があるとされる船舶に対し、致命的な軍事攻撃を実施したと発表した。
トランプ氏によると、「国際水域」で行われたこの攻撃で11人が死亡した。ルビオ国務長官は、この「致命的な攻撃」は「南カリブ海」で「ベネズエラを出港した麻薬運搬船」に対して実施されたと述べた。
中南米の麻薬カルテルに対する軍事力行使は、トランプ政権によるカルテル取り締まりの大幅な強化であり、この地域に深刻な影響を及ぼす可能性がある。
トランプ氏は自身のSNSトゥルース・ソーシャルで「今朝早く、私の命令により、米軍は南方軍の管轄区域において、トレン・デ・アラグアの麻薬テロリストと特定された者に対し、キネティック(動的)攻撃を実施した」と投稿。外国のテロ組織に指定されるトレン・デ・アラグアはベネズエラのマドゥロ大統領の指揮下で活動し、米国および西半球全域における大量殺戮(さつりく)、麻薬密売、性的人身売買、暴力行為、テロ行為に関与していると主張した。
その上で、誰であれ米国に麻薬を持ち込もうと考える者たちに対し、今回の攻撃を警告と捉えるよう呼び掛けた。
国務省は2月、ベネズエラで誕生したトレン・デ・アラグアを外国テロ組織および特別指定国際テロリストに認定した。
米国はカリブ海諸国と中南米地域に多数の軍事アセットを集結させており、マドゥロ氏の怒りを買っている。
CNNはベネズエラ政府にコメントを求めた。
ルビオ氏は2日、訪問先のメキシコとエクアドルへ出発する前に、今後も「麻薬対策任務」を継続する意向を明らかにした。