第35話 生還の夜
その日は朝から周囲の目がギラついていた。
「約束はしたが……何人だ?」
「十二人まで絞った。それ以降は次回だ」
シャロン団長が平然と二桁の数を言う。
俺の身体は一つだが?
「やれやれ。『ヒール』前に栄養補給しておくか」
取り出したのはユンゲル。
結構な値段のする奴だ。
後は食事もしておくかということで、レバニラやウナギなどを食べておいた。
搾り取られるからな。
「やる気は十分だな」
「最初は誰になるんだ?」
しばらく兵舎からは出られないからな。
準備をしておかないと。
団長の後ろでは騎士団員の人々が並んでいる。
全員やる気満々だなぁ。
死にかけるような任務からドラゴンの恐怖と相対して無事に生還したんだ。
生存本能にも火が付くか。こりゃ激しくなりそうだ。
中にはもう顔を火照らせて発情してる団員もいる。
早いよ。
その中から団長と副団長が歩み出た。
「とりあえずは我々かな。よろしく頼むぞ」
「こんな胸ですので、一生に一度のチャンスかと存じます。よろしくお願いします」
シャロン団長とミアル副団長が俺に狙いを定めていた。
いきなり二人相手ですか。
団長と副団長は今日は鎧姿じゃない。私服だ。
おかげで二人の立派なたわわが揺れている。
二人寄り添うと迫力がすごいな。
辺境伯も凄かったけど、この世界の地位のある人はみんな立派なたわわを持つものなんだろうか。
いや、たわわのせいで男に避けられて多分、仕事に打ち込んでるんだろうな。
その分出世したんだろう。悲しい地位だ。
「もう一人二人くらい男はいないのか? さすがに俺一人は厳しいだろ」
「貴族街に余ってる男なんぞいるか。みんな貴族に囲われてるぞ」
愛妾扱い!
そうだよね。女性の方が地位を持つんなら、男は囲われるものだよね。
そのせいで女性が余る羽目になってんのか。
「そういうわけで、お前には『これ』を愛でてもらうぞ」
妖しい笑顔で、団長と副団長がたわわを持ち上げて揺らす。
普通の男なら嫌がるんだろうことを、俺はイヤがらないことを知っててやってるな。
とりあえず揉んでおいた。
「うひゃぁっ!?」
「ひえっ!?」
二人の良い声が聞けた。
冷静なミアル副団長まで胸を覆って恥じらっている。
無理するから。
「触られてそれで、どうやって最後までするんだ? もうちょっと段階を踏んでから……」
「ふ、ふがいない……くっ……ころせ!」
だから鳴き声を上げるな。
本当にくっころって鳴くんだな、女騎士。
「そもそも騎士団って、こんなに一度に妊娠して良いのか? 一応、避妊具はあるが……」
ゴムを取り出すと、団長と副団長が興味深そうに眺めていた。
使い方を説明すると、微妙な顔をされる。
「団長、この感触どうです?」
「あんまり良くないな。これが私の中に入るのか。避妊魔法を使った方が良くないか?」
避妊魔法なんてあるんだ。
じゃないと経済規模的に捨て子が出てもおかしくなくなるからか。
「避妊魔法ってどうするんだ?」
「身体強化の一部で、子宮の能力を強化すると、なぜか種が付かなくなる。大昔は、性行為の際に身体強化魔法を使っていたせいで不妊が騒がれていた時代もあった」
なるほど。
免疫機能……か、もしくは種とかの異物を排除するんだろうな。
女性の体液には元々雑菌を殺す殺菌作用が少しあるし。
「となると、身体強化されて襲われるのか?」
「そうなるな。――種の貯蔵は充分か?」
充分じゃないよ。
昨日もエトナとアイシャを相手にしたばっかりだ。
この世界の女、『ヒール』があるからっていくらでも搾り取ろうとしてきやがる。
女性恐怖症になったら立たなくなるんだぞ。
でも混乱魔法の一種で、興奮魔法があるからな。
男性に無理矢理させることも、できないこともない。
この世界の男性、寿命短そうだよな。
だから男性が希少なんだと思うが。
「大丈夫だ、カイト。身体強化しているから、どんな体位でもできる。無茶な要求にも応じるぞ」
「大丈夫じゃねぇよ。そんな無茶な体位するか。お前らがしたいだけだろうが」
ツッコミどころしかない台詞だった。
でもなぁ、と団長は副団長と顔を見合わせている。
たぶん、頭の中でとんでもない体位を繰り広げているんだろう。
団長ってさっきのやり取りでもわかるようにムッツリだな。
副団長もか。こじらせるとこうなるんだな。
「問題ない、副団長との連携は完璧だ! 男性経験はないが、お前を満足させること間違いなしだぞ!」
「問題しかないな? 俺がお前らを満足させられるまでやるんだろ。自信なくなってきたわ」
こいつら女二人で普段、何してるんだ。
ていうか女所帯だから発散させるとしたら女相手でしかできないのか。
つまりこの領の騎士団は百合の園なんだな。
百合の間に挟まる男は死すべし、という鉄の掟が元の世界にはあったが。
百合が俺の方を挟んでくる場合にはどうしたら良いんだろうな?
「団長の弱いところはすべて存じておりますので。御使い様にもお教えしますから、ご安心ください」
「副団長の弱いところも教えるから、大丈夫なはずだ。はっはっは」
ああ、団長と副団長でそういう関係なのね。
行軍先でも夜の会議とかしてそうだな。
そう言えば剣の柄が丸みを帯びている気がしてるが、道具代わりには使ってないよな?
「さっ、行こうか! 今夜は寝られないと思え!」
「楽しみにしておりますよ」
目をギラギラと輝かせて俺の手を引くシャロン団長。
うーん。欲望全開だな、ちょっと引くわ。
惹かれる俺の手に一瞬の抵抗を感じたのか、シャロン団長が不安そうに振り返ってくる。
「……だ、ダメか? やはり、私たちなど……?」
「え……」
涙ぐむ二人。
いや、全然イヤじゃないんだけどな。俺の体力が持つかどうかの話で。
でも、女を泣かせるわけにはいかねぇか。
覚悟を決めて付き合おう。
「良いよ良いよ。いくらでも付き合ってやる。無事に遠征から帰ってきたお祝いだもんな」
俺がそう言うと、二人の顔がパァッと明るくなった。
がっしりと腰をつかまれ、そのまま身体を持ち上げられる。
「……え?」
「副団長! ベッドの準備は万端か!?」
「はっ! 抜かりありません、団長!」
二人の連携は完璧だった。
了承されたならそれ以上の言葉はいらないと、俺を兵舎の私室へと連行していく。
私室に着くなり二人は俺をベッドに放り込んで、服を脱ぎ始めた。
俺の目の前には全裸になった女騎士が二人。
鍛えられているけどムッチムチな身体に、豊かなたわわがぷるんと揺れながら四つ並んでいる。
大事なところを押さえながら、二人は俺に詰め寄ってきた。
隠すと言うより、指が動いているのでもう我慢できないんだろう。
とろんとした目で俺をくわえようと大きく開いた口は、ぬらぬらと光っていた。
「覚悟しろよ?」
「覚悟してくださいね?」
その晩は、二人にめっちゃ搾り取られた。
本当に獣みたいな激しさと声で、二人とも止まらなかったし同時にもした。
これが、あと何日続くんだろうな?
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