南京事件修正運動を批判 大学非常勤講師・能川さん
2023年12月12日 05時05分 (12月12日 10時37分更新)
「90年代後半 組織化進んだ」
旧日本軍が1937年、中国国民政府の首都南京を陥落させ、敗残兵や捕虜、一般市民を殺傷や暴行したとされる「南京事件」を考える集会が10日、金沢市の近江町交流プラザ集会室であった。神戸学院大非常勤講師の能川(のがわ)元一さん(58)を招き、南京での大虐殺を否定しようとする歴史修正主義運動の動向や手法について話を聞いた。 (井上靖史)
南京事件否定論と受容構造を巡る共著などがある能川さんは「1990年代後半に修正主義運動の組織化が進んだ」と紹介。背景に「植民地支配と侵略への反省とおわび」を明記した95年の村山富市首相談話や中学校教科書への慰安婦問題記載などに対する反動があったと述べた。その後、第1、2次安倍晋三政権下で「歴史戦」としてキャンペーン化されたと強調した。
手法について「証言など主張に合う材料だけ拾っていくいいとこ取り」と指摘。たとえば殺傷は遺体を片付ける都合で近くの揚子江沿いで多数あったとされることに触れながら、「南京城壁内であまりなかったからといって『南京大虐殺はなかった』とはならない。全体を調べて事実を導く歴史学の標準的な手法から逸脱している」と批判した。
参加した男子大学生は質疑応答で「都合良い証言ばかり集めたくなる手法は分かる気もする。自分も気を付けないといけない」と述べた。集会は元大学教授らでつくる実行委員会が主催した。約50人が熱心に耳を傾けた。
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