さいたま市議会9月定例会開会 41議案提出

 さいたま市議会の9月定例会が3日開会し、およそ27億430万円の一般会計補正予算案など41議案が提出されました。

 一般会計補正予算案は、9億4294万円あまりの減額補正となりました。

 補正予算案には、待機児童の解消や保護者の負担軽減などを目的とした放課後子ども居場所事業について、事業を行う学校施設の修繕や備品の移設などの費用としておよそ1億4390万円を計上しました。

 また、ごみ焼却施設で発電された余剰電力を学校などの市内公共施設に供給・活用するなど電力の地産地消を推進するためのエネルギーマネジメント業務に今年度から2032年度までの期間でおよそ17億8900万円の債務負担行為を設定しています。

 このほか、心身障害者医療費の助成対象を拡大するため、条例の一部を改正する条例案も提出されました。

 さいたま市議会の9月定例会は、今月8日からの一般質問などを経て、来月17日に閉会する予定です。

さいたま市土地不正売却 元職員の男に判決

 JR与野駅西口の土地区画整理事業を巡り、市の所有する土地を不正に売却したとして、有印公文書偽造と行使の罪に問われたさいたま市の元職員の男の裁判で、さいたま地裁は3日、懲役1年6か月、執行猶予3年の判決を言い渡しました。

 判決によりますと、去年1月、さいたま市の元職員橋爪秀雄被告(54)は、正規の手続きをせずに市長印を使用し、土地の売買契約書を偽造し交付するなどして、民間企業に土地を売却したとして、有印公文書偽造と行使の罪に問われました。

 3日の判決で、さいたま地裁の小池健治裁判長は、「市有財産の公文書に対する信頼を大きく損なう」としたうえで、橋爪被告の犯行は、「安易かつ軽率」などと指摘しました。

 しかし、犯行が、私利私欲でないことや、すでに、市に賠償金を支払っていることなどに触れ、懲役1年6か月の求刑に対し、懲役1年6か月、執行猶予3年の判決を言い渡しました。

 判決を受けて、さいたま市の清水市長は、「二度とこのようなことが起こらないよう職員の服務規律、法令遵守の徹底を図るとともに第三者委員会による市の内部調査の結果や再発防止策の検証を踏まえ市民の皆様の信頼回復に向け全力で取り組みます」とコメントしています。

県教育委員会 盗撮防止等ガイドライン策定

 県教育委員会は、盗撮を未然に防ぎ児童生徒や教職員などのプライバシーと安全を守ることや、盗撮発覚後の被害者の保護などを目的としたガイドラインを策定しました。

 ガイドラインでは、教職員が個人で所有するスマートフォンなどで児童生徒を撮影することを禁止しています。

 また、日常的な点検に加え、少なくとも学期に1回は管理職と管理職以外の職員がペアで定期点検し、水泳などの授業のために着替える場所や体育祭や文化祭など学校行事の直前直後の臨時点検を行うとしています。

 定期点検や臨時点検にあたっては、教室やトイレ、更衣室などの壁や天井に不要な掲示物やテープが貼られていないか、不自然な穴などはないかなど点検内容を示した定期点検票に従い行うよう指示しています。

 県教育委員会は、ガイドラインを参考に、各市町村の教育委員会がそれぞれガイドラインを策定するよう依頼したということです。

 県教育局の県立学校人事課は「児童生徒が安心して学校生活を送ることができるよう盗撮などの心配がない環境づくりが重要」とコメントしています。

気候変動 異常気象への影響学ぶセミナー

 近年、世界で頻発する異常気象や日本の酷暑に気候変動はどう影響しているのかを学ぶセミナーがさいたま市で開かれました。

 このセミナーは、県環境検査研究協会などが毎年開いていて、3日はオンラインも含めおよそ200人が参加する中、異常気象について研究している東京大学大気海洋研究所の今田由紀子准教授が講演しました。

 今田准教授は、去年からことしにかけてスペインで発生した洪水やロサンゼルスで発生した山火事は、気候変動の影響で温暖化が進む前の地球より災害の発生確率などがあがったと説明しました。

 また、1850年以降、人間の活動により排出された二酸化炭素の量と気温上昇の因果関係を示したうえで、国民全体で問題意識を共有し脱炭素社会の実現に向け世論を形成することが重要だと指摘しました。

 このあと、県気候変動適応センターが独自に開発した暑さ指数計の活用事例や県環境検査研究協会が暑さ対策の機能を持つ人工芝の研究結果など、各機関が取り組んでいる暑熱対策が報告されました。

岩槻人形博物館 企画展「にんぱく動物園」

 さいたま市の岩槻人形博物館で動物をモチーフにした人形や玩具を集めた企画展「にんぱく動物園」が開かれています。

 「にんぱく動物園」は、岩槻人形博物館の開館5周年を記念して開かれていて江戸時代から昭和時代に作られた動物をモチーフにした人形や玩具102体が展示されています。

 会津張子の赤べこは、牛をかたどった郷土玩具で昔から疫病除けや子育てのお守りとして愛されてきたといいます。

 毛植人形虎は今はなき毛植人形の名店「並河人形店」で作られたものです。江戸時代の虎の絵画を参考に作られたと考えられていてふさふさとした毛並みや大きな瞳が特徴的な作品です。

 企画展「にんぱく動物園」は、さいたま市の岩槻人形博物館で今月7日まで開催されています。

線状降水帯発生の可能性も 午後から激しい雨に注意

 3日の県内は、日中は、猛暑日となる地域もありますが、前線が南下する影響で昼過ぎから夜遅くにかけて、雷を伴う激しい雨の降るところがあります。

 さらに夜始めにかけて線状降水帯が発生する可能性もあり、大雨による災害発生に注意が必要です。

 熊谷地方気象台によりますと、3日の県内は、日本海西部から北日本に延びる前線が南下する影響で、昼過ぎから夜にかけて大気の状態が不安定となり、雷を伴った激しい雨の降るところがあるでしょう。

 さらに夕方から夜のはじめ頃にかけて線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性があります。

 夕方から夜遅くにかけて、低い土地への浸水や河川の増水、土砂災害に注意・警戒して下さい。

 特に、南部・北部では、夜のはじめ頃、低い土地への浸水、河川の増水や氾濫、土砂災害に警戒して下さい。

 また、昼過ぎから夜遅くにかけ落雷や激しい突風、ひょうにも注意して下さい。