生まれも育ちも埼玉。

19歳になるまで

私は関東平野のど真ん中で育った。

 

 


40〜50年前の埼玉はとんでもない田舎で

子供の私にとってはそれが、最高の遊び場だった。

 

 


うんと小さい頃は

家の前の道はまだ舗装もされておらず、

雨の日のぬかるみや霜柱など

季節や天候ごとに変わる

道の表情をつぶさに観察していたのを

今でも鮮明に覚えている。

 


 

家のベランダや学校の窓から

富士山を眺めるのが好きだった。

 

 


年を追うごとに建物が増えて

富士山が見えなくなり

森や林が消えていき

成人する頃には

見渡す限りの緑から

灰色の風景に変わっていた。

 

 

高校を卒業してからは

都内で一人暮らしを始めた。

ただただ夜遊びがしたいため。

家から学校に通えるのにも関わらず

我がままを通して家を借りた。

 

 

 

就職は一部上場企業に決まったけれど

毎日同じ時間に同じ場所に行くのと

満員電車が耐えられなくて

入社1ヶ月で辞表を出した。

 

 

ストリートで遊んでばかりのフリーターから

いつの間にかフリーライターになっていた。

 

 

古着やセレクトショップが好きで

毎日通っていたのと、夜遊びが好きで

毎晩クラブのはしごをして遊んでいた。

 

 

自分の当たり前が貴重なネタとなり

遊びがそのまま仕事になった。

 

 

ストリートからファッション、

エコロジー、サーフィン・・・

 

 

興味が移るごとに書く内容も記事も変わり

その度に媒体が移り変わって

 

今はSNSが私の仕事場。

そして家族が私の推しで

エジプト香油がお気に入り。

 

 

紙媒体からSNSに移行する間には

結婚して子供を産み、育て、離婚してという

人生の醍醐味もしっかり味わっている。

 

今の私は、酸いも甘いも知って

かなりいい感じだ。

 

 

10年間の都会生活から海辺の街への移住、

田舎暮らし、山暮らし、湖畔暮らしと

子供の成長とともに暮らしのスタイルも変わった。

 

 

私にとっての引越しは旅のようなもの。

日々、移り変わる目の前の風景を味わいながら

旅するように暮らしている。

 

 

埼玉から東京、神奈川、ハワイ、岐阜、滋賀・・・

もはや20回以上の引っ越しを経験。

 

 

旅暮らしも楽しいけれど

根を張る生き方にも興味がある。

そろそろ落ち着くお年頃なのかもしれないね。

 

浅野佳枝のプロフィール
すみえの書いた本
浅野佳枝
AD