隕石が落ちて来て世界が終わる日
隕石落下のニュースを見た。空がとても長い一瞬美しく光る、閃光、軌道を描いて落ちてゆく。精神的に普通の生活を送る事が困難な日に、よく「今日、隕石が落ちてきて世界が終わる日」と形容している。大きな隕石がちゅどーんと落ちて来て、大きな地響きとともに何もかも、建物も壊れて、全てが滅茶苦茶になって世界が終わる日。
でも本当に隕石が落ちる瞬間は、凄まじい光量とともに落下していく一瞬に世界は照らされてとても美しかった。星が落ちる瞬間、あの映画のワンシーンは増幅された心理描写の比喩表現じゃなかったんだ。本当にこんな風に、世界が終わるかもしれない一手が突然美しく現れて光るんだ、と。地獄みたいに世界は終わらず、美しく一瞬全て照らされるんだという事実はとてつもなく救いだった。
定点カメラに映っている動画をいくつもみた。遠い距離であれば俯瞰で美しく見える。落下した地点は自分の想像していた地獄が約束されているのだろうか。海に落ちていれば? 自分を俯瞰で操作して生きれていれば、遠くの出来事みたいになにもかも心の危険は、美しい/不思議な自然現象で処理できるのだろうか。上手く操作できなくても、隕石が落ちてくる日は、美しく世界が終わる日。固定観念の塗り替えさえあれば大丈夫なのだろうか。次の隕石が落ちてくる日に確かめようと思う。落下地点をみにゆく。
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