長野中央病院の現金窃盗事件 元事務職員、賠償請求の棄却求める

長野中央病院

 長野医療生活協同組合(長野市)が運営する長野中央病院(同)で多額の現金が盗まれた事件で、同組合が元事務職員の会社員、江口雄洋(たけひろ)被告(51)=長野市篠ノ井岡田、盗みの罪で起訴済み=に2737万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が2日、長野地裁(平沢由里絵裁判官)であった。江口被告側は、答弁書で請求棄却を求めた。双方の代理人弁護士によると、今後は和解も視野に協議を進めていく方針。

 江口被告の代理人は取材に、既に弁済した3万円に加え、親族らの支援を得るなどして追加の被害弁償を予定している―と説明。組合の代理人は「損害金の回収に向けて最大限努めていく」とした。

 訴状などによると、江口被告は2008~24年に入金データを編集するなどして現金計2740万円をレジから盗んだとしている。昨年7月の職員の内部通報によって犯行が発覚。同組合は翌月、被告を懲戒解雇した。組合は時効を除いた1千万円余の被害について刑事告訴し、長野中央署は今年8月7日、現金101万円を盗んだとして逮捕した。県警は容疑が固まり次第、余罪も立件する方針だ。

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