「クルド人をことさらに危険視させる書籍はヘイト本」紀伊国屋抗議の福島氏コメント全文
紀伊國屋書店の本町店(大阪市)が同店の公式X(旧ツイッター)で「おすすめの新書」として「おどろきの『クルド人問題』」(新潮新書、石神賢介著)を紹介したところ、「ヘイト本」だなどと埼玉県鶴ヶ島市の福島恵美市議(無所属)らが抗議し、こうした批判を受けた紀伊國屋側は謝罪、投稿を削除した。同書の一体、何がヘイトなのか、福島市議と産経新聞との書面でのやり取り全文は以下の通り。 【画像】「地域住民の人権は無視ですか?」急拡散された地元女性が作成した画像 ■「悪質な印象操作」 ーー「おどろきの『クルド人問題』」のどの部分をもって「ヘイト本」と投稿したのか 「私が当該書籍を『ヘイト本』と断定した理由は複数あります。まずタイトルです。タイトルに『クルド人問題』とあります。現在起きているのは、クルド人による問題ではなく、クルド人に対する日本社会の問題です。それを『クルド人問題』としてしまえば、タイトルだけしか読まない人は、クルド人に何か問題があるように誤認してしまいます。クルド人に対する偏見や差別を助長するタイトルです」 「次に帯です。帯には積み荷を積んだトラックの写真に添えて『え⁉トラックが僕を追って来る!』という文言があります。いわゆる『クルドカー』を指しているのでしょうが、『クルドカー』と批判されているトラックの多くは過積載ではありませんし、ドライバーがクルド人かどうかはほとんどのケースで確認されていません」 「第3章『クルドカーに追われる』を読みますと、『コンビニの駐車場に、いまにも積み荷が落ちそうな巨大なクルドカーが停まっていた。荷台の側から撮影していると、背後から大声で叫ばれた。ふり向くと作業着を着たクルド人だった』と記述がありますが、著者がドライバーをクルド人であると確かめた様子がありません。『日本人でも、誰にでも優しくできる天使のような人もいれば、親を殺すような残虐な犯罪者もいる』『日本人と結婚して在留資格を持ち日本社会に馴染んでいるクルド人もいれば、無免許運転でひき逃げをするクルド人もいる』と続きます。クルド人が『無免許運転でひき逃げをする』人たちであるとの印象を与えますが、著者が出会ったトラックドライバーがクルド人であるとは確かめられていません。クルド人に対する悪い偏見を助長する表現です」 「『おどろきの「クルド人問題」』という書名の書籍で帯に『え⁉トラックが僕を追って来る!』とあるのですから、最低限、クルド人が乗ったトラックに追いかけられたエピソードが必要ですが、この書籍はそうではありません。悪質な印象操作です。また、追いかけられたのは著者がドライバーを盗撮したことがきっかけです。自分でトラブルになるきっかけをつくっておきながら、追いかけられたことを『え⁉』と恐怖体験として語るのは、書き手として誠実な態度ではないでしょう」