陸自オスプレイの佐賀配備1カ月 見えた海の上に 市街地から

岡田将平
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 陸上自衛隊オスプレイの佐賀駐屯地(佐賀市)配備が始まって1カ月が過ぎ、12日に全17機の移駐が完了した。すでに訓練が始まっているが、防衛省・自衛隊から飛行実態の詳細が明かされているわけではない。佐賀空港から飛び立った機体は、どこを飛んでいるのか。その姿を追った。

 佐賀空港に最初の1機が来たのは7月9日。8月12日午後、最後の1機が到着し、暫定配備先だった木更津駐屯地(千葉県)から全17機が移った。佐賀空港では、オスプレイと民間航空機が離着陸する様子が見られるようになった。

 7月28日には操縦訓練がスタート。オスプレイは空港南側の有明海上などを飛行し始めた。

 30日、佐賀県鹿島市の「肥前鹿島干潟」にある見晴らし台。佐賀駐屯地から海を挟んで西南西に15キロほどのところだ。ここから見ていると、オスプレイの機影が見え、だんだん近づいてきた。海岸の手前で方向を変え、海上を飛んでいった。

 8月5日には、県外にある自衛隊の拠点への飛行も始まった。

 6日、福岡県大牟田市。ショッピングセンターや大学などがあり、海に近い地区の公園から、北側の上空を飛行する機体を目撃した。佐賀駐屯地によると、この日は1機が高遊原(たかゆうばる)分屯地(熊本県)に飛行したという。前日の5日には、大村航空基地(長崎県)に飛行している。

 航空機の飛行状況を提供する民間のウェブサイト「フライトレーダー24」で確認すると、7月28日以降、オスプレイは佐賀県西部や長崎県の諫早湾の入り口付近、福岡県大牟田市付近といった有明海上に加え、大村への移動の際は、内陸部の武雄市などの上空も飛行していた。

 山口祥義知事は8月8日の定例記者会見で「ほとんど有明海のところを飛び、1回、街の上を飛んでいる」と述べた。県は、住民からの苦情は把握していないとしている。

 佐賀駐屯地からの行き先について、防衛省は5日以降、高遊原、大村と、オスプレイが乗せる「水陸機動団」が拠点とする相浦駐屯地(長崎県)の3カ所を挙げていた。18日以降は、目達原駐屯地(佐賀県)▽鹿屋航空基地(鹿児島県)▽築城基地(福岡県)▽芦屋基地(同)▽大野原演習場(長崎、佐賀県)▽大矢野原演習場(熊本県)――の6カ所を加える。

 今後、演習場で他部隊との訓練も行うほか、9月に日出生台演習場、十文字原演習場(いずれも大分県)などで実施される日米共同訓練に、佐賀の陸自オスプレイ4機ほどが参加する予定だ。

 佐賀を拠点にいろいろな場所への飛行が本格化するなか、配備に反対する市民らによる駐屯地建設差し止めの訴訟が続き、事故への不安も訴えている。配備開始を受け、弁護団は請求内容の変更を検討している。

 山口知事は「約束したことが守られるかどうかのチェックをできる限りしていく。動向を注視していきたい」と話している。

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この記事を書いた人
岡田将平
佐賀総局
専門・関心分野
平和、戦争体験の記録・継承、地方