📘オライリーの『LLMのプロンプトエンジニアリング』がすごすぎた話
GitHub Copilotの開発者が本気で書いた、LLM開発者必読の教科書
LLMプロダクトをつくる全ての人にとって、「今すぐ読むべき一冊」です。
TL;DR(この記事の要約)
オライリーから出版された『LLMのプロンプトエンジニアリング』が、開発者界隈で話題。
GitHub Copilotの開発メンバーが著者という信頼性と、実務視点の濃密な内容。
単なる「プロンプトのコツ」ではなく、LLMアプリ開発全体の視座を得られる構成。
最新技術の補足も必要だが、プロダクト実装の出発点として極めて有益。
LLMを“なんとなく”ではなく“ちゃんと”使いたい人におすすめ。
こんな人に読んでほしい
生成AIの熱が冷めやらぬ中で、事業開発やアプリ開発に「LLM(大規模言語モデル)を使った何か」を組み込みたいと思っている方、多いのではないでしょうか?🧠✨
でも、こんな悩み…ありませんか?
プロンプトって、正直なにが正解かわからない
開発しても、出力が安定しない・再現性が低い
実装を進めてはいるけど、確信が持てない
「それっぽい」記事は多いけど、技術的に信頼できる情報が少ない…
そんなあなたにこそ、この記事で紹介する『LLMのプロンプトエンジニアリング』を強くおすすめします。
書籍はこちらです
なぜこの本が話題なのか?
2025年にオライリー・ジャパンから翻訳出版されたこの書籍は、生成AIプロダクトを作る人にとって、まさに“基礎教養”となる内容です。
著者は GitHub Copilot の開発に関わった John Berryman と Albert Ziegler。彼らがプロダクト開発の第一線で得た知見を体系的にまとめたものがこの本です。
単なるHowToやTipsではなく、LLMという“気まぐれな魔法”をプロダクトに落とし込むための理論と実践の橋渡し。
そんなふうに位置づけられる一冊なのです。
📚本の概要と全体構成
LLMアプリ開発の全体像を、開発者視点で解き明かす
まず、ページ数は276ページ。思ったよりも読みやすい分量です。
構成は以下のようになっています。
LLMとは何か?(基礎理解と誤解の解消)
プロンプトの設計:基本パターンと応用
システムプロンプト・ユーザープロンプトの構造
モデルの評価とフィードバックの設計
オンライン評価 vs オフライン評価の使い分け
実際のプロダクトにおける実装例(Copilotの裏側)
このように、 「使えるプロンプト」ではなく「使えるプロンプトを生む構造」 に焦点が当てられています。
🤖プロンプトエンジニアリングの極意とは?
「三人称構造」や「赤ずきん原則」に要注目!
本書が特に興味深いのは、 プロンプトの構造化手法 が非常に緻密に解説されている点です。
単に「言い回しを工夫する」のではなく、「LLMがどう“思考”するのか」に寄り添ったプロンプト設計。
たとえば、以下のような手法が登場します👇
✔ 三人称キャラクターの導入
プロンプト内で「質問者」と「回答者」に加えて、 “対象となる第三者”を加えることで、出力の客観性が高まり、より適切な内容が得られるというテクニック。
✔ 赤ずきんちゃん原則
モデルの訓練データに似た構文・文体を採用することで、 より安定した出力を得られる。Jupyterノートブック風に書く、Wikipediaスタイルを意識する…など。
✔ 温度とlogprobsの活用
温度(temperature)を調整し、logprobs(出力候補の確率スコア)を併用して、 最も「確からしい」応答を選別する設計。
これらは単なるヒントではなく、LLMの特性を深く理解した上で導き出された“実戦的ロジック”なのです。
🔬「評価設計」こそ生成AI活用成功の鍵
オンライン評価の意義と難しさ
本書では、 「どのようにLLMを評価すべきか?」 という問いにも詳細に答えています。
GitHub Copilotの開発では、オフライン評価(事前定義されたデータで検証)とオンライン評価(ユーザー行動ベース)のハイブリッドを実践していたとのこと。
特に注目すべきは、 補完されたコードが「どの程度そのまま使われたか」を指標にしていた点。これは、一般的な「BLEUスコア」や「ROUGEスコア」では測れない、実用性を重視した評価基準です。
📣 読者のリアルな声:Xでの反響も高評価
「筋肉質な内容」「寒いボケがない」の声も?!
X(旧Twitter)でも本書の評判は非常に良く、開発者たちから次のようなコメントが寄せられています👇
「LLM開発に死ぬほど使ってるけど、ちゃんと仕組みをわかってなかった自分に刺さった」
「筋肉質な内容で密度がすごい」
「オライリーにありがちな寒いギャグがなくてありがたい」🤣
また、NotebookLMを使って音声概要を聞くスタイルで読んでいる人も多く、「ちょっと古い内容もあるが、それでもなお価値がある」との声も見られました。
【参考リンク】
🔄 プロンプトは「万能」ではない。でも…
プロンプトエンジニアリングの“限界”と“可能性”
この本を通じて明らかになるのは、 プロンプトエンジニアリングは“銀の弾丸”ではないということ。
確かに、プロンプトを工夫することで多くの問題は解決します。ただし、モデルの限界や訓練データの偏り、あるいはタスクの複雑性によって、 プロンプトではどうにもならない領域も確実に存在する。
つまり「プロンプトだけで勝負する」フェーズから、「構造的にLLMを理解し、扱う」フェーズへと進化すべき時期にきているのです。
✍️ 総評:LLMプロダクト開発の“核”を学ぶために
ここから先の時代の「開発者のバイブル」
この書籍は、次のような読者にとって、圧倒的に価値があります👇
自社サービスにLLMを組み込みたい新規事業担当者
ChatGPTやClaudeに慣れてきたが、次のステップを模索しているエンジニア
「Prompt Engineeringってなんとなくの勘でやってるかも…」と感じている方
“LLMを使って何をつくるか”だけでなく、“どう使えば再現性を持って価値を出せるのか”まで考えたい人には必読。
逆に、「ChatGPTでちょっと遊んでみたい」程度の方にとってはやや重たく感じるかもしれません。それだけに、 生成AIを「ちゃんと武器にしたい」人に向けた実戦書と言えるでしょう。



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