八幡総合病院で投薬ミスその後患者死亡 病院“因果関係ない”

北九州市の八幡総合病院は、ことし3月、90代の女性患者に適正な容量を超える薬を投与するミスがあったとして謝罪しました。
この女性はこのあと死亡しましたが、病院は投薬ミスと死亡との因果関係はないと説明しています。

八幡総合病院によりますと、ことし3月腸の疾患で入院していた90代の女性患者の血圧が急激に低下したため、看護師が主治医の指示にもとづき血圧を上げるための薬、「ノルアドレナリン」を投与しました。

この薬は、微量でも効果が強力なため本来は希釈して投与しますが、誤って希釈せず、適正な容量のおよそ17倍を投与し患者は血圧や心拍数が急激に上昇しました。

病院によりますと、患者の容体はその後落ち着きましたが、投与からおよそ4時間半後に死亡したということです。

病院は、投薬ミスについて謝罪し、死因は腸の疾患による敗血症性ショックだったとして、死亡の原因ではないと説明しています。

会見で古森公浩院長は「薬の投与に誤りがあったことは事実だ。院内の死亡例はすべて病院長のもとに集められるシステムで、関係者による検討を行ったが死亡との因果関係はないという結論になった」と述べました。

病院では、今後、口頭での投薬の指示を禁止するなど再発防止に取り組むとしています。

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