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提供:INPEX

INPEXの描く未来 Vol.02 若手が語る、天然ガス/LNG事業

責任あるエネルギー・トランジションで
安定供給達成と収益基盤拡大を

INPEXが掲げる「INPEX Vision 2035」では、成長軸の一つとして天然ガス/LNG事業の拡大を打ち出している。エネルギーの安定供給と収益基盤の拡大に向け、オーストラリアで取り組んでいるイクシスLNGプロジェクトの能力拡張、インドネシアで進めているアバディLNGプロジェクトの2030年代初頭の生産開始などを目指す。天然ガスの採掘から販売まで一気通貫で行っている日本でも数少ない会社の中で、社員たちは日々どのように仕事に取り組んでいるのか、天然ガス/LNG事業に携わる若手社員4人が語り合った。

日本の年間輸入量の
10%強を生産

――INPEXの天然ガス/LNG事業で、皆さんはどんな仕事をしていますか。

松田私が携わっているイクシスLNGプロジェクトでは、INPEXが日々の操業を主導し、事業の方向性を決定する「オペレーター」を担っています。オペレーターは、事業の司令塔のような役割です。2018年からLNGの生産を始めていますが、その生産能力は日本全体の年間輸入量の10%強に相当する年約930万トンという、巨大なプロジェクトです。私の部署は現場と日本の本社の調整や橋渡しをするのが役割で、最新の状況や技術的な課題をタイムリーに把握し、大きな課題があれば情報を共有して解決策を考えています。

服部私が担当しているのはインドネシアのアバディLNGプロジェクトです。イクシスに次いでINPEXがオペレーターを務める大型LNG開発案件で、イクシスと同規模の年間約950万トンのLNG生産を計画し、インドネシアおよび日本をはじめとするアジア諸国に向け、エネルギー安全保障の向上に貢献することを目指しています。現在は、基本設計フェーズに入ったところで、今後は並行して、LNGバイヤー候補へのマーケティング活動、開発資金の確保に向けた資金調達、土地・環境関連の許認可取得などを進め、2027年中の最終投資決定、その後の詳細設計・資材調達・建造の期間を経て2030年代初頭の生産開始を目標としています。私はコマーシャル担当として、プロジェクト遂行に向けたステークホルダーとの調整・交渉、プロジェクト子会社の管理、予算の策定、プロジェクトの経済性の評価など、幅広い業務に携わっています。

服部 紘昂さん

アジア事業本部 アジア事業ユニット
地域戦略グループ
服部 紘昂さん

松田 直大さん

オセアニア事業本部 オセアニア事業ユニット
事業推進第1グループ
松田 直大さん

大原私の部署はLNGの売買を通じたガスの安定供給実現と収益最大化を担っています。既に契約しているLNGの引き取り・販売に加え、今後はより柔軟なLNGのトレーディング体制強化が課題ですね。現在はシンガポールの事務所を通じて余剰のLNGを売ったり、市場から調達したりしていますが、日本へLNGを安定的に供給しながら、LNG需要が増えている新興国でも積極的に新規の顧客を開拓するために、コミュニケーションを取っていきたいと思っています。イクシスでのLNG生産が安定供給源として機能しているとしたら、私の仕事は最適なLNG需給を調整することですね。

望月LNGの業務でいえば私の仕事は最も下流になります。国内のお客様向けにパイプラインでガスを販売しており、そこに流すLNGなどを調達するほか、契約の管理や購入したガスを当社の直江津LNG基地で受け入れるまでのオペレーションなどを担当しています。消費者に安定してガスを届けるためにはいつ、どのくらい調達するかが重要で、そのためには受入体制の整備に加え、イクシスなど上流での生産が安定していることが大切です。

大原 朋珠さん

グローバル営業本部 トレーディングユニット
LNGトレーディンググループ
大原 朋珠さん

望月 里緒さん

株式会社INPEX JAPAN 供給・営業本部 需給管理ユニット
原料調達グループ
望月 里緒さん

安定供給の土台を固め
低炭素化も推進

――各部署では「INPEX Vision 2035」のためにどのような取り組みをしていますか。

松田一つは低炭素化です。既存プラントの効率化の他に、採掘時に天然ガスと一緒に回収される二酸化炭素(CO2)を地下に貯留する「二酸化炭素回収・貯留(Carbon dioxide Capture and Storage(CCS))」の実現に向けた検討を進めており、オーストラリア北部沖合の鉱区で評価作業を実施しています。これまでのところ良好な結果が出ており、オーストラリア政府からも重要プロジェクトの認定を受けました。今は施設の設計を進めているところです。

服部イクシスと同様、アバディでもCCSを計画しています。しかも、アバディの場合はLNGの生産開始初日からCCSを実施する予定です。アバディガス田の貯留キャパシティーは非常に大きく、そのポテンシャルを活かして将来的には自社起源のCO2のみならず第三者起源のCO2も同ガス田に受け入れて圧入する、いわゆる「CCSハブ化」の可能性も追求しています。

大原私の部署では、カーボンクレジットが付帯したLNGの販売も行っています。

望月最近は私の部署でも、イクシスでLNGを積み込んだ際にどのくらいの温室効果ガス(GHG)が発生したかを示す書類を見る機会が出てきました。低炭素化に対する関心の広がりを感じます。

若手社員4人の写真

松田LNG事業の拡大のためには、安定的な操業を維持することが投資資金の確保につながるため、非常に重要です。そのために、日々発生する技術的課題を収集してその情報を共有するよう努めています。また、イクシスでのトラブルや技術問題の経験を全社で共有し、今後の設計や運用の改善に活かせるよう、情報をどのように共有していくかが重要だと考えています。

服部私の部署の最重要ミッションは、イクシスに続く第二の収益の柱として、アバディの早期実現を果たすことです。同時に、将来を見据えた持続的な成長を実現するため、コアエリアの一つである東南アジアにおける既存プロジェクトの追加開発や新規探鉱活動にも積極的に取り組んでいます。これらの「種まき」は、事業ポートフォリオの多様化と収益基盤の更なる強化につながると考えています。

望月LNGや天然ガスの安定供給は上流の生産あってこそですが、私たちとしても調達手法の柔軟性を高め消費者への安定供給を進める土台を強固にしたいと考えています。今後は調達の幅を広げて競争力のある価格で調達できるようにしたいですね。

大原LNGの取扱量拡大を進めるとともに、それに関連した柔軟な需給調整、安定した供給も目指しています。課題は気候変動問題だけでなく地政学的リスクにもさらされていること、またLNG価格の変動リスクが大きいことです。低炭素化を通じてどのようにLNGに付加価値をつけるかも問われますし、トレーディング体制の強化や調達先の多様化も必要ですね。ノウハウも蓄積し、アジアだけでなく欧米での取引も増やして、より安定した顧客への供給ができるようにしたいと考えています。

INPEX Vision 2035 
主要経営目標の目標値

主要経営目標の目標値
若手社員4人の写真

社会の根幹を支える
使命感のある仕事

――他の部署の方々の話も踏まえたうえで、仕事のやりがいや面白さについてどう感じましたか。

望月直江津LNG基地からガスの供給が止まると多くの顧客に影響が及ぶという点で、使命感のある仕事だと思っています。安定供給は人々の努力があって成り立つものです。本日の話で、普段よく目にする下流の取り組みだけではなく、上流からの取り組みも安定供給の土台を強固にしていると実感しました。

大原プロジェクトの規模感の大きさ、低炭素化への取り組みを通じ、価値のあるLNGを必要な人々に届ける責任を改めて感じました。トレーディングビジネスにおいては収益性と安定供給をどう両立させていくのか、限られた時間で判断する必要があります。私一人ではなく関係部署と協議しながら決めていくのは刺激的でスリリングです。

服部エネルギービジネスは、探鉱・開発から生産・供給に至るまで10年程度から数十年かかるものもあります。私が担当しているアバディも、2030年代初頭の生産開始を目指す長期的なプロジェクトで、一見するとゴールまでの道のりが非常に長く感じられます。しかし、実際にはその過程に数多くのマイルストーンが存在し、それらを一つひとつ着実に乗り越えながら、チーム一丸となって前進しています。こうした積み重ねこそがプロジェクト成功の鍵で、大きなやりがいであるとともに、エネルギービジネスならではの醍醐味だと感じています。本日の対話を通じて、私たちの仕事が上流から下流まで、エネルギーが社会に届くまでの一連の流れを一貫して支えていることを改めて実感しました。

松田私は生産設備の構築を専門とする技術者です。まずはそうした設備のスペックを決定する過程が醍醐味と感じています。また自分の検討したものが現場で形になり、それを動かすことで学びや発見を得られる点も面白いです。課題が発生した際には、技術者同士で知恵を出しながら取り組み、経験を積み重ねて解決能力の向上を実感できる面もこの仕事の魅力だと感じます。本日はそれぞれの話を伺う中で同じエネルギー事業でもキャリアや課題が多岐にわたることを改めて実感しました。今後は横のつながりを通じて視野を広げるとともに、自分の専門分野についても深めていきたいです。

若手社員4人の写真