日本は「世界一永住資格が取りやすい」国? 大人気の韓国や豪州ではなく、日本を選ぶ外国人労働者たち
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多くの外国人が永住資格を目的に訪日
繰り返すが、世界各国の永住資格認定制度は「エリート以外は来ないでくれ」という露骨な意図むき出しなのが普通である。試験一発勝負で合格すれば誰でも永住資格をあげますよ、家族も呼べますよ……という画期的な制度を導入している国は、私の知る限りでは日本だけだ。 欧米に比べて日本は移民の受け入れが遅れていると言われることがある。悪名高い牛久入管収容所のニュースなどを見て「日本は外国人に厳しい国だ」といったイメージを持っている人はいまだに多いだろう。たしかにそういう面はある。同時に、世界にも稀な「緩い」永住資格認定制度を持つ国、それが日本なのである。 これが、外国人にとっては魅力的であることは言うまでもない。 日本以外の国で働いても、まず永住資格は取れないし、家族も呼べない非エリート層が圧倒的多数なのだから。 内戦中のミャンマーのように、母国に帰ると安全が保証されない現状にある人なら、なおさらありがたいだろう。 真面目に働いて試験に受かれば、安全で、インフラも整備されていて、兵役もないこの国で家族と一緒に住めるのだから(実際、ミャンマー人から話を聞くと、帰国したら、召集令状が届いて2年間軍にぶち込まれるおそれがあるという)。 もちろん、日本で働く外国人がみな永住を目指しているわけではない。出稼ぎ気分で日本に来て、「思ったより稼げないし、やっぱり韓国に行こう」みたいな人も多い。ただ、日本に滞在しながら難民申請を繰り返している人々も含めて、日本以外では取れない永住資格を目的にしている層がかなりいることは事実だ。
Daisuke Nakamura
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