警備員死亡の辺野古ダンプ事故、抗議女性を書類送検へ 沖縄県警、重い過失あると判断

産経新聞が入手した映像から。ダンプの前に出た女性を後ろから抱えるようにしてかばい、守る警備員。この後、2人はダンプに巻き込まれる
産経新聞が入手した映像から。ダンプの前に出た女性を後ろから抱えるようにしてかばい、守る警備員。この後、2人はダンプに巻き込まれる

米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に抗議していた70代女性を制止した警備員が昨年6月、ダンプカーに巻き込まれ死亡した事故で、沖縄県警が重過失致死容疑で女性を立件する方針を固めたことが31日、分かった。徐行するダンプカーの前に出るという行動に出た女性に重い過失があると判断したもようだ。県警は起訴を求める厳重処分の意見を付け、近く書類送検する方向で詰めの捜査を進めている。

事故は昨年6月28日、土砂搬出港の桟橋前の路上(名護市安和)で発生した。警備員の宇佐美芳和(よしかず)さん=当時(47)=と女性にダンプカーが衝突。宇佐美さんが死亡し、女性も大腿(だいたい)骨を折るなどの重傷を負った。

その後の調べで、現場付近の防犯カメラに事故当時の状況が残されていたことが判明。産経新聞が入手した映像には、宇佐美さんの後方から足早に近づいてきた女性がダンプカーの前に出て、制止しようとした宇佐美さんが女性とダンプカーの間に割って入る形となり、そのままひかれてしまう様子が写っていた。

県警は映像の解析を進めるとともに事故現場で実況見分を行い、事故の予見可能性や結果回避可能性なども慎重に検討。その結果、女性に重い過失があったと認め、刑事責任は避けられないと判断したとみられる。

県警は自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)容疑でダンプカーの男性運転手を、業務上過失致死傷容疑でダンプカーに発車の合図を送った交通誘導担当の男性警備員を書類送検する方向でも調整している。

ダンプ事故の映像見ようとしない玉城知事

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