第48怪 自己把握
試験の結果が出るまで、俺はひたすらあの本を読みまくった。
確かに魔術の筆記の問題で少し疑義が生じたのも確かだ。でも、実際にこの本に書いてあることは全て実践できている。しかも、何の修練もないたった一回でだ。それはまるで、元々俺がこの本の内容を実践してきたかのように。
今まで誤魔化してきたが、これはどう考えても異常だ。
通常、魔術の実践には凄まじい鍛錬が必要だ。それなのに俺は【身体強化】も、【自己治癒】、【対物強化】も、扱いが極めて難しいと書いてあった【
次に不可解な事は、俺がいくつかの魔術につき、
トドメは、自身を鑑定した結果だ。
――――――――――――――――――――――――――――
・筋力:3
・耐久力:2
・体力:2
・知力:2
・限界魔力量:――――
・使用可能
――――――――――――――――――――――――――――
使用可能マジックポイントというのが、実際に俺が使用できる魔力のことだろう。それが、一千万だ。ツムジちゃんの契約精霊であるジンなど魔力総量が2000弱と言っていた。それと比較しても、異常極まりない値であり、到底あり得ない魔力量だろうよ。よくわからないのは、限界魔力量が未表記ということだが、重要なのは使用可能
ともかく、筋力、耐久力、体力、知力、いずれも貧弱すぎる。成人の平均もあるのかも疑わしい。今後はこれを上げる方法を考えていかねばならない。
魔導書には、筋力、耐久力、体力、知力などの純粋な身体能力や記憶力などの知力は常に身体の一部分に限定して【身体強化】を使用していると僅かながら上昇するとの記載があったから、基本は常時部分発動し、この【身体強化】という魔術に慣れる事が重要かもしれない。
本に書いてある内容について、最も役に立つのは魔力を変質させて効果を付与することだ。だが、これは俺にはどうやっても扱う事ができなかった。この魔術は付与魔術の上位互換であり、おそらく適正がある魂の者しか使用できない固有魔術。俺にはこの付与魔術に適正がなく使用できないと考えた方がよいのかもしれない。
この魔術が使用できなかったのは、確かに残念ではあったが、それ以上の魔術を俺は使用できることが判明する。それは――【
具体的には、魔術の発動を目で見た魔術を贄として元となる存在を召喚できる。これで、俺に強さがあればマスタークラスに至れる可能性がでてきた。特に【慶皇館大学付属】魔導科に編入したら、浴びるほど魔術に触れあえる。著しい戦力増強を図れるんだ。
もっとも、召喚で呼び出すのは、この世の理を支配している存在どもであり、こんな身体能力では召喚しても瞬殺されてしまう。奴らと戦えるレベルまで、徹底的に鍛え上げなければならない。
「やってやるさ!」
俺は決しの決意を込めてそう叫んだのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます