第649話 航空ショーの事で、ガステアをネフィス邸に呼んだ。
航空ショーの事で、ガステアをネフィス邸に呼んだ。
ガステアにショーの参加を承諾してもらい、ちょっと練習を行ったあと、時間があったので趣味を共有しようと、ロイドットの乗るワールロイドの映像を観せてみたのだが、思っていた以上にガステアがこれに食いついた。
「ぜ、是非、彼と遊んでみたいですね」
そんな事を言い出したのだ。
当然俺は直ぐにガステア対ロイドットの水中戦をセッティングした。
だって観たいじゃん?
場所は当然次元収納内。
カボシティにも設置してある水中専用の特別フィールドを設置した。
ガステアが使う機体はアクアゴーレムだ。
水中専用の搭乗型ゴーレムってまだ少ないんだよね。
アクアゴーレムの複座には、今回はミゼットは乗っていない。
実は元々、アクアゴーレムは1人でも動かす事が可能なのだが、ミランダはあんまり操縦が上手ではないので、サポートとしてタナファが乗っている感じになっている。
なので、ちょっとセッティングし直せば問題ない。
「お2人とも、準備は宜しいですか?」
トランシーバー型通信機で声をかけると、2人は外部スピーカーで返事を返して来た。
『い、いつでもどうぞ』
『こちらも問題ない』
てな訳で試合開始である。
とは言え、いかに水中戦特化のロイドットと言えど、相手はあのガステアだ。
流石にロイドットに勝ち目はないだろう。
問題はどれぐらい善戦してくれるかだ。
……なんて事を考えていたのだが――
「信じられない……ガステア殿と互角とは――」
俺の隣で一緒に観戦していたコーネリアが驚嘆の声を漏らした。
俺も驚いている。
アクアゴーレムとワールロイドのスペックはほぼ同等。
サイズ的にワールロイドの方がやや大きく、その分の差はあるが……
水球の中では、今も2機が激しい接戦を繰り広げている。
アクアゴーレムが放った3発のミサイルを体をうねらせ叩きつけて爆発させて、ダメージを緩和させたワールロイドが、口からビームを放つ。
アクアゴーレムは身を捻ってそれを回避するが、回避した先にワールロイドの尾先が遅い掛かった。
アクアゴーレムは再び身を捻ると、足の裏をワールロイドの体に押し当て、タイミングよく屈伸し、衝撃を和らげると、そのまま弾かれるように水球の端まで吹っ飛ばされていく。
水球から飛び出しそうになるが、寸前で反転に成功し、リングアウトは免れてみせた。
……互角どころか、ちょっとだけロイドットが押してる?
そう思ったが、時間が経過するにつれ、ガステアがワールロイドの動きに慣れてきたようで、最後はアクアゴーレムを締め上げようとしたワールロイドの懐を縫うように進んだアクアゴーレムが、ワールロイドの顎を下から槍で貫いて終了となった。
惜しい!
ロイドット、君は間違いなくガステアを追い詰めていたぞ! 誇るんだ!
『……ガステア殿、1つ聞きたいのだが、貴殿は実力の何割ぐらいの力で戦っていた?』
試合終了後、ロイドットがガステアに対してそんな質問を投げかけた。
質問の意図は分からん。
『え? え、えっと、10割ですが……』
だよな。
そもそも頼まれてもいないのに、ガステアが手抜きで戦うところをあまり見た事がない。
『……俺……ひょっとして強いのか? ガ、ガステア殿、もう一戦お願いしたい!』
『え、ええ。な、何百戦でもお相手いたします』
『い、いや。何百戦とかはちょっと勘弁して欲しいが……』
そう言えば、ロイドットは出会った当初はウザいぐらい自信家だったのに、最近はちょっとだけ、その自信家がナリを潜めていた気がする。
ガステアとの試合で自信を取り戻して、あの傲慢な態度も復活するのだろうか?
……まぁ、ただ傲慢な奴ならウザいだけだが、水中ゴーレムをガステア並みに動かせるとなれば、キャラとして嫌いではない。
存分に天狗になりなさい。うんうん。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます