アンビル星人の「東京おもちゃショー2025」レポート①キャラクターごとの展示が特徴的!【バンダイ/BANDAI SPIRITS編】
前年に続き夏休みラストの2025年8月28日から31日に開催される「東京おもちゃショー」。今日明日の一般公開日は心に“宿題のしこり”を残した、どことなく表情が暗い子どもたちで賑わうことでしょう(笑)。
今回も会場を俯瞰し、観に行かれる方の参考になるようにレポートしたいと思いますが、私事で申し訳ありませんが9月5日に下記を控えているため、少し駆け足的なレポートかと思います。どうかご容赦頂けると嬉しいです。熟達したホビー・特撮・アニメ好きのかたはご存知かも知れませんが、その昔バンダイが発行していた雑誌「B-CLUB」をテーマにしたトークショーです。ご興味のある方はまだ少し席に余裕がありますのでぜひ。
B-CLUB休刊25周年突破記念 『ビークラブナイト2025』「特集・大研究」について語ろう!第2夜
会場に入って真っ先に気がつくのは西展示棟中央にあるアトリウムの状況です。例年だとここにも「日本おもちゃ大賞」受賞商品の展示や一部メーカーの出展がありますが、今年はありません。また西2ホールの半分が一般公開日(パブリックデー)に併催される「コロコロ魂フェスティバル」の会場になっています。出展が随分減ったのかな?と思ってエライ人(笑)にうかがったところ、昨年の8月末開催は初の試みでもあり海外メーカーも従来通り出展してくれたそうですが、本来バケーションシーズンでもあり今年は欧米メーカーの出展がかなり減りそうになりこの状況になったそうです。ただ出展締切直前になり「やっぱり出る」という申込みが多数あり、事務局さんは調整に苦労したようだと笑っていらっしゃいました。決して規模が縮小されたわけではないようですので安心しておいでください。
例によって外野のお節介話はこの辺にして、今回もおもちゃショーを俯瞰してみたいと思います。アニメツーリズム協会の元事務局長とゆっくりお昼を食べてしまったせいで肝心なものを見落としている可能性もあるので、各社の注目製品はここをご覧ください。
バンダイブースはキャラクターごとの展示が特徴的
さっそく見ていきたいと思いますが、昨年一昨年はジャンル別に紹介することで俯瞰を試みました。しかし先の通り今回は時間が限られるのでメーカーごとでご容赦を。
ということでまずはバンダイさんのブースから、トップは例年通り仮面ライダーシリーズで、来週9月7日から放送予定の最新作『仮面ライダーゼッツ』の「DXゼッツドライバー」がお出迎えです。
なんと初の“胸巻(肩掛け)スタイルに驚きますが、まあベルトは腰に巻くだけではありませんし、肩掛けボディバッグを胸側にして歩いているオシャレなお兄さんも多いですから、子どもたちは違和感なく迎え入れてくれるんじゃないかと思います。何よりベルト中心部の変身ギミック「ライダーカプセム」は胸にあった方が回しやすそうです。
ここで事情通ならすぐに気がつくと思いますが今年のバンダイブースは部署ごとグループ会社ごとではなくIP(知的財産=Intellectual Property)別に、平たくいうとキャラクターごとに展示されています。『ディケイド』あたりからだと思いますが、ベンダー(ガシャポン)など部署をまたいだ商品展開がキャラクター性の幅を拡げるなど製品ジャンルをまたいだ展開が功を奏している現れかも知れません。関係者にお聞きしたところ“試験的な”意味合いが強いそうですが、「東京おもちゃショー」に一般向けイベントの色合いが強くなったという面もあるかもしれません。作品のファンにとってはその方がありがたいですし。そんなわけでベルトのすぐ向には「SHFiguart」の『ゼッツ』が展示されています。
20世紀に入ってからのハイエイジトイは、同じ所をグルグル回るように作り直しているように見えて、実は垂直方向には進化している「スパイラル進化」みたいだと以前書きました。キャラクター性にもよりますが変身ベルトなどは、ここ数年は高度なギミックに重きを置いた商品が多かったように思いますが、今年の「CMS変身ベルト アークルVer.25th」と「CMSグロンギベルト ゲドルート」は質感にもこだわっているように見えました。お話を聞けなかったので真意のほどは解りませんがぜひその方向も突き進めて欲しいな、と思います。
キャラクターごとの展示はガンダムでより明確に
「仮面ライダー」とくれば次は「戦隊」が定石でしたが、今年は「ガンダム」です。『GQuuuuuuX』の余韻も色濃く、大阪万博パビリオンの人気も手伝ってまったく違和感がありません。「PERFECT GRADE UNLEASHED 1/60 νガンダム」の展示がなかった(見逃した?)のは残念ですが、「ガンプラ」と「ROBOT魂」や「METAL BUILD」が一緒に展示されているのは壮観です。
その中で個人的に目を引いたのはなんといっても参考展示の「キケロガ」です。参考展示とはいえ、まさか45年の時を経て「ブラウ・ブロ」がおもちゃショーに並ぶとは! しかも(METAL ROBOT魂の)想定スケールとはいえ1/144相当…もう本当に“遠い目”を通り越して銀河の彼方を見つめてため息が出てしまいます。まあ「ROBOT魂<SIDE MS> MA-08 ビグ・ザム ver. A.N.I.M.E.」が発売されたところで気がつくべきでした(笑)。
双方のキャラクターとお仕事をしたことがある身としては「ガンダム45周年×初音ミク」も胸にこみ上げるものがあります。立ち話ではありますが、ガンダム30周年の時に双方のエライ人に「コラボしては?」と冗談交じりに持ちかけたことがありますが、どちらも「いやいや(笑)」と軽くいなされたことを考えるとひと時代変わったと痛感します。