【九州初】「電子タグ」本に挟んで万引き防止 北九州市の書店で実証実験 被害が年間1087冊→157冊に減った店も
九州で初めての取り組みです。北九州市の書店で29日、電子タグを使って本の万引きを防ぐ実証実験が始まりました。導入した店舗では、被害が激減した例もあるということです。
■奥村三枝記者
「本の中には電子タグが挟まれていて、会計をせず店を出ようとするとセンサーに反応するようになっています。」
万引き防止の実証実験を始めたのは、100年以上の歴史を持つ北九州市の白石書店の本店です。
■白石書店 本店・藤原なな子 店長
「しおりのような形でタグが入っています。一冊、一冊の固有のタグになっているので、同じタグはない状態です。」
「RFIDタグ」と呼ばれる電子タグを挟んだ本は、専用のシステムで管理されているため、どの本がなくなったかもすぐに分かります。フィルムで包めば、タグが落ちることもありません。
出版不況の課題を解決しようと大手出版社などが出資して始めた事業の一つで、すでに導入している店舗では、年間1087冊の万引き被害が157冊に減ったということです。
■藤原店長
「万引きがどのくらい起こっているのか、盗難がどのくらい起こっているのか、なかなか見える形で把握できていないというのがありました。タグを利用して、盗難防止であったり、在庫の管理、どこで本が売れているのかという情報の分析ができます。」
白石書店での実証実験は、来年3月まで行われます。