「パジェロ!パジェロ!」はもう通用しない? 若者70%が免許取得も、購買意欲が低迷する根本理由

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かつて人生の舞台だったクルマ文化は失われつつある。18歳の免許取得率は70%超と高い一方、都市部では公共交通の充実で新規需要は停滞。文化再興は中古車市場や体験型コンテンツを含む経済成長のカギとなる。

クルマ文化の消えた日常

 かつてクルマは、お茶の間文化の一部でもあった。たとえば、テレビ番組「関口宏の東京フレンドパークII」での「パジェロ!パジェロ!」という掛け声に象徴されるように、クルマの名前や存在は娯楽のなかに自然に溶け込んでいた。

 しかし、その日常的接点は徐々に失われた。テレビ番組でクルマが主役となる場面は減り、クルマを取り巻く空気そのものも変化した。

 象徴的なのは「東京モーターショー」の変化である。かつて日本のクルマ業界を代表する祭典として存在感を放っていたイベントも、2023年から「ジャパンモビリティショー」と名称を変更した。これはクルマ単体でコンテンツとして成立しにくくなった現状を反映しているといえる。

 バブル期に語られた「ソアラでナンパ」といった逸話も、現代の若者には都市伝説のように映る。1996(平成8)年生まれの筆者(紀下ナオキ、自動車ライター)世代でも、クルマでナンパする発想は漫画の世界のように感じられる。むしろ現代では、ネオクラシックなソアラで出かけた結果、クルマ好きの中年男性に逆ナンされる可能性のほうが高いだろう。

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