「ひたすら迷惑…」「伊根の舟屋」人気で住民疲弊 観光にかじを切った町 観光と住民の平穏は共存なるか
■ポイ捨てや私有地への侵入、勝手に泳ぐ人まで…
ほかにもこんな影響がー。 【記者リポート】「私有地につき立ち入り禁止と書かれています。無断で立ち入る人が多いのでしょうか。ここにもありますね。細い道なんですが、ここにも書かれています」 無断で私有地に立ち入る観光客が後を絶たず…さらにー。あちらこちらでみられるゴミのポイ捨て。そして個人の舟屋周辺で泳ぐ観光客まで。 小さな漁師町で巻き起こる深刻なオーバーツーリズム。取材を進めると、その影響は住民たちの関係性にも及んでいる現状が見えてきました。
■観光客の恩恵を受ける地元住民は「ありがたい」
物産店を営む北野恵さん。昔は地元住民用の食料品を主に扱っていましたが、いまは、観光客向けの商品を多く販売しています。 【北野商店・北野恵さん】「伊根町にうちしか店がないんですわ。2~3軒あったんですけどみんな辞められて。もう70%が観光客です。ありがたいですね。この商売だけで生活しているので」 こうした、観光客の恩恵を受けられる地元住民はほんのひと握り。多くの人がそうではありません。
■「ひたすら迷惑」と話す地元住民も
舟屋で生まれ育ったというこちらの女性は、観光客への不快感を滲ませます。 【地元住民】「(観光客は)ひたすら迷惑!本当に。人が入っていると、入ってもいいんやということで入ってくる」 舟屋が観光客が多く通る道路に面しているため、無断でトイレを使われることもあるそうです。
■取材中にも勝手に敷地に入っている人が…
取材中にも勝手に敷地に入っている人が。写真を撮っていたのでしょうか。 【地元住民】「伊根は産業がないとこなんで、だから伊根町としては観光業で生活を立てようと思うとそれはOKかな。我々はいらんけど…」 町の状況を理解した上でいまの状況を“我慢”すると話す女性。最後に、カメラに向かって不満を口にしました。 【地元住民】「伊根町がどう思っているかですよね我々を。お客さんが多い方が収入があるんかどうか知りませんけど」
■観光業にかじを切る町は、この状況をどう受け止めているのか
地元住民の生活を脅かすだけでなく、町の分断を助長しかねないオーバーツーリズム。 観光業にかじを切る町は、この状況をどう受け止めているのでしょうかー。 【伊根町企画観光課・豊田裕子係長】「多くの方に伊根町を楽しんでいただいているんだなと思いつつ、一方で地域住民の皆さんの静かな暮らしが…維持ができていないと、問題を抱えていると認識している。観光の方も楽しんでいただいて町民の方も安心して過ご安心して過ごしていただけるまちづくりを目指していきたいです」 オーバーツーリズムがもたらす様々な問題。解決の手はあるのでしょうかー。
【関連記事】
- ■「限界ニュータウン」新築時2600万円が113万円「だまされたとは思わないけど…」“バブル期”開発 街から離れ病院も学校もなく
- ■中国で『日本人宿泊拒否』防犯ブザー鳴らし日本人宿泊客に「出てけ」と叫んだフロント女性が“ヒロイン”に 新規開業の売名行為か
- ■旅館の壁に"キムチ"投げ一面真っ赤に 旅館は一時予約受けられず 「集まると怖いものがないのか…」苦しい胸の内語る
- ■「がんになって良かった」23歳でこの世を去った京都大学生 息を引き取る6日前まで投稿 同じ世代のがん患者と思い共有
- ■「日本の不動産はバーゲンセール」中国人投資家が“爆買い”する関西の物件 中国の「共同富裕」政策で日本に迫る『紅船襲来』