参院選で一気に注目を浴びた「参政党」について、横浜商科大学の田中辰雄教授がアンケート調査をもとに精緻な、かつ興味深い記事を公表して話題になっている。
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調査によれば、まず参政党の支持層の特徴としては、国民民主党と似ていて20代から40代が多いものの、他党と異なる特徴は見られず、男女比率、学歴、収入、世帯所得、いずれも他の政党と有意な差は見られないという。
また、参政党の支持層の3分の1は、ポスト安倍の自民党がリベラルに舵を切ったことで自民党から離れた岩盤保守層で、もう3分の1はこれまで選挙に行かなかった、政治に関心がなかった無党派層だという。
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選挙戦中の参政党に対する批判は、実際の投票行動にどのような影響を与えたのだろうか。
「参政党は排外主義だ」「参政党は差別主義だ」「参政党は極右だ」「外国人犯罪は増えていないという事実の指摘」「政府が外国人留学生を優遇していないという事実の指摘」については、それを聞いて投票をやめた人も一定数いたが、それ以上にむしろ参政党支持に回った人のほうが多かった。
こうした〝正義〟によって立つ批判やレッテル貼りは、差し引きしてみると票を削る効果がなかったことになる。
選挙戦での批判で効果があったのは、「憲法草案の危うさへの指摘」「個々の政策の根拠のなさの指摘」「過去の非科学的な主張への指摘」などだった。
他党の支持者と変わらない〝普通の人々〟が多いからこそ、個々の政策や主張の稚拙さを冷静に指摘してあげるほうが〝効果〟があったことになる。