「ナイジェリア人よ、木更津へ行こう」黒人男性の呼びかけ動画拡散 JICA事業めぐり誤解か
国際協力機構(JICA)が「JICAアフリカ・ホームタウン」と認定した事業をめぐる混乱に関連して、黒人男性が「ナイジェリア人よ、木更津へ行こう」と呼びかけた動画が、28日までに拡散した。 【写真】物議を醸したタンザニア・タイムズの報道 ナイジェリア政府が当初、「木更津市で就労するために日本政府が特別なビザ制度を用意する」など、事実と異なる内容の声明を公式に発表したことで、男性が事業の内容を誤解して発信した可能性も、SNS上で指摘されている。 動画はTikTokで公開。当該男性のものとみられるアカウントは、フォロワーが4・6万人おり、28日正午で同動画は2・4万回の再生回数となっている。男性は冒頭で「信じられない!」と声をあげると「Negro Town in Japan! Finally bro let's go(黒人の町が日本に! 仲間よ、行こう)」と切り出した。 その後、木更津が立地的に東京から近いことや、60代、70代の人口が多い工業地域で、若い人口が少ないと説明。男性は「ずっと言ってきた、日本を黒くしろ(Make Japan Black)と」と自身の私見を語った上で、JICAの今回の事業について「これは大きな一歩」と指摘した。 さらに、ナイジェリア人について「我々は子どもを作るし、一生懸命働く」と分析した上で、今回の「アフリカ・ホームタウン」事業について、独自の持論を展開。男性は「(日本側は)スキルのあるナイジェリア人を呼ぼうとしているが、実際は黒人たちが来て、人口に加わる(come mix)ことを望んでいる。そうすると彼らは子どもを得られる」と、事業の真意を推察するかのように語った。最後に男性はあらためて「世界のナイジェリア人は、木更津へ行こう」と呼びかけている。 同事業は、ホームタウンになった自治体とアフリカの各国の関係性を強めることなどを目的に、愛媛県今治市がモザンビーク共和国、千葉県木更津市がナイジェリア連邦共和国、新潟県三条市がガーナ共和国、山形県長井市がタンザニア連合共和国のホームタウンに認定された。 ただ、ナイジェリア政府は22日、木更津市が「日本に居住し、働きたいナイジェリア人のホームタウンになる」として、日本政府が特別なビザ制度を用意するという声明を公式に発表。日本ではSNSなどで「移民受け入れにつながる」などと不安や批判が広がり騒動化した。林芳正官房長官は26日の会見で「JICAの研修事業などを通じたインターン生の受け入れを想定しているが、この研修は期限付きで、終了後は出身国への帰国を前提としている」「移民の受け入れ促進ではない」と釈明し、ナイジェリア政府に訂正するよう申し入れたことを表明。外務省が同日、ナイジェリア政府側が内容を訂正したことを明らかにする事態となっていた。ナイジェリアが26日に出した新たな声明では「2国間の文化的な絆を強める取り組み」などと説明し、当初の「特別ビザ用意」などの内容から大きくトーンダウンしている。 今回拡散された動画は、ナイジェリア政府が当初の発表を訂正する以前に撮ったものとみられる。コメント欄には500を超える返信が集まり、日本語での指摘なども寄せられている他、視聴者が動画をX(旧ツイッター)など別のプラットフォームで取り上げる事例も相次いでいる。