業務上横領罪 B型肝炎訴訟の元弁護団長に懲役6年 熊本地裁
全国B型肝炎訴訟の熊本県の弁護団が管理する口座から、9300万円あまりを着服したなどとして、業務上横領の罪に問われた元弁護団長の被告の裁判で、熊本地方裁判所は懲役6年の判決を言い渡しました。
元弁護士の内川寛被告(63)はみずからが団長を務めていた「全国B型肝炎訴訟熊本弁護団」が管理する口座から現金を相次いで引き出し、あわせて9300万円あまりを自分名義の口座に入金したなどとして、業務上横領の罪に問われました。
これまでの裁判で内川元弁護士は、「横領した事実について間違いありません」などと起訴された内容を認めていました。
28日の判決で熊本地方裁判所の中田幹人裁判長は、「被告は、上位団体の九州弁護団に対し、訴訟の和解件数を少なく申請するなどして、発覚しないようにしつつ、長期間かつ多数回にわたり繰り返し横領した。犯行は悪質であり、今後、具体的な弁償の見込みもない」などと指摘しました。
そのうえで、「弁護士による業務上横領事案の中でも高額であり、自宅の住宅ローンや生活費などの支払いに窮したなどという動機、経緯に酌量の余地はない。反省の言葉を述べているが、被告の刑事責任は重い」などとして、検察の懲役8年の求刑に対し、懲役6年の判決を言い渡しました。
判決について、現在「全国B型肝炎訴訟熊本弁護団」の団長を務める、村山雅則弁護士は、「内川氏が横領金の使途などにつき真実を語ったととらえていませんし、横領の全貌が明らかになったとはとらえていません。この点は、遺憾かつ残念に思っています」などとコメントしています。