【電子版限定】RKK→フリーアナウンサーへ 転身を決断した理由は…?<連載・糸永アナの「本音」㊤>

熊本日日新聞 2025年8月20日 10:30
フリーへの転身について、自身の思いを語るRKKの糸永有希アナウンサー=7月23日、熊本市中央区
フリーへの転身について、自身の思いを語るRKKの糸永有希アナウンサー=7月23日、熊本市中央区

 熊本放送(RKK)の人気バラエティー「水曜だけど土曜の番組」MCを務める糸永有希アナウンサー(34)。9月末で退社し、東京を拠点にフリーで活動します。在熊テレビ局のアナウンサーでは異例の転身。熊日の独占インタビューに応じ、約2時間かけ転身を決めた理由などを語ってもらいました。糸永アナが明かした「本音」を、3回に分けてお伝えします。(聞き手・岡本遼)

 -快くインタビューに応じていただきました。

 糸永 自分のことを話すことがあまり得意ではなく…。緊張していますが、貴重な機会をいただきましたので、自分のことを見つめ直しながら、お話させていただきます。

 -フリー転身の決断に至った経緯を教えてください。

 糸永 入社当初、最初の数年は契約社員で働いたこともあり、「3年で次のステップ」という気持ちを持っていました。ただ、いざ3年が経つと、「土曜の番組」が始まったばかりの頃でしたので、今思うと何もなしえていなかったのかもしれません。自信もなくて、ほかでは通用しないと思いました。

 ちょうど、その頃に正社員として働くことになり、腰を据えて仕事と向き合えるようになりました。期限を意識している時より、気持ちに余裕が生まれた気がします。

 -そこから経験も積み、自信も芽生えましたか。

 糸永 言われてみれば、そうかもしれません。「土曜の番組」が少しずつ大きくなりだした時期。番組の反響や自分の言葉が与える影響を実感するようになり、アナウンサーの仕事の新たな面白さ、そして責任の重さを教えてもらいました。今でも自信はありませんが、引き出しは増えたかなと思います。

フリー転身を決めた理由を語るRKKの糸永有希アナウンサー=7月23日、熊本市中央区
フリー転身を決めた理由を語るRKKの糸永有希アナウンサー=7月23日、熊本市中央区

 -キャリアを重ねる中、転身を決断しました。

 糸永 2021年から担当したTBSの朝番組「THE TIME,」での中継がきっかけの一つです。ひと味違った番組制作への意識の高さに触れ、自分はまだまだ甘いかもしれないと刺激を受けました。

 -具体的には。

 糸永 少しでも熊本の印象が残る中継をしたいと、自分でネタだしから取り組み、チームの一員として番組作りに向き合っていくうちに、出演者やスタッフの皆さんの熱量や、ストイックな姿勢、シビアな世界を垣間見て、心の隅に置いていた気持ちが再燃しました。

 -多くのレギュラー番組を担当している中での決断です。

 糸永 「土曜の番組」に出会えたからこそ、熊本を離れるのは寂しいと思いました。スタッフや仲間と突き詰めていく番組作りは楽しいんです。この5年間ほどは、「土曜-」を離れてでも挑戦したいと思えないなら、辞める決断をしないと決めていました。ただ、自分の次の目標をどう設定するか、仕事の広げ方の迷いが出てきたのもあり、何かを変えようと、徐々にチャレンジしたい気持ちになりました。

 -東京での仕事は既に決まっていますか?

 糸永 お世話になったRKKに迷惑をかけたくなかったので、次を決めずに退社を申し出ました。ありがたいことに事務所はセント・フォース(東京)に所属することが決まりました。不安がないわけではありませんが、覚悟を持って挑戦したいです。

今後の意気込みを語るRKKの糸永有希アナ=7月23日、熊本市中央区
今後の意気込みを語るRKKの糸永有希アナ=7月23日、熊本市中央区

 -テレビ局所属からフリーでの活動になります。

 糸永 本当はフリーランスという形ではなく、東京の放送局に転職したいという気持ちがありました。おこがましいのですが、「番組の作り手の一人」という意識が好きなんです。

 これまでネタだしや企画書作成、ラジオ番組の構成などもやってきました。これまでのように局に所属している方が、もしかすると、そういったチャンスも巡ってくるかもしれないと思ったからです。

 けれど、そういったことを含めて、もっともっと仕事の幅が広がるかもしれない。むしろチャンスがより広くなるのかもしれないと考えるようになりました。

 ただ、本音を言うと、本当は「自分個人」が目立つのはどこか苦手意識があります。これも想像ですが、私のようなタイプで、フリーに挑戦する人は少ないかもしれませんね。

 -どんなジャンルに挑戦したいですか。

 糸永 それが一番難しいですね。いろいろやってみたいです。視聴者の皆さんやスタッフの方に自分のことを判断してもらい、結果的に道が開けるのが理想と思います。求められるものに応えたい。受け身に思われるかも知れないけど、柔軟に対応できるように、RKKで多様なジャンルを経験できたのが自分の武器だと思います。だからこそ、特定のジャンルではなく、さまざまなことに挑戦したいです。

 -熊本での活動は少なくなりますね。

 糸永 実はそうではありません。「土曜-」以外にも熊本での仕事も予定しています。

 ただRKKのアナウンサーとしては、9月27日の「糸永・洋平 ラジオやってます」の最終回と、午後のイベント(チケット完売)が最後の仕事です。熊本県外のリスナーさんもいて番組終了を惜しむ声が多く、心苦しい気持ちもあります。私も寂しいです。

 ただ、10月以降も熊本には定期的に帰る予定です。引き続き、熊本の皆さんと放送を通して、楽しいひとときを過ごせることをうれしく思っています。これからもどうぞ、よろしくお願いします。

 糸永・有希(いとなが・ゆき) 1990年生まれ。福岡県出身。2015年に熊本放送入社。「水曜だけど土曜の番組」や「THE TIME,」など幅広い番組を担当している。

 ※ 糸永アナウンサーが出演するトークイベントは30日午後、熊日本社で開催します。応募フォームは、21日配信予定のインタビュー2回目に掲載します。2回目のテーマは「土曜の番組」です。お楽しみに。

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