大量出店を予定する「資さんうどん」。“急拡大後”に待ち受ける不安要素も
ソウルフードの矜持を保つことができるか?
「ガスト」は度重なる値上げを行ってきました。それが客離れを引き起こした一因にもなっているでしょう。その点、「資さんうどん」は低単価であり、一度離れた顧客を取り戻す潜在性を持っています。メニュー数が多いためにリピーターにもなりやすく、ファミリーレストランとも被らないため、「バーミヤン」などとの顧客の食い合いも起こりません。 「資さんうどん」の出店を強化する理由はいくつもあるのです。 懸念されるのは、店舗数を急拡大してサービス力を維持できるかどうか。メニュー数の多さは顧客にとってメリットしかないものの、オペレーション負荷が高くなります。24時間営業ともなれば、スタッフの獲得も容易ではありません。ソウルフードとしてファンから親しまれてきたブランドは、一度顧客の信頼を失うと、たちどころに客離れが起こるという危険と隣り合わせです。 店舗を拡大した後の手腕が試されるでしょう。 <TEXT/不破聡> 【不破聡】 フリーライター。大企業から中小企業まで幅広く経営支援を行った経験を活かし、経済や金融に関連する記事を執筆中。得意領域は外食、ホテル、映画・ゲームなどエンターテインメント業界
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