最高のコスパ食材「豆苗」 歴史的な野菜高騰の中 食費節約になる豆苗レシピや育て方
コメの価格は相変わらず高騰したまま。野菜も多くの種類が高騰し、中でもキャベツや白菜は、昨年末の高騰から今年に入り一度は下がり始めたものの再び高騰。キャベツは平年の2.7倍、白菜は平年の3倍になっているとニュースで報じられました。
このような状況の中で「食費節約にコスパがいい“もやし”を活用する」という話題をよくみかけます。確かにもやしは低価格なのでコストという意味では低いと言えるでしょう。しかしパフォーマンスという意味では、もやしは栄養価が高くはないので良いパフォーマンスとは言い難いものです。
さらに「もやしを長く保存する方法」として、「水に漬けておく」というワザも出回っていますが、水溶性のビタミンCなどは水に漬けている間にどんどん流れ出てしまい、さらに栄養価が低くなってしまいます。
筆者ももやしは好きですし、もやしが良くあう料理というのもたくさんあります。しかし食費を節約するためにもやしを多用するというのであれば、せめてもやしは買ったその日に食べられるようメニューを考えたほうがよいでしょう。
コスパがいい野菜としておすすめするのは「豆苗」です。
豆苗のような工場生産野菜は、露地栽培の野菜に比べ価格が安定しています。現在も1パック80~100円で販売されている店が多いでしょう。さらに豆苗は緑黄色野菜に分類されるように栄養価が高いものなのです。
豆苗の栄養は?
コスパがいいとされる「もやし」と「豆苗」の栄養価の一部を抜粋して比較してみます。もやしは生で食べるものではないので、ゆでたものでの比較です。
各項目、可食部100gに含まれる栄養素の量になります。
表をご覧いただいて分かるように、豆苗はとくに抗酸化作用が高いβカロテンが豊富。βカロテンは体内でビタミンAとなり、免疫力を高める効果が期待できるものです。
繰り返しになりますが、もやしにはもやしの良さがありますが、パフォーマンスという意味では豆苗が圧倒的に高いパフォーマンスを発揮してくれます。
再生できる!豆苗の育て方
さらに豆苗は一度使っても家庭で簡単に再生することができるのです。食べるときは根の部分を残してカットし、その根の部分を水に浸し1日1回水を替えます。10日ほどで食べられるくらいの長さまで育てることができます。3回までは余裕で再生できますよ。
最近は100円ショップでも豆苗を育てるためのプランターが販売されているので、このようなものを利用すると水を簡単に替えることができます。
豆苗レシピ
豆苗はサラダだけでなく、スープや炒め物などさまざまな料理に幅広く使うことができます。
・豆苗サラダ
こちらは豆苗と細切りにしたニンジンです。βカロテンは脂溶性のため油と一緒にとると効率的に栄養を吸収することができます。エキストラヴァージンオリーブオイルと塩コショウだけでもおいしくいただけます。
こちらもニンジンと豆苗のサラダです。ニンジンは丸ごと耐熱容器などに入れて電子レンジで600w約6分加熱(ニンジンの大きさによって加熱時間は変わる)。
しゃもじでニンジンを潰し、カットした豆苗と、スクランブルエッグを加えてマヨネーズと黒コショウで味付けしたものです。
・豆苗スープ
豆苗をスープとしていただくのもおすすめです。ベースとなるのはコンソメや鶏ガラ、和風の出汁などなんでもあいます。豆苗と溶き卵を入れるだけでも十分においしいスープができあがります。
・豆苗と豚肉を電子レンジでチン
耐熱容器に豆苗と薄切りの豚肉を並べ、調味料をかけます。調味料は、出汁醤油や、顆粒の鶏ガラスープ、酒・醤油・みりん等。
何もかけずに加熱して、しゃぶしゃぶのタレにつけてもおいしくいただけます。
加熱時間の目安は豆苗1パックと豚肉150gで600w5~6分です。
・豆苗ツナマヨ
細かくカットした豆苗にツナを入れマヨネーズであえるだけ。そのままサラダとしていただくのもいいですし、サンドイッチやホットサンドの具として挟んでもおいしいですよ。
・豆苗炒め
豆苗は炒めるレシピもおすすめです。画像はニラたまを食べたかったけれどニラが高騰している時期だったので、豆苗で作った“豆苗たま”です。
ごま油でサッと豆苗を炒め、しんなりしてきたら卵をまわしいれ、少量の醤油とみりんで味付けしたものです。鶏ガラスープのもととオイスターソースの組み合わせでもあいます。
ご紹介したように豆苗は栄養価が高く、お値段が高くない上、再生して育てられるというまさにコスパがいい食材です。
豆苗をあまり活用したことがない方、いろいろな料理に使うことができるのでぜひお試しください。
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