背任の疑いで学校法人副理事長を逮捕 名古屋地検特捜部
名古屋市にある学校法人の副理事長が、太陽光発電設備を業者から購入する際、代金を水増ししてみずからに還流させ、およそ5500万円の損害を与えたとして、27日、背任の疑いで名古屋地検特捜部に逮捕されました。
逮捕されたのは、名古屋市の学校法人、越原学園の副理事長、越原洋二郎容疑者(52)です。
名古屋地検特捜部によりますと、副理事長は、2020年から翌年にかけて、太陽光発電設備などを購入する際、代金を水増ししてみずからに還流させ、およそ5500万円の損害を与えたとして背任の疑いが持たれています。
副理事長は、購入先の選定や契約金額の交渉などを統括する立場だったということです。
これまでの調べで、法人は2つの業者との間で売買契約を結んでいましたが、1億600万円の代金におよそ2900万円が、1億1400万円の代金におよそ2600万円が、それぞれ上乗せされていたということで、特捜部は、詳しいいきさつを調べています。
特捜部は、副理事長の認否を明らかにしていません。
【学校法人越原学園とは】
学校法人越原学園のホームページによりますと、法人の前身となる女学校が大正4年に創立され、現在は名古屋市内で大学のほか、高校や中学、それに幼稚園などを運営しています。
このうち、大学の校名は、ことし4月に名古屋女子大学から名古屋葵大学に変更され、共学となりました。
ことし6月1日現在、学校法人の役員として理事長を含む6人の理事と2人の監事がいるほか、教職員は270人あまりいるということです。
【“容疑は事実無根と認識”】
副理事長が逮捕されたことについて、越原学園は「学園に学ぶ学生、生徒、保護者の皆様、関係の皆様にはご心配をおかけしていることをお詫び申し上げます。学園としましては、越原洋二郎にかけられた容疑は事実無根と認識しておりますので、現段階においては、回答は差し控えさせていただきます」などとするコメントをホームページに掲載しました。