ガザ病院攻撃、イスラエル軍がロイター記者ら標的否定 初期調査
By ロイター編集
ジャーナリスト5人を含む少なくとも20人が死亡したパレスチナ自治区ガザ南部の病院攻撃を巡り、イスラエル軍は26日、攻撃の標的はハマスが設置した監視カメラだったとする初期の調査結果を公表した。写真はロイターの契約者フッサム・マスリ氏が使用していた機材。25日の映像から静止画像を撮影(2025年 ロイター/Hatem Khaled)
[26日 ロイター] - パレスチナ自治区ガザ南部の病院でロイターなどのジャーナリスト5人を含む少なくとも20人が死亡した攻撃を巡り、イスラエル軍は26日、標的はイスラム組織ハマスが設置した監視カメラだったとする初期の調査結果を公表した。
軍報道官のナダフ・ショシャニ中佐は「ロイターとAP通信の記者は今回の攻撃の標的ではなかった」とロイターに説明した。このほか中東の衛星テレビ局アルジャジーラなどの3人も死亡した。
イスラエル軍は声明で、ハマスがイスラエル軍を監視するため同地域に設置したとされるカメラを確認したと表明。脅威を排除する作戦を遂行したという。攻撃の承認プロセスについてはさらに調査を行うとした。
イスラエル軍は25日、ガザ地区ハンユニスのナセル病院がある地区を攻撃した。ロイターの契約カメラマン、フッサム・マスリ氏が1回目の攻撃で死亡し、その後の攻撃でもロイターの契約カメラマン、ハテム・ハレド氏らが負傷した。 もっと見る
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ロイターは自社の撮影機材でナセル病院からの写真や映像を配信してきた。この数週間は現地から毎日映像を配信していた。
25日の最初の攻撃時、マスリ氏が操作していたカメラによるライブ配信が突然停止。同氏はこの攻撃で死亡した。
イスラエル軍は声明で、さらに調査を指示した複数の不明点を指摘。攻撃に使用した弾薬や承認のタイミングなど、攻撃前のプロセスのほか、現場における意思決定プロセスについても調査するとした。
これに対しハマスは、殺害されたパレスチナ人の中に戦闘員はいなかったと反論した。
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