三菱商事は27日、秋田・千葉両県沖の3海域で進めてきた洋上風力発電所の建設計画から撤退すると発表した。
政府が2021年に実施した3海域の事業者公募で、三菱はいずれも圧倒的な低価格を提示して落札。ライバル企業の反発を招き、政府が異例の入札ルール変更に動いた経緯がある。
三菱による「総取り」の後、自民党の秋本真利衆院議員(当時)が国会質問で、三菱のライバル企業の社長から賄賂をもらって入札ルール変更を政府に働きかけたなどとして、受託収賄容疑で逮捕・起訴される事態に発展。現在も裁判が続いている。
◆三菱の落札に「ダンピングではないか」と批判
三菱商事は2021年12月、洋上風力事業者の政府公募(1回目)で、「秋田県由利本荘市沖」「秋田県能代市、三種町および男鹿市沖」「千葉県銚子市沖」の3海域とも落札。「由利本荘市沖」ではレノバ(東京)が、「能代市、三種町および男鹿市沖」では日本風力開発(東京)が、先行投資で地元調整や地盤調査を進めていたにもかかわらず、三菱の落札によって撤退を余儀なくされたため、風力発電業界から「ダンピングで...
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