銀行口座の不正取得容疑で警官を書類送検 特殊詐欺グループに譲渡か
譲渡目的で銀行口座を取得したとして、警視庁は22日、赤羽署の男性巡査(25)を詐欺容疑で書類送検し、懲戒免職処分とした。口座には、1千万円超の特殊詐欺の被害金が振り込まれていた。
発表によると、巡査は2月下旬、第三者に譲渡する目的なのに自分で使うように装い、銀行に口座を開設させた疑いがある。SNSで「口座を買う」といった書き込みを見つけ、投稿主と秘匿性の高い別のSNSでやり取りし、口座を開設。インターネットバンキング用のID・パスワードを伝え、報酬として25万円を受け取ったという。
巡査は為替相場の上げ下げなどを予想する「バイナリーオプション」取引に熱中し、昨秋以降、約300万円の貯蓄を使い果たしたうえ、消費者金融から約300万円を借りていた。事実関係を認め、「投資で借財が膨らみ返済に困っていた」などと説明したという。
口座には3月上旬、20~50代の男性3人から計約1130万円が振り込まれていた。3人は特殊詐欺の被害者だった。これとは別に、身元が特定できていない人物から約20万円の振り込みもあった。同庁は「全国警察をあげて特殊詐欺対策に取り組んでいる中、警察職員として言語道断な行為で厳正に処分しました。よりいっそう指導・教養を徹底し、信頼回復に努めます」としている。
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