「BL無罪」は本当にあるのか? 福岡書店めぐり旅 地獄変
「BL無罪」という言葉を目にする機会が増えた。
きっかけは明白で、steamで発売が予告されているゲーム「いちばん美味しいゴミだけ食べさせて」について「女性の形をした生物にゴミを食べさせるのは女性の性的消費だ、気持ち悪い」と批判する声が挙がったのだが、その批判者の中にBL作家が居たことだ。これをダブルスタンダードだと批判する声が多数挙がった。
BLには性描写を含んだものが多々あるのに、それが成人指定もされずに販売されている。自分たちは「性的消費」「気持ち悪い」とされることを散々やっておきながら、男性向けだけ規制を唱えるとは何事か。
そうして騒ぎが起こり、その際に多用されたのが「BL無罪」の言葉だった。
BLであれば何をやっても許される。そんな皮肉と批判の意図で使われる言葉、というわけだ。
で、今更こんな事件の話をしているのは別に、過去を掘り返してBLを批判したいからではない。重要なのはこの「BL無罪」が本当に存在しているかどうかだ。
俺はもう、随分と前から書店で本を買うことをしなくなった。
大抵は電子書籍で事足りるし、電子版が無い本でもネット通販で事足りる。
10年くらい前は書店で堂々と性描写のあるBL本を売っていたのを記憶しているのだが、現在の書店の実情について全く把握していなかったのだ。
知りもしないくせに「どうせBLは堂々と売ってるんだろ?」と批判するようなことがあってはならないし、かと言って「書店に全然行かないから最近のことは分からん」と言い続けるのも癪だ。
なので、盆の時期を利用して令和7年の書店におけるBL無罪の実情を可能な限り調査してみよう、と行ったのが今回の企画だ。
調査対象は俺の居住地である修羅の国の博多を中心としたエリアで、上記のマップのハートが付いている場所、60店舗が今回の調査対象だ。(厳密には62店舗を回ったが、うち2軒は休業中だったので除外)
60店舗と言うと少なそうに見えるかもしれないが、地図の方を見てもらえれば博多を中心とした主要な店舗は大体カバーしているのが伝わるのではないかと思う。
なお、北九州・久留米エリアは移動距離の都合で今回は除外している。なので福岡県のデータとしても完全とは言えない内容だが、もはや結論が動くことは考えられないため調査としては十分なものと思う。
調査基準
主にBL本(コミック及びライトノベル)の販売状況、特に「堂々と売っているかどうか」の確認のため表紙が見える状態で置かれているものを中心に確認する。
同時に「男性向けと比較してどうなのか」を確認するため、男性向けのR-18作品、あるいは性的な要素を含みそうな本も含め、基本的に店舗全体を確認する。
店舗の選別においてブックオフは対象に含めるが、個人経営の小型の古本屋は対象外としている。
今回の調査対象はコミックやライトノベルが主であるため、そういった本が明らかに置いていない店舗は調査対象にそぐわないため。
また、この手の古本屋は休業・実質休業状態の店舗が多く、なおさら成果が得にくいため。
一応、他の店舗のついでに寄れるような場所にある場合は確認している。
対して、TSUTAYA(蔦屋書店ではない)やヴィレッジヴァンガード、一部のGEOなど、純粋な書店ではない店舗は一応調査対象に含めている。
これは上の個人経営の古本屋とは逆に、コミックだけでも置いてあれば調査の価値があるため。
また、純粋な書店だけを対象にすると調査軒数が40を割るほどになってしまうため、母数を稼ぐ目的で対象範囲を広げている。
結論
引き伸ばす必要もないので各店舗への細かな言及の前に結論を書くが、BL無罪はある。と言うか、想定の5倍くらい酷かった。
これは明確に主張しておきたいのだが、俺は「BLは酷い」との結論ありきで調査をしたわけではない。
10年前より酷くなっていることは流石に無いだろうと思い、「昨今はBLも露骨にセックスしているような本は売っていない」と結論付けられることを期待していた。
ただでさえDQ10の引退記事で「BL含めた女性向け臭が酷くなってきて辞めた」とボロカス叩いた後なので、これ以上女性向け文化に批判的なことを言ってフェミ叩き芸人みたいな方向性になるのは結構本気で嫌なのだ。
だからこそ、事実を正しく確認するために調査をした。
だが、今回の調査結果として「BLは極度の無法地帯である」以外の結論を出すことは明らかに不可能だ。
上半身裸の男が抱き合って相手の体を弄っていたり、はだけた服の男がキス寸前の距離まで顔を寄せている本が当たり前に表紙が見える状態で売られているし、書籍のタイトルや帯には「ヤリチン」「孕ませる」「セックス」「メスイキ」など、品性の欠片もない言葉が飛び交っている。
そして何より恐ろしいのは、これがコミックの新刊コーナーに他の本と一緒に並んでいたり、レジ前の売り場に並んでいたり、階段を登ってすぐの場所がBLコーナーになっているなど、本当に隠す気が一切無いことだ。
最悪な例だと「ちいかわ」を売っている棚の隣がBLコーナーになっている店舗や、子供向けの問題集などを置いてあるコーナーの棚の裏側がBLコーナーになっている店舗もあった。
上記の「書店員はなが腐教するDeepなBLの世界」のパネルが付いた棚や、「B+LIBRARY」のロゴが付いた棚は複数の店舗で見かけた。
B+LIBRARYのコンセプトは「BLをもっと身近に。」らしいのだが、これ以上身近にするって何だろうな。幼稚園の読み聞かせでBLを読ませたいのか?
こんなことを今更言うのも何だが、もうLGBTへの配慮がどうのと言われ始めてから随分と経ち、そうした存在に目が向くことも増えてきた。
BLと言うのは同性愛を含むものであり、ゲイへの配慮とか、色々と慎重になるべき要素も多分に含んでいるはずだ。
だが現実は見ての通りだ。配慮の「は」の字も書かぬまま、幼稚園児にも見える場所で女性用の同性愛ポルノの本を堂々と売るのが当たり前になっている。
そして、いわゆる腐女子層はそれを全く問題視しておらず、腐教だとかもっと身近にだとか言っているわけだ。
無理だろ、擁護。
俺が気に食わないとかの話じゃない。セックスの本を幼稚園児にも見えるところで売るなよ。
なお、今回調査した60店舗のうち新品の男性向けR-18コミックを取り扱っているのは1店舗だけだった。一応、R-15相当のコミックを取り扱っている店舗はあと1店舗だけ存在したが、それが全てだ。
ブックオフでは中古のR-18コミック等を販売している所はあるが、新作に関しては暖簾の奥どころか、そもそも販売すらしていない。
隠れて売ることすら許されなくなりつつある男性向けと、子供向けコーナーの隣で販売してもなお飽き足らず「もっと身近に!」と唱えている女性向け。
少なくとも、俺が福岡エリアで調査した書店の実情はこうだった。
店舗別メモ
ここからは各店舗の簡単な所感と、その店舗で売られていたBL本などを提示していく。「どれだけアウトなものがあったか」を紹介する都合上、今後は過激な表紙の画像が何枚も登場するので苦手な方はご注意頂きたい。
なお、基本的に店内撮影は禁止されている都合上 店舗内での写真撮影は行っていないため、表紙画像は基本的にamazonの販売ページのリンクを貼っているが、アフィリエイト等は入れていない(ここから買う奴は居ないとは思うが)。
博多・天神エリア
1 紀伊國屋書店 福岡本店
博多駅北のビル6階に位置する大型店舗。
実用書・文庫本などがやや多く見えるが、それに限らずあらゆるジャンルの本が揃っている。
アイドル写真集の棚がやや目立ち、男性・女性どちらも際どい表紙が見えやすい所に置いてある。
品揃えが多いだけあってBLの品数も非常に多い。明らかにアウトな表紙も多数並んでいる。目立っていたのは「暴君プレイラウンド」「Sub様、躾の時間です」「伝説のヤリチンVS鉄壁の尻穴」など。
当たり前のように「ヤリチン」と言う単語がタイトルに使われていて度肝を抜かれた。
あと暴君プレイラウンドの帯には「イくまで犯るに決まってんじゃん」と大きく書かれている。すげー。
なお、これほど大きい店舗でも男性向けR-18コーナーは無い。男性向けで性的と言えそうな表紙のものはほぼ無し。あえて言うなら「ぬきたし」は作品内容がかなり下劣だったはずだが、表紙に関しては攻めていない。
2 丸善 博多店
ジュンク堂書店と合併した会社らしい。ソーセージ等を作っている食品会社の丸善とは無関係。
博多駅のビルに入っている超大型店舗で、おそらく上の紀伊國屋書店より大きい。文具や雑貨などのコーナーも充実している。
途中の柱の前にはananの「愛とSEX」と書かれた、裸の男性アイドルがベッドインしている表紙が平積み4+縦に4×3並べられ、その上には同じ画像の大きいポスターが貼ってあるanan地獄が存在する。
ananはここに限らず、子どもに見せたらマズそうな表紙のくせにどこの店に行ってもほぼ確実に見えやすい位置に売っているので個人的には殿堂入りレベルの害悪だ。
BLコーナーは奥の突き当りに存在し、ボリューム十分。とは言え店舗のサイズを考えると比較的少ない方には見える。
その分を火力に割り振ったのか、個人的に不適切パワー最強格の本が存在した。
この「シャンパンタワーの向こう側」は上のコミックの販売画像を見れば分かるように、ズボンを下ろして露出させた尻の割れ目に手を這わせている。
そしてkindle版では不自然なほどアップになって尻の部分が見切れているのだが、元の表紙だとkindleの審査を通らなかったのか?
もちろん男性向けR-18コーナーは無い。
3 HMV&BOOKS HAKATA
こちらも駅近くのビルに入っている店舗だが、上記2つの店舗と比べると店舗の規模は小さめ。厳密に言うと専有面積自体はそこそこ大きいのだが、レコードなどのコーナーが大きいため本の数がそれほど多くない。
ややコミックが多めだが、文芸書などもそれなりの数がある。
危険そうな表紙の本は「午前0時の甘い罠」そして今後度々登場する「優しくイジめて溶かして混ぜて」など。
この店舗が最も酷いのは、この「優しく~」がレジの前の低い棚に置いてあること。幼稚園児でも手に取れる所に置く本じゃねえだろ。
表紙はこの画像と同一。「強ビジュ歪ませたい♥」は帯に書かれていた。
(アニメイトは女性向けが中心になっているとは言え、この表紙が柱広告に使われてるのも相当ヤバいと思う)
4 BOOKOFF 福岡博多口店
博多駅近くにある大型のブックオフ。1階はフィギュアやゲーム等で、2階が本。店舗としてはかなり大きめで、本の内容も充実している。
これは今後のブックオフ全てに言えるが、基本的に売っているのが中古で在庫が安定しないためか、あるいは単純にスペースが足りないためか、一般の書店と違って表紙を見せて売っている本がほとんど無い。
BLコーナーは非常に広いが、不適切そうな表紙が露骨に見えている本はほぼ無かった。
おそらく店員が意図的に見せていたものではないと思うが、隣の本がなくなって表紙が見える状態で売られていた本の中には普通に際どい表紙のものがあった。
以下の「ナカまであいして」は、おそらく現在最も多く見かけるBL本で、これを置いていない店はほぼ見ないレベルだった。
なお、この店舗はR-18コーナーが存在する……のだが、窓際の通路のような非常に分かりにくい位置に存在し、パッと見でバックヤードと区別が付きにくい。そのくせコーナーとしては狭い。このコーナーに入って買う奴がどれだけ存在するのか疑問だ。
5 本のあるところ ajiro
おそらく今回の調査対象として収穫は無いだろうと思いつつ、近くの店舗からあまり離れていないので一応確認した店舗。
いわゆるブックカフェ系の店で、コミック系は全く置いていなかった。エッセイ系の本が多いほか、レビューを見ると韓国系の本が多いらしいが、自分が見た限りではよく分からなかった。
6 積文館書店 新天町本店
天神駅前に二つある書店の一つ。
今回の調査対象の中で唯一、表紙が見える状態で官能小説が売られていた。
一応奥の方の棚ではあるが特に成人向けコーナーとして分けられてもおらず、数少ないBLと互角に戦える不適切パワーを持った店舗の一つ。
とは言えBLも全く負けておらず、先述の「優しくイジめて溶かして混ぜて」を初めとした不適切なBLは多々売られている。官能小説コーナーの3倍くらい。
7 福岡金文堂本店
天神駅前に二つある書店の一つ。官能小説は売っていない。
店舗のサイズの割にBLが目立つ印象。
「愛だ、恋だの処方箋」は今後も非常によく見かけることになる。
「イケボ配信者は俺狙い!?」は新テニスの王子様を買うためにゼブラックを開いたときに見かけた覚えがある。表紙のアウトさは最上位を争える逸材だ。
「暴いて、その目で」は帯にデカい文字で「セックス」と書いてあり不適切度が高い。これも今後よく見かけた。
8 ヴィレッジヴァンガード福岡パルコ店
一応は「遊べる本屋」を名乗っているので調査対象に含めることに。
ここでもBLは売っており、常連の「ナカまであいして」を筆頭に不適切なものは多数。
だが、それ以上に驚いたのは「百合は心の栄養素だよ 担当の自宅の本棚ラインナップ」と書かれたコーナーが有り、そこに「SM百合えっちアンソロジー」「レズ風俗アンソロジー」といった本が並んでいたこと。
このコーナーの右にはプリキュア、カードキャプターさくら、おジャ魔女どれみ等が並び、左には「花より男子」「きらりんレボリューション」「神様はじめました」などの少女漫画が並んでいた
そもそも「アンソロジー」自体が女性オタク寄りの文化
上記のアンソロ本のレーベル「コミック百合姫」の掲載作品が明らかに女性向け中心
少なくとも俺が見た時間帯、この店舗の店員は全員女性だった
と言った点から、まず間違いなくこの百合コーナーも女性が女性に向けて作っているものと思われる。
世間で暴れ回っているのはBL一強状態だが、その根を辿ると「女性向け」全てが根本的に無法地帯であることが分かる。
9 文喫 福岡天神
岩田屋のビル内に存在するブックカフェ系の店舗。
入口付近に雑誌や雑貨などが並んでいるほか、奥が有料スペースとなっており、本を読みながらコーヒーなどを楽しめる店舗、と思われる。
有料スペース内は外からでも見えるが、コミック系が並んでいる様子ではなかったので中までは入らず。
10 入江書店
いわゆる個人経営の古本屋。
ジュンク堂から近いため一応確認したが、やはりと言うべきかコミック等は一切なし。一応何か古いエロ本でも置いてあったりしないかと軽く確認したが、そういった類のものも見当たらなかった。
11 ジュンク堂書店 福岡店
ビルの2階~3階が書店になっている。かつては福岡最大の書店だったらしいが、現在の店舗に移転してからは小さくなったのだとか。
それでも一方の階だけで十分な広さがあり、雑貨や万博グッズなども販売している。2階は文庫・新書が中心で、コミック系は3階。
2階から3階に登る手段はエスカレーターと階段の2つがあるが、階段から登れば目の前にBLコーナーがあり、エスカレーターを登れば新刊コーナーのBLが出迎えてくれる隙を生じぬ二段構え。
「優しくイジめて溶かして混ぜて」は表紙が見える状態で売られていた。その他、メジャーなBL本は大体置いてある様子。
当然のように男性向けR-18コーナーは無い。
12 ブックスキューブリック けやき通り店
ちょっとお洒落なカフェのような雰囲気の小型店舗。
パンも売っているらしい。コミック系などの取り扱いは無し。
西部 六本松~姪浜付近
13 アシーネ マリナタウン店
ショッピングモール内の店舗で、この手のモール内店舗としてはかなり大きい部類。
雑誌・児童書・地図帳などがバランスよく揃っているほか、文具や雑貨も売られている。
上記の「書店員はなが腐教する~」のパネルが貼られたコーナーが存在する。
「生きろ、泣き虫」という作品の、作者からの発売記念メッセージのようなものが置かれており、その隣には原稿なのか、男がキスしているシーンのページ画像が額縁に入って飾られていた。
「もっと可愛くなっていい」は、他の店舗でも時々見かけることになる。
14 ゲオ福岡姪浜駅前店
「調査基準」の部分で言及した店舗。「本」「新刊書籍」と書かれていたので入った。
GEOと言えば中古ゲームやDVDなどの印象が強かったが、この店舗は それらの他、枕やシーツ、その他日用品、食料品やフライパン等まで置いてあり、ホームセンターかドラッグストアのような品揃え。
本コーナーは小型書店程度だが結構満遍なく揃っている。レーベル別(フラワー、マーガレット、花とゆめ等)やレディスコミックの中にBLもある程度入っていたが、BL専用の棚は無し。
明らかに不適切そうな表紙を見せて売っているものは無かった。
ブックオフなどもそうだが、ゲームやDVD等と一緒にコミックが並んでいる娯楽系の店舗の方が過激なBLを堂々と見せない傾向にあり、逆に大手の純書店であるほど明らかな18禁BLを堂々と人目に付きやすい場所で売っている、逆転現象のような状況が発生している。
15 福岡金文堂 姪浜南店
商業施設の一角にある書店。児童書や参考書・雑誌がやや多い印象。
コミックなどのコーナーは比較的小さめで、BLコーナーも棚ひとつ分程度と区画の大きさで言えば小規模。
だが自重する気は一切無いらしく、その狭いコーナーに火力の高いBL本がゴロゴロ並んでいる。「退勤後、卯坂さんを脱がしたら~ツンデレ先輩のえっちなヒミツ」は、いくら何でもこれを全年齢コーナーで表紙を見せて売ることは何らかの罪に問うべきではないかと思う。
16 宮脇書店 黒木 室見店
Googleマップに登録されている店名は上記の通りだが、店の看板には「黒木書店」と書いてあり、店名がよく分からない。合併したのか?
店舗のサイズは中型で、いかにも「普通の本屋」と言った感じの店舗。
BLコーナーは存在するが小さめ。パッと見えるものでアウトそうな本は「ナカまであいして」程度。
17 ブックオフ/エコモール 福重店
川沿いに建っている中~大型の店舗で、書籍などは1階。2階はおもちゃ・家電などが置かれている。
BLコーナーは普通にあるが、表紙を見せて売っている本は無い。男性向けR-18コーナーは存在すらしない。
18 積文館書店 小田部店
一階は文具・雑誌・実用書などが中心に売られており、コミックやライトノベル・参考書などが二階に並んでいる。
上記の「B+LIBRARY」のロゴが付いた棚がある。それ以外にもBLはそれなりの数が売られている。
「かか丸のヨメ入り!」は表紙も結構な威力だが、帯には思いっきり「エッチな」と書いてある。子供への悪影響とか……考えておられないので?
それから、これはBLではないが女性向けコーナーに「お前がイくまで離さない」という直球のアウトな本も表紙が見える状態で売られていた。
ヴィレヴァンの百合本コーナーの際にも書いたが、結局のところはBLの数が圧倒的に多くて目立っているだけで、厳密にはBL無罪と言うより女性向け無罪と言った方が正しいのだろう。
性的であること自体もそうだが、女性向けは支配・調教とかカラダの相性が良くて堕とされるとか、ヤクザとかホストのような反社・夜職系を「エッチで魅力的」と描いている作品が目立ち、そうした要素は性的であること以上に不適切、特に子供の教育に悪いと思うのだが……まあ、こうした本を買っている層に常識を求めるのは酷なのだろう。
まあ購入者のモラルが無いだけならまだマシだが、幼稚園児でも見られる場所でこれを堂々と売っているのは流石に許される要素が無さすぎると思う。鬼滅の刃の遊郭編を子供に見せたくないとか言う前にBLやレディコミを規制した方が良いんじゃないでしょうか。
19 宮脇書店 木の葉モール橋本店
大型ショッピングモール内の店舗で、書店としてもかなり大きめ。コーナーは雑誌・児童書・実用書などが半分、残り半分が小説、コミックなどに分かりやすく別れている。
BLは見知った顔ぶれと、あと目立っていたのは「マーメイド♡プリンス」。
20 TSUTAYA BOOKSTORE マークイズ福岡ももち
こちらも大型ショッピングモール内の店舗。
スタバとネイルサロンが隣にあり、雰囲気的にはブックカフェ系に近いが純粋な書店としても大規模な部類。
もちろんBLコーナーも充実しており、「シュガードラッグ」「地雷系彼氏すずくん」「コスメティック・プレイラバー」など、危険そうな本が表紙丸出しで選り取り見取り!!
21 くまざわ書店 福岡西新店
ビル内の店舗。書店としては中型〜小型で、雑誌や実用書が中心。
コミックは少なめで、明確なBL棚は1つのみ。
もはやタイトルだけでアウトな「ヤリチン☆ビッチ部」が光る。まあ表紙の絵だけを見ればアウト度は低いので、日本語が読めない方であれば安心できるだろう。
22 BOOKOFF 福岡飯倉店
ブックオフとしては標準~やや小さめの店舗。
時々あるタイプだが、BLが完全に独立しておらず「BL・TL・女性向け」で一纏めになっている。
本店舗で注目すべきは男性向けR-18が暖簾無しで売られていること。他の棚とは切り離された位置にあり、通路の奥側から見ないと目に入らないようになっているが、漫画全巻セットコーナーを眺めようとすると自然に入る位置にあるのでゾーニングとしてはかなり弱め。まあ、それでも「R-18」の警告がされて売られている時点で一般書店のBLとは比較にならないほど慎ましやかなのだが。
ブックオフはBLの表紙を見せていないため、本店舗内に限ればBLと同格程度の不適切パワーを有していると言えるだろう。
23 (有)金修堂書店 本店
盆で休業に入っていた。除外。
24 六本松 蔦屋書店
複合商業ビル内の大型店舗で、スタバが併設されている。
大型のブックカフェと言った感じの雰囲気で 確かに店内の雰囲気は良いのだが、本のジャンルが書かれたパネル表示が無くどこが何のコーナーなのか分かりにくい。
コミックは奥にあり、BLはそこそこ程度。表紙が展示されているものは大人しめだったが、「暴君プレイラウンド」などは普通に売っていた。
25 BOOKOFF 福岡六本松店
隣のクリーニング屋に遮られ、どこか隠れるような入口となっている目立たない店舗。入口付近を見るとものすごく小さい店舗のように見えるが、中に入ってみると中型店舗くらいのサイズ感はあり、見かけの印象ほど狭くはない。
BLは独立した棚と、BL・TLが混ざった棚がそれぞれある。
端から一つ内側の、変な位置に合計4棚分の狭い18禁コーナーがある(暖簾有り)。そのうち3つの店はDVDで、コミック系は一棚だけだった。基本的にブックオフのアダルトコーナーはDVDが多く、コミックはあまり多くない。(ごく稀に官能小説がある)
26 未来屋書店 笹丘店
イオンのショッピングモール内に存在する店舗。
モール内の店舗としての規模は並程度だが、この手の店舗では珍しく雑誌や児童書・地図帳などよりコミックが充実している。
個人的に今回調査した店舗において腐女子度最強候補の一角であり、「かか丸の嫁入り」「暴君プレイラウンド」「もっと可愛くなっていい」など歴代の強豪の他、「当て馬キャラのくせして、スパダリ王子に寵愛されています。」など、危険なBLが選り取り見取り。
店舗のサイズの割にはBL専用の棚自体が多い上、レーベル別の女性向けコミックの棚や「イベント」と書かれた棚、新刊コーナーもBLだらけのボスラッシュ状態。この店舗に入った女子学生は明日からクラスの皆に腐女子と言われても仕方ない。そういう店舗だ。
西端部 筑前前原・九大学研都市付近
27 (有)大石金光堂
かなり小さめの書店で、雑誌や児童書などが比較的多い。
コミックの棚全てを含めても9棚しかなく、特にジャンル分け等もされていない。
店主の意向なのか、単にコーナーが足りないからなのか明確なBLは見当たらなかった。
28 BOOKOFF PLUS 福岡糸島店
隣に「トレカ館」が別に建っている大型のブックオフ。
1階はグッズ系、2階はファッションや雑貨で、本は地下にある。
BL本も数としては充実しているが、やはりブックオフのパターン通り表紙を見せていないのでお行儀は良い。
暖簾付きの小さなR-18コーナーが存在し、本とDVDが半々で売られていた。
29 積文館書店 前原店
店舗としては大きめだが、ガシャポンコーナーや文具コーナーでスペースを割いており本が特別に多い様子ではない。レジ横にはコストココーナーなんてものもある。
コミック等に限らず、全体的に表紙が見えるように置いてある本が目立つ。もちろん危険なBLも表紙が見えるように置いてある。「暴君プレイラウンド」「コスメティック・プレイラバー」などの他、「先輩、ナカみせて」「俺のオモチャは親友につながっている」など。
「先輩、ナカみせて」はkindleのページだとアダルト指定が付いているんだが、なぜ普通に全年齢コーナーで売ってるんだ?
30 未来屋書店 福岡伊都店
イオンモール内の店舗。書店としてのサイズは中~大型で、全体的にバランス良いジャンルが揃っているタイプ。
ここにも「書店員はなが腐教する~」の棚がある。売っているのは「ナカまであいして」「愛だ、恋だの処方箋」など、もはやお馴染みとなってしまった顔ぶれたち。
31 ヴィレッジヴァンガード イオンモール福岡伊都店
上の未来屋書店と同じモール内に入っている。
ヴィレヴァンにしては本が多めで、BLの充実度が特に高い。
危険そうなものは「甘くて熱くて息もできない」「噛み砕いて愛をおしえて」など。「ヤリチン☆ビッチ部」もある。全体的にかなり危険度が高め。
ちなみに「噛み砕いて愛をおしえて」の1巻帯には大きく「ここで俺の子供、孕むんだよ」と書かれている。
BLの世界では「男を孕ませる」というのはそんなに珍しくないようだが、なぜ女性がわざわざ男の肉体を改造するファンタジー化してまで孕ませを好むのかは分からない。
と言うか「妊娠をエロ要素と認識している」ってフェミ的にはものすごい冒涜じゃないかと思うんだが、男を孕ませるのはセーフらしい。もはや生命に対する冒涜だろ。
南部 南区~筑紫野付近
32 やず本や
例のCMで有名な「やずや」の経営するブックカフェらしい。
書斎スペースは会員制のようだが、本を購入することでも利用できるらしい?
コミック系の販売は無し。
33 文久Books
駅のすぐ近くにある商業施設の一角。かなり小型の店舗。
雑誌系と、子供向けの絵本などが多め。この手の店舗にはよくあるタイプ。
わずかにコミックの棚もあったが、BLは見当たらなかった。
34 宮脇書店 黒木 若久店
これも店舗の看板には「黒木書店」と書かれている。
店舗としては小型~中型くらいで、単独の書店としては小さい部類。
品揃えも室見の黒木書店と似たようなもので、BLコーナーは狭めだが「ナカまであいして」は売っていた。
35 BOOKOFF 大橋駅西口店
広さはそこそこだがCD・DVDやゲーム、カードなどが多く、やや本が少なめのブックオフ。
相変わらずBLは売っているが表紙が見えるようには売っていない。
男性向けR-18コーナーは存在しない……と思っていたのだが、「そこは小さいがR-18コーナーがあるはず」との指摘があったので後日に再確認したところ、確かに棚に直接暖簾をかけた小さいR-18コーナーの存在を確認できた。
俺が一度目に確認した日は床に大量の段ボールが敷かれていたので雨漏り等のトラブルか(確か断続的に強い雨が降っている日だった)、あるいは単純な棚の配置換えか不明だが、一時的にR-18コーナー含む一部の棚が出ていないときに行ったのではないかと思う。
(普通に見落とした可能性も否定できないが、R-18コーナー手前のアイドル写真集コーナーには見覚えがあったのに対しR-18コーナーの黒い棚には見覚えがなかったので見逃しではない……と思いたい)
36 福岡金文堂 大橋駅店
大橋駅内にある店舗で、書店としては小さめ。
クロスワード、観光案内など雑誌系を中心に子供向けの問題集などが揃っている、いかにもな駅の本屋といった感じの店舗……と見せかけて、店舗のサイズからは不釣り合いなほどにBLコーナーがデカい。
棚の近くにはA2かB3くらいのサイズの「ナカまであいして」のポスターが金網に固定されて吊り下がっており(ポスターの絵は以下の表紙と同様)、他にも「二日月に栖む」というBL本の広告が見える。
上半身裸の男がセックスを迫るシーンのページが普通に出ていたんですが、なぜ許されているのか私には分かりません。
37 くまざわ書店 ららぽーと福岡店
ショッピングモール内の店舗。
児童書が多めだが、基本的にバランス良く揃っている。少女コミックの棚が非常に多く、全体で15以上ある。そのうちBLは3棚ほど。
表紙が見える状態で売っているのは「ナカまであいして」「暴いて、その目で」など、お馴染みとなってしまった面子たち。
38 BOOKOFF 福岡野多目店
1階建てだが面積としては大きめのブックオフ。
BLコーナーは広めで、コミック以外のノベルの棚も複数ある。
そこそこ大きめの男性向けR-18コーナーがあるが、中はほとんどがDVDだった。
ブックオフは店舗ごとの差が小さいため、アダルトコーナーの有無くらいしか言及できる事がなくなっていく。
39 三山書店
駅前にある小型書店。おそらく店主が一人で経営している。
コミックは本当に「一応売っている」程度。BLは無し。
40 BOOKOFF 大野城御笠川店
そこそこ広めで、本の割合も多そうなブックオフ。
BLコーナーはそこそこ広め、男性向けR-18は無し。
41 ブックオフ春日店
こちらは小型~中型程度のブックオフ。
本の割合は比較的高め、BLの割合がやや多い。男性向けR-18は無し。
42 フタバ図書 TSUTAYA GIGA福岡春日店
駿河屋が一緒に入っている大型店舗。
フタバ図書TSUTAYAの側に絞って見ても雑貨屋ゲームなどが目立ち、本の割合はそれほど多くない。
BLは普通に置いてあるほか、「BLコミックランキング」と書かれたコーナーがある。「40までにしたい10のこと」「2ndバージンのじょうずな捨て方」「PUNKS△TRIANGLE」といった本が上位に並んでいた。「ナカまであいして」「愛だ、恋だの処方箋」「コスメティック・プレイラバー」などのお馴染みの面子も表紙が見える状態で売られている。
この「BLコミックランキング」は他の店舗でも見かけるので、おそらく当店独自のものではなく、どこかの販売所で行われている企画か何かと思われるが、検索しても明確にこれだと言うものは すぐには出てこなかったので詳細は不明。
43 積文館書店 アクロスモール春日店
ショッピングモール内の店舗で、書店としては小さな部類。
雑誌や児童書が多く小説などは少ない。こんな店舗でもBLはある。
「馬鹿とハサミ」は全年齢で売って良い要素が何一つ無いように見えるのだが、こんなのも表紙が見える状態で売っている。これamazonでは18禁指定付いてますよ。
44 BOOKOFF 太宰府店
中型程度の一階建てブックオフにして、第二の暖簾無しで男性向けR-18を売っている店舗。
コーナー自体が棚ひとつ分しかないので、これのためだけに暖簾で区切っていられなかったのだろう。BLの棚は3つくらいあるので不適切度でどちらが上かは悩ましいところ。
45 TSUTAYA AVクラブ 太宰府店
名前からするとCD/DVDが中心そうに見えるが、小型店舗程度には本も揃っている。種類としては雑誌や実用書、参考書などが多めだが、コミックの数もそれなり。
当然BLもあり、「伝説のヤリチンVS鉄壁の尻穴」「ナカまであいして」等、もはや見慣れた顔ぶれがこちらを見ている。
46 蔦屋書店 イオンモール筑紫野
イオンモール内の店舗だが、店舗の面積は大型書店レベル。
ただし雑貨や文具なども多い上、全体的に広々とした陳列なので書籍の総数が極端に多い感じではない。
今では珍しい「ケータイ小説」のコーナーが有るほか、BLも普通に多め。目立っているのは「イケボ配信者は俺狙い!?」「ナカまであいして」「愛だ、恋だの処方箋」など。もうすっかり見慣れてしまった顔ぶれ。
47 ヴィレッジヴァンガード イオンモール筑紫野店
上の蔦屋書店と同じモール内の店舗。
よくあるヴィレヴァンと言った感じ。置いてあるのは「ナカまであいして」「ヤリチン☆ビッチ部」など。もはやこの程度では何も言えることがない。
48 積文館書店 ゆめタウン筑紫野店
ショッピングモール内の店舗で、広さは普通程度。
雑誌や雑貨が多めのよくある店舗。BLコーナーやレディスコミックコーナーが妙に広いことを除けば。
"腐女子のポータルサイト「ちるちる」プロディース!BLコミック棚" と書かれた棚がある。B+LIBRARYの名前もある。
もちろん本記事レギュラーの「ナカまであいして」「暴いて、その目で」などは表紙が見える状態で売っている。その他見えていたのは「スパダリさまとスパダリくん」「オレの上司は裏垢男子」など。
本店舗で最も危険なのは「ちいかわ」を売っている棚の隣にまでBLが侵食していることだろう。
ちいかわは女性人気も高いので女性向けコミックのつもりで並べたのか?ちいかわって子供も好きだと思うんだが、ちいかわ買いに来た子供の視界にホモセックス本が映ることを問題だと認識した方が良いと思いますよ。
北東部 東区~志免町付近
49 TSUTAYA 和白店
店名は蔦屋書店ではないが、書店より広くて本も多い大型店舗。店内の雰囲気もブックカフェ系に近く、むしろDVDなどがオマケのような状態になっている。
大型店舗ということは、つまりBLも多いということだ。
B+LIBRARYの棚とBLコミックランキングの棚がそれぞれ存在し、BLと別に「オトナ女子コミック」なんて棚もある。
「イケボ配信者は俺狙い!?」「ナカまであいして」「コスメティック・プレイラバー」「当て馬キャラのくせして、スパダリ王子に寵愛されています。」「優しくイジめて溶かして混ぜて」などのボスラッシュは当然として、「溢れて零れて、我慢できない」「うそつきと狼」「ドラスティック f ロマンス」「ぼくの背中はおさわり禁止!」等々、最強不適切店舗を本気で狙いに来たかのような危険な表紙の嵐。
既に最強候補として挙げた「未来屋書店 笹丘店」に密度では敵わないが、総量としては間違いなく勝っている力の二号とも呼ぶべき不適切の圧倒的強者。
50 BOOKOFF 九産大駅前店
やや小さめのブックオフ。本の比率はやや多めに見えるが、それでも総量として多い方ではない。
BLは「BL・レディース」混合で置かれており、コーナーは非常に広いがBLの割合としては不明。男性向けR-18コーナーは無し。
51 宮脇書店 アイランドアイ店
だだっ広い福岡アイランドシティの商業施設にある店舗。
店内も棚の高さがなく、開放感がある陳列。BLも当然のように開放感のある陳列がされており、子供でも見えやすい通路側の棚の、低い位置に表紙を見せて並べてある。
「優しくイジめて溶かして混ぜて」「ナカまであいして」は当然ある。
その他、表紙の露出度の面で言えばセーフに近いがタイトルとあらすじの危険度が高すぎる「こんなにえっちでごめんなさい。」や、BLとは別に光る「身長差35cm、野獣系幼なじみとむさぼりルームシェア」などの搦め手が得意な店舗。
52 未来屋書店 香椎浜店
イオンモール内の店舗で、タリーズが隣にある。
店舗としてはかなり大型で、文具・雑貨にDVDなど結構何でもあるが、本の量も十分。特に文庫本が目立つ。
「ナカまであいして」「愛だ、恋だの処方箋」等のレギュラーのほか、もはや全年齢で売っていい理由が無い「鬼上司・獄寺さんは暴かれたい。」など、手堅い不適切力を持った店舗。
53 ヴィレッジヴァンガード イオンモール香椎浜
上の未来屋書店と同じモール内の店舗。
ヴィレヴァンは大体チャイハネ等のようなアジア系のお香の匂いがすることが多いが、この店舗の奥は何だかそれとも違う変な臭いがしたのを記憶している。
危険なBLは普通に売られており、「ナカまであいして」のほか、表紙が目立っていたのは「ちょろ淫魔の騙し方」「ふたりの餌食」など、他では見ない顔もある。
54 ブックイン金進堂 えきマチ1丁目香椎店
香椎の駅にある店舗で、小型~中型程度の広さ。
駅内・駅付近の店舗は雑誌と児童書が多い傾向にある印象だが、ここは比較的小説やコミックが多めに見える。
表紙が目立っていたのは「アオイ君の猥談がたまらない!!」「着飾るヒナはまだ恋を知らない」など。そろそろこの程度だとパンチ不足に感じてくる。
55 紀伊國屋書店 ゆめタウン博多店
ショッピングモール内の店舗で、かなり大型。小説コーナーがやや目立つ。
本店舗で最大の問題は児童向け問題集の棚の裏側にBLが並んでいることだろう。
「アーニャとかんたん英会話」を眺めていた子供が、ふと その棚の裏側に回ったらホモセックス本のパラダイスだ。教育に悪いってレベルじゃない。
B+LIBRARYの棚があることからも分かるが火力面でも普通に強豪レベルで、当然のように表紙を見せている「愛だ、恋だの処方箋」のほか、「無自覚淫魔は満たされたい」「社畜おじさん触手を買う」など、どう考えても子供に見せてはいけない本が多数。
56 金進堂書店本店
土日休業で閉まっていた。除外。
57 ブックスキューブリック 箱崎店
一回にはベーカリー、二階にはカフェがあるブックカフェ系の店。
店舗が小さい以上に本の数自体も少なめで、コミック等は無し。
58 ブックイン金進堂 原田店 CARDBOX金進堂原田店
パッと見は いわゆる「普通の本屋」といった雰囲気の店。
周囲の土地のだだっ広さに反して店舗の大きさは中程度で、雑貨や菓子、カードなどの販売コーナーもあるため本のコーナーはやや狭め。
BLコーナーは やや小さめで、表紙が見える状態で売っていたもので目立つのは「暴君プレイラウンド」くらい。
先述した新品の成人向けコミックを取り扱っている唯一の店舗がここで、R-18の警告は書かれているが暖簾で仕切られてはいない。
コーナーは店の中央列辺りの棚の一番奥にあり、あまり隔離されている感じでもない。コーナーの大きさは肩ほどの高さの棚二つ分程度。
なお、どういうわけか表紙が見せられているのは実写系のみで、コミックは全て背表紙しか見せていなかった。
なお、アダルトコーナーの向かい側の棚は「歴史・宗教」のコーナーとなっており、新・人間革命がズラッと並んでいた。
なかなかクセの強い店主のようだ。
59 明林堂書店 イオン福岡東店
イオンモール内の店舗で、広さは並程度。
雑誌や児童書実用書が多めの よくあるパターン。BLコーナーは狭めで、表紙が見えていたのは「ナカまであいして」くらい。
60 CARDBOX ブックイン金進堂長者原店
店舗自体は中型程度だが、雑貨などが多く本はそれほど多くない。アニメの額入りポストカードを売っているのが目を引く。
コミックコーナーは小さく、BLも専用のコーナーは無し。少女コミックの棚に「ナカまであいして」「地雷系彼氏すずくん」などが見えていたのでBL自体を取り扱っていないわけではないようだが、危険な表紙が見えているものは無かった。
61 フタバ図書TERAイオンモール福岡店
イオンモール内の店舗で、書店としても相当な大型の部類に入る。
ブックオフのように中古本も取り扱っている他、雑貨やゲーム、カード等の取り扱いもあり。俺が見たときは表にドラクエのスライムのぬいぐるみが並んでいた。
当然と言うべきかBLも揃っており「ナカまであいして」「シュガードラッグ」「地雷系彼氏すずくん」「溢れて零れて、我慢できない」「社畜おじさん触手を買う」等々。それから「アフター・ミッドナイト・スキン」は不適切度の上位争いに参加できそうなパワーを感じる。
なお、本店舗には「アダルト」と書かれた棚が存在するが、並んでいる本を確認したところ性器どころか乳首すら出ていない本ばかりだった。
並んでたのは「ゾンビのあふれた世界で俺だけが襲われない」「爆乳バニーおばさん」「ギルティホール」「バリよか飯」等。
それぞれの作品を確認した感じだと、おそらく性的・お色気描写を含むもののガッツリ性行為をするようなシーンは出てこない、いわゆるR-15程度の作品がこの「アダルト」棚に分類されているものと思われる。
まあ、ちょいエロ程度でも性的要素を含むなら区別することに異論はないが、これと同等の配慮が女性向けには一切求められていないことを考えると色々と腑に落ちないものがある。
62 TSUTAYA BOOK GARAGE 福岡志免
カフェやカードコーナーのある大型の店舗。新品の本も取り扱っているが、どちらかと言えばメインは中古本らしい。だから「BOOK GARAGE」なのだろう。
中古販売が中心ということでブックオフ同様に表紙が見える状態では売っていないものが多いが、こちらは所々で表紙が見える状態で売っているものもある。B+LIBRARYの棚もあり、BLは表紙を見せているものも多い。多分一番隠すべきだと思うんですけど。
「ナカまであいして」「愛だ、恋だの処方箋」「暴君プレイラウンド」などは当然として、「泣き虫メリーさんは年下狼くんに食べられました。」「パーフェクト彼氏」など、60店舗も回って初めて危険な表紙を見る本がまだ出てくるのだから恐ろしい話だ。
もうダメだろこれ
結果、BLを置いていたのは60店舗のうち51店舗、対する男性向けR-18は新品に限れば1店舗のみ、R-15程度が1店舗、中古販売でも5店舗、全て合計して7店舗だ。ここに官能小説も加えれば最大8店舗になる。
BLを置いていない店舗はそもそもコミック系の書籍自体を ほとんど置いていない店舗ばかりであり、事実上コミックの取り扱いがある店舗では ほぼ全てBLを売っている、と言っていいだろう。
こうして見てみれば、腐女子層が自身たちの行動に危機感を持たないのも妥当なのかもしれない。
彼女たちにとって、書店に行けば男がグチャドロに犯されているのは当たり前なのだ。
ヤリチンやメスイキなんて言葉はもちろん、「調教」「支配」「堕とす」なんて道徳的にマズそうな言葉・シチュエーションも当然のように並んでいる。そして、周囲の誰もそれを疑問に思わない。
俺は上記のDQ10批判の記事を書いた際「BLは今や人前で堂々と話して当たり前のジャンルなのに、それを許容しないのはお前が女性差別してる古い価値観のオッサンだからだ」と主張する人物に絡まれたことがあるのだが、こんな極めて厚顔無恥な存在が誕生してしまうのも頷ける。
自分が社会に出た日からずっと「女性社員のお尻を触るくらいは軽い挨拶のようなもの」なんて価値観の社会で生きてきた男なら、「たかがお尻を触った程度で怒るなんて心の狭い女だ」と感じるような価値観に育っても仕方がないだろう。
生まれたときからずっと、「黒人は汚らしい家畜なんだから、白人様と同じ店には入れないんだよ」と教育されてきたら、それを当たり前と認識してしまうのも無理はない。
それと同じことだ。腐女子層にとって、BLはどんな下劣なセックス作品を全年齢コーナーで売ってもいいのが当たり前で、男性向けの性的作品は存在すらしないのが当たり前。少なくとも、ここ10年ほどはそうだ。
そんな環境で育った結果、自身の価値観が異常だと気付けない人種が生まれてきてしまうのは必然なのかもしれない。
その結果、自分は子宮を持った男が男に犯される小説を書きながら、ラブドールにゴミを食べさせるゲームには「致命的に狂ってる」と物申す。そんな、自分を奴隷と思い込んだ天竜人すら誕生してしまったのだろう。
そんな存在が誕生してしまうことを理解はできる。許すべきとは思わない。
俺はポルノが悪いとは一切思っていないし、表現規制については断固反対の考えだ。
「男に子宮を付けて孕ませるBL」なんて作品については、ある程度規制派の主張に合わせたフォーマットで言うなら「自身の性的消費のために男性の肉体や性別そのものを歪ませつつ、それを犯す立場すら男性に行わせ、消費者当人の女性は作品外の安全圏から一方的に消費する立場に回る、異常にして悪辣極まりない趣味」だと思うが、そんな作品だろうと規制しろとは全く思わない。ただ自分が関わらないだけだ。
たかがフィクションだ。俺はお前の趣味に口を出さない。だからお前も俺の趣味に口を出すな。それで解決する話であればよかった。
だが結局、それが招いたのがBL無罪の現状と、異常な価値観が蔓延した腐女子層だ。
個人的に、これが最も問題となるのは本格的に表現規制が始まろうとした時だと思っている。
BLに対して「報復」のように表現規制を求める男性層も現れるかもしれないが、それ以上に問題なのは別に報復の意図がなくてもBLの規制を止めるべきとは言い難くなっていることだ。
上でも書いたが、幼稚園児にも見える場所でホモセックスの本を堂々と売るのは、ポルノ規制に断固反対している俺ですら問題だと思っている。
規制の公平性や、小児に対する有害性などを考慮すれば規制されて当たり前だろう。だが、BLを規制しろと声高に叫べば、自分が表現規制を推進する側になってしまう。
大声で「BLを規制しろ」とは言えないが、BLは規制するべきだと思う。
ある程度中立的な思考をしている人は現状、この思考で身動きが取れなくなっているのではないだろうか。
少なくとも俺は、BLを規制する方向で社会が動いたとして、それを止めるべきとは とても思えない。
報復とかじゃない。「ちいかわの隣でホモセックスの本を売ることに疑問を持たないのはおかしい」というだけの、良識の話をしている。
だが既に少なくとも10年も野放しにされ、腐女子層は自主規制を求めるどころか「BLをもっと身近に」なんて言っている。腐女子層が自分たちからBL本をゾーニングしようと動くことはないだろう。
規制の公平性という点で言えば男性向けポルノを緩和する方向でも解決は可能だと思うが、これもまた女性側が男性向けの緩和に動くとは到底思えない。
この極度な規制の格差と価値観の相違がある限り、表現規制に対して男女が同じ目線で手を取り合うことは、どう考えても不可能だろう。
平行線の議論が続いたり、どこかで規制の報復合戦が始まったりして、反規制派であるはずの人物たちが内ゲバに時間を費やすうち、いずれ表現規制が進んで全てが終わる。今の俺には、そんな最悪のシナリオしか思い浮かばない。
まあ、そんなことで俺が悩んだって無駄だろうが、せめてこの記事を見かけたことで「ここまで女性向けが無法地帯なのはまずい」と認識する人が一人でも増えれば良いと、そう思っている。
コメント
43>jikijun さま
ご批判を受け入れます。漠然とし様々な解釈が可能であった前出の内容をより狭義に、「内容全てをA4紙に印刷して筒状に丸め、社会学者●●●●の口に力づくで突っ込んで無理矢理飲み込ませたくなる記事」に訂正いたします。謹んでお詫び申し上げます。
大変な調査お疲れ様です。
女性向けも男性向けと同じゾーニングをするか、男性向けが女性向けと同じように自由にならない限りこの話は解決しないだろうなと感じました。
個人的には、女性向けを男性向けと同じようにゾーニングすべきだと思ってます。
このコメ欄にもいる「女性向け規制されるなら男性向けも同じになるよ〜」の方々、逆なんだよな。
既に男性向けはR-18は規制されて、記事の通りコーナーすらないレベル。逆に女性向けは中身は分からないが、帯や表紙に性的な文言が書いてあっても全年齢向けの棚の裏や隣に置いてある、この異常な状況を訴えているのが分からないのかな。
今女性向けは男性向けと同じラインいるのではなく、圧倒的に緩いラインで販売されている事実を知った方がいい。それなのに、かのSteamゲームに対するような批判をするから叩かれていると理解した方がいい。
書店って今こんな感じになってるのか……って驚いた。表紙関係無くセッ〇スを主題にしてるなら男性向けでは絶対成人向けコーナーに並べられてるだろうし、10年前ならまだしも取り上げられてきた昨今なら規制一直線なんじゃねえかな…。
規制が始まる時って大抵砂粒の中のダイヤ程にしか問題のブツが混じってなくとも槍玉に挙げられて規制まで持っていかれるし、少なくとも『良識』に真っ向から挑んでる分逃げ場が無いと思うわ。