暑すぎて「北向き住宅」の人気上昇 日当たり良すぎ「南向き」敬遠 家賃も安くてお得
年々暑さが厳しくなる日本で「北向きの家」が人気を集め始めています。強い日差しを避けられることから「南向けの家」からあえて引っ越す人も出てきています。 【画像】「カーテンも焼ける」南向き住宅 北向きにわざわざ引っ越す人も
南向き「カーテンも日に焼ける」
日当たりが良く、朝から部屋が明るくなるため、昔から人気がある南向きの住宅。住んでいる女性(79)を取材しました。 「(Q.今年の夏の暑さは?)異常だよね、異常」 「(Q.カーテンは閉めている?)日が入るからね。日が入ると暑いじゃない」 日中は窓のカーテンをほぼ閉めきった状態だという女性。暑さだけではなく、日差しの強さにも参っているといいます。 「こっちまで開けたら、もうテレビ見えなくなる。明るいとまぶしくて」 「(Q.カーテン大事ですね)大事ですね。日に焼けちゃってすごいよ。カーテンが日に焼けちゃう」 「(Q.一日中カーテン閉めている?)そうでもない。夕方になったら開けるよ、全部」 カーテンまでもが焼けてしまうほどの強い日差し。日に焼けて商品の価値が下がらないように、100年以上前からこんな対策を取っている店もありました。 東京・神田神保町の書店が立ち並ぶ古書店街。ほとんどの店舗の入り口が北を向いていました。古書籍販売「高山本店」の高山肇さん(78)はこう話します。 「本が日に焼けると困るということをずっと大昔から言われて、明治時代からこの並びになっているんです。本屋の場合は本が大切だって、本のケアで北向きにしていた。この暑さがね、夏用に住宅もなった方が良いと気付き始めてるんじゃないの」
北向きにわざわざ引っ越す人も
日差しを避けるための「北向きの造り」。最近では、あえて北向きの住宅を選んで住む人も出てきました。 「まぶしいこともなければ、暑いと感じにくいだろうと思って、北向きの家を契約しました」 今、住んでいる南向きの住宅から北向きの住宅に引っ越す予定だという男性・ちょうすけさん(26)。夏は南向きの住宅より快適でも、冬の寒さが心配にならないのでしょうか? 「今はやっぱり冬をどうしのぐかというより、夏をどう乗り切るかがすごく難しくなってきている気候だと思っているので。直接日光が当たる方角と当たらない方角だと温度も全然違うと思うし。冬は暖房代がちょっとかかっちゃうかもしれないですけど、夏に限って言えば抑えられるんじゃないかなと思いますね」 5年前から北向きの住宅に住んでいる人・いさおさん(45)にも話を聞くことができました。 「日が入るので、入り口がここまであるので、北でも全然明るいですね。カーテン開けっぱなしで生活できるのがすごく良くて、暗いという印象はないです。夏も家の中が30℃超えることがほとんどなくて、朝もエアコンはあまり必要ないですね」 冬の静岡県富士宮市では気温が氷点下まで下がることもありますが、住宅の断熱性能の向上でさほど気にならないといいます。 「冬とか寒いのかなとか、日が当たらないのかなと思ってたんですが、日もしっかり入りますし、冬は少し日が入らない時はあるんですが、夏がとにかく快適で、北向きで良かったなって思ってますね」 「(Q.住み心地はどうですか?)最高!」
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