「国債で、もう一機!もう一艦!」…80年前に国民を苦しめた軍備拡張 反省したはずの政府が、禁じ手に出た

2025年8月26日 06時00分 有料会員限定記事
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 2027年度までの5年間で総額43兆円の防衛費が必要だという根拠を探ろうと、東京新聞は資料開示を求めたが、防衛省は応じなかった。
 政府は43兆円の根拠をあいまいにしたまま、禁じ手だった国債まで投入。その上、さらなる増額の動きが顕在化している。戦後80年。政府は、軍拡の末に破局を招いた先の大戦の反省を忘れたのだろうか。(中沢誠)

 防衛費43兆円 当時の岸田政権が2022年12月、防衛力の抜本的強化に向け、防衛力整備計画を策定。2023〜2027年度の5年間に必要な防衛費の総額を、従来の1.6倍となる43兆円程度と定めた。政府は、防衛費を年1兆円規模のペースで段階的に増額しており、2025年度当初予算は8兆円を超えて過去最大を更新した。

◆「予算が通ってから後付けで作っているんじゃないの」

 6月下旬、立憲民主党の小西洋之参院議員は、防衛省から示された43兆円の内訳資料にあきれ返った。
 たったの2枚。5000億円分の経費しか記されていなかった。

6月下旬、小西洋之参院議員の要求に防衛省が提供した43兆円の内訳資料。1年半かけて2枚しか示されなかった

 「ほかの内訳は?」と聞くと、防衛省の担当者は「鋭意作業しています」。
 小西氏は内訳を示すよう何度も防衛省に求めていた。前回の提供からは、すでに1年半がたっていた。
 木で鼻をくくったような対応に、思わず小西氏の本音がこぼれた。「(各年度の)予算が通ってから後付けで作っているんじゃないの」
 いつまでに防衛省は残りの内訳を示すのか。東京新聞の取材に、防衛省防衛計画課の担当者は「膨大な量で、整理するのに時間を要している」と説明。いつまでに提供できるかは「軽々には言えない」と答えた。

◆政府に残った苦い記憶

 「国債で さあ!もう一機 もう一艦!」
 この夏、東京都板橋区の郷土資料館で開かれている戦争展に、戦時中、国債購入を呼びかけたチラシが展示されている。

戦時中、国民に国債の購入を呼びかけるため作成されたチラシ=東京都板橋区立郷土博物館で

 ポスターの歴史に詳しい田島奈都子・青梅市立美術館学芸員によると、戦時中はチラシだけでなく120種類以上のポスターが作られたという。
 政府は戦...

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