今、参政党のオープンチャットが荒れに荒れている。参政党オプチャは現在6つ存在するが、2に関しては、ほぼすべてが参政党を貶す内容と淫夢関連の投稿で何の話をしているのか分からないレベルで荒れているし、最大規模の「参政党を応援する会（雑談もOK）」に至っては、「迷惑行為をしないことを約束できますか？」と誓いを立てた上で、参加リクエストを送らなければ入れないようになっているぐらいだ。

どうしてこんな事態になったのか。参政党オプチャが話題に上がったのは、今年の7月頃。Xにて、反差別プロテスター系のユーザーや参政党批判で有名なねこぽんなどが、支持者の異常性を知らしめようと、内部のスクショを晒したのが始まりだ。彼らの発信は、参政党支持者に対して、攻撃的かつ侮蔑の意図を含むものの、あくまで発言内容に対して批判的意識を持って取り上げていた。

参政党オプチャを晒した批判的投稿は、以降も散発的に確認されたが、そうした影響からか、8月19日頃になると、淫夢ネタを脈絡なく書き込んで面白がる荒らしが急増。荒らしは淫夢に留まらず、ヒカマニ、syamu、aiueo700、恒心教など様々な例のアレコンテンツを巻き込んだカオスの様相を呈すこととなった。こうした事態が広く認知されたのは、荒らしに憤った参政党支持者が投稿した一言「淫夢とは何なの⁉️私は工作員の隠語と見てます❓🔍」がXで笑いものにされたことが大きい。そのあまりの惨状には、反カルト系ライターの黒猫ドラネコも「これをやられた団体は終わりだ」と言及し、荒らしと風評被害で規模を拡大してきた淫夢というコンテンツの恐ろしさを改めて思い知ることになった。INMTHNNNNは後にピクシブ百科事典にも追加され、参政党オプチャ荒らしは祭り状態に突入した。

こうした荒らしを先導していたのは、ほとんどがYouTubeやTikTokへの流入以降に淫夢を知った若年層の淫夢厨だと思われるが、淫夢の本質は荒らしと風評被害にあるという点では、かつての淫夢厨と大差はない。合作MADに淫夢素材を紛れ込ませたり、ニコニコの動画を大画面でみんなと鑑賞できるニコファーレで淫夢動画を流したりと、主流派や運営への反抗の面はあったものの、荒らしは昔から行っていた。風評被害に関しても、誰しも一度は目にしたことがあろうKBTITや最近だと変態オナニー青年アキラなど、誰々に似ているとこじつけて関係ないものまで巻き込んできた。

荒らしや風評被害は、なんでもかんでも淫夢に染められていく状況それ自体に面白さを見出し、淫夢を知らない人たちの反応を楽しむ以上、参政党支持者がターゲットにされるのも無理もないことだった。情報リテラシーが低く、若者言葉にまで浸透した淫夢語録すら知らない参政党支持者は、淫夢厨にとってみれば、格好の面白素材だろう。淫夢厨が参政党オプチャを荒らすのは、当然イデオロギーからではない。彼らが興じているのは、淫夢を知らない人から、いかにホンモノの反応を引き出すかというゲームで、だからこそ、意味もなく淫夢ネタを連投し、困惑や怒りの投稿を誘おうとする。淫夢厨にとって、参政党オプチャを荒らすのは、祖父母に「良い世、来いよ」「夢に懸けて」と書かせたり、フィリピンのスラム街の子供たちに「やりますねぇ！」と叫ばせたり、黒手袋をはめたアイドルの写真にアナルアサシンを連想させる書き込みをしたりするのと同じことなのだ。

内輪ノリを外に持ち込み、分かる人たちの間でほくそ笑む。そうしたコミュニケーションの様式については否定しないが、無知な人をおもちゃにするのは悪質だろう。ただ、悪質とはいえ、かつての淫夢厨は自身の悪質性を理解した上でやっていたのに対し（だからいいというわけでもないが）、若年淫夢厨は、その悪質性を理解することなく、面白いからというだけでやっているようで空恐ろしさを覚える（最近だとMJDKTNI事件など）。さらに、参政党オプチャ荒らしは、叩いてもいいヤツらだからめちゃくちゃしてもいいんだといういじめ的なノリまで乗っかっているようで、最近のネットの混沌が幾重にも現れた、なんとも不気味な出来事だった。