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リングドクター・富家孝の「死を想え」

医療・健康・介護のコラム

どうして力士は短命なのか……歴代横綱の平均没年齢は62歳、相撲改革が必要!

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 先日、元音羽山親方、現役時代は 光法(こうぼう) の四股名でファンも多かった峯山賢一さんの死去が報じられました。まだ若い47歳での無念の死です。

 こうした訃報に接するたびに私が思うのは、なぜ亡くなられたのかということです。医者の (さが) と言っていいかもしれません。真っ先に死因が気になるのです。

「兄弟子のおかげで横綱になれた」と白鵬

 報道によれば、峯山さんは新型コロナに感染して入院していたと言います。推察ですが、なんらかの基礎疾患があったのではないかと思います。昨年、28歳の若さでコロナのため亡くなった現役力士、 勝武士(しょうぶし) も糖尿病という基礎疾患をかかえていました。基礎疾患があると、コロナ感染での重症化リスクが高まります。

 光法と言えば、宮城野部屋で白鵬の兄弟子にあたり、白鵬がもっとも慕った力士でした。前頭止まりで引退しましたが、断髪式に出席した白鵬が、「兄弟子(光法)のおかげで横綱になれた」と言ったのが印象的でした。

親方株を返上して角界を去った

 引退後の光法の人生は、波乱の連続。部屋付親方となった後、2010年2月の日本相撲協会の理事選で、同じ立浪一門の意に反して貴乃花親方に投票したのです。いわゆる「貴乃花の乱」ですが、自ら票を入れたと名乗り出て波紋を呼びました。その結果、一門を出ることになり、貴乃花部屋に移籍して音羽山株を借り受けました。しかし、2018年、貴乃花親方から親方株を返上するよう要求され、相撲協会を去ったのです。

 貴乃花親方は、「恩を (あだ) で返した」と非難されました。失意の光法の世話をしたのが、元大関の琴光喜(田宮啓司さん)でした。彼は名古屋で焼き肉店を営んでいました。親方から普通の人になった峯山さんは、その店で働くことになったのでした。

▶元関脇寺尾60歳で早逝 「力士短命」はいつまで続くのか?

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富家 孝(ふけ・たかし)
医師、ジャーナリスト。医師の紹介などを手がける「ラ・クイリマ」代表取締役。1947年、大阪府生まれ。東京慈恵会医大卒。前新日本プロレス・リングドクター、医療コンサルタントを務める。著書は「『死に方』格差社会」など65冊以上。「医者に嫌われる医者」を自認し、患者目線で医療に関する問題をわかりやすく指摘し続けている。

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