続きです。話を好間に戻します。
この好間ですが、元々は好嶋と称されていたみたいです。でも私は「ヨシ嶋」だと考えます。
ヨシは河川や湖沼等、水辺に生えるイネ科の植物です。福島県の「福島」も元々は「浮島」。
そう、昔の福島県は浮島が並ぶ湿地帯だった。好間もヨシが生えた島。水辺の湿地帯だから、頻繁に洪水に悩まされていた。
洪水を発生させる神は誰か。会津磐梯山の頂上に祀られる手長足長もそうだと言えるが、大まかに言えば水神です。そして水神の代表格なのが瀬織津姫。
これは大抵の神道の神に言えますが、神は善の部分と悪の部分を持っている。瀬織津姫は水神として恵みの雨を降らせる水神として信仰されている反面、洪水を起こす悪神としての顔を持っている。
ならば洪水を起こして貰いたくない為に瀬織津姫を祀る必要がある。その一つが蛇岸淵だと思われます。
だが、人々はそれだけでは不十分と考えた。瀬織津姫の洪水を防ぐ神が必要。その神は誰が良いか。
私の住む宮城県に2社の荒雄川神社が鎮座しています。
大崎市岩出山の荒雄川神社の主祭神は素戔嗚尊と瀬織津姫。
大崎市鳴子温泉鬼首に鎮座する荒雄川神社主祭神は大物忌主。そして配神として素戔嗚尊と瀬織津姫が祀られています。
この大物忌主に付いて、私は瀬織津姫の別名と考えておりますが、今回はまたの機会に説明します。問題は2社の荒雄川神社に素戔嗚尊と瀬織津姫が祀られているのか。
荒雄川神社は或る意味、荒雄川を御神体とした神社だと言えます。そして荒雄川はその名の通り、ダムが出来るまでは度重なる洪水が発生していた。
それで2社の荒雄川神社が建立されたと言えますが、その目的は水神であり川神・瀧神である瀬織津姫に洪水を起こして貰いたくない。
そしてもう一つ。瀬織津姫の暴走を抑えて貰う神が必要。その神として素戔嗚尊が選ばれて祀られたと考えます。
では何故、素戔嗚尊に瀬織津姫の暴走を抑える力があると考えられるのか。
そのヒントに瀬織津姫は天照大神の荒魂・向津姫にあると思います。
天照大神が荒魂となった記述が記紀に載っています。素戔嗚尊が天上界・高天原の昇られた時、天照大神は戦闘態勢と言うべき鎧を纏って素戔嗚尊と対峙した。その姿は荒魂だと言えます。
そして天照大神は素戔嗚尊とウケヒによって対決。素戔嗚尊に敗れています。
天照大神荒魂・向津姫は瀬織津姫だとされていますが、その説を肯定すれば瀬織津姫は素戔嗚尊に敗れたと言えます。
続く。