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【注意】モバイルバッテリーが爆発?リチウムイオン電池の“発火”メカニズムと回収の壁 『燃えない電池』開発の最前線

2025年8月24日 9:00
【注意】モバイルバッテリーが爆発?リチウムイオン電池の“発火”メカニズムと回収の壁 『燃えない電池』開発の最前線
リチウムイオン電池製品の発火事故急増

 スマートフォンやハンディーファンなど、リチウムイオン電池を使った製品が私たちの日常に欠かせない存在となる一方で、急増しているのが危険な発火事故です。また、ゴミ処理場が火事になるなど、大きな課題に直面する回収の現場を取材しました。身近な製品に潜むリスクと、その対策について迫ります。

■予兆はナシ?リチウムイオン電池製品の発火が急増

 2025年7月、東京・山手線の車両内。モバイルバッテリーでスマートフォンを充電していた乗客が、本体が熱くなったため、バッテリーを取り外しました。しかし、熱は収まらず、その後、発火したといいます。

 1月には韓国で、離陸準備中だった旅客機が炎上しました。火元は、座席の上の収納棚に入れていたモバイルバッテリーの可能性が指摘されています。その後、日本国内の航空会社は乗客に対し、モバイルバッテリーを収納棚に入れず、手元で保管するよう協力を求めています。

 リチウムイオン電池製品の火災件数は、東京都内だけで見ても年々増え続け、2023年は167件となりました。

 取材に応えてくれたのは、身近な製品から突然出火する恐怖を実際に経験した男性です。8月1日、使用していなかったモバイルバッテリーを約2年ぶりに充電し、そのまま就寝しました。充電を始めて約5時間半後、寝ていた布団のすぐ横で、モバイルバッテリーが発火したといいます。

(男性)
「パチパチという音がして、何かと思って見たら、どんどん膨らんできて、気づいたら火が出た感じです。火花自体は、30センチぐらい上がっていました。上に向かって、火が噴き出る感じで」

 男性は、発火したバッテリーを衣類に包み、すぐに家の外へ。物がない場所に移したことで周りに燃え移ることはなく、ケガ人もいなかったものの、消防が来るまでの約5分間、激しく燃え続けていたといいます。消防などからは、「バッテリーの劣化が原因とみられる」と説明されました。

Q.発火の予兆のようなものは?
(男性)
「全く感じなかったです。寝ているときだったので、よく音に気づいたな、と。こんなもので済んで良かったです」

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■消防局で発火のメカニズムを調査 リスク抑える方法は?
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