出版大手、KADOKAWAの元会長、角川歴彦被告(81)は、東京大会のスポンサー選定で便宜を受けたことの謝礼などとして、組織委員会の元理事高橋治之被告(81)に合わせておよそ6900万円を渡したとして贈賄の罪に問われ、無罪を主張しています。
東京五輪汚職事件 KADOKAWA元会長に懲役3年求刑 検察
東京オリンピック・パラリンピックのスポンサー契約をめぐり、賄賂を渡した罪に問われ、無罪を主張している出版大手、KADOKAWAの角川歴彦元会長の裁判で、検察は「企業の利益のために大会の公正な運営に対する国内外の信頼を失墜させた」として、懲役3年を求刑しました。
19日の裁判で検察は、高橋元理事側への支払いについて「部下の元専務などから説明を受けたことはないとする元会長の主張は虚偽であり、共謀が認められる」と主張しました。
そのうえで「繰り返し便宜を図るよう依頼し、企業の利益のために大会の公正な運営に対する国内外の信頼を失墜させた」として、懲役3年を求刑しました。
元会長側はこれまでの裁判で「説明を受けたことはない。スポンサー契約は大手の代理店と話を進めていると思っていた」と主張していて、来月3日に弁護側の弁論が行われる予定です。