石丸伸二氏が「再生の道」の代表を辞任へ 都議選と参院選で全敗

中村英一郎

 元広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(43)が、自ら立ち上げた政治団体「再生の道」の代表を辞任する意向を固めたことが分かった。今夏の東京都議選と参院選に計52人の候補者を擁立したが、全員が落選していた。

 石丸氏は近く記者会見を開き、去就を表明する予定。再生の道の複数の関係者によると、団体は今後も存続させ、都議選や参院選の候補者の中から新たな代表を決める方向で調整している。

 石丸氏は昨年7月の都知事選に立候補し、約166万票を集めて2番手となった。その勢いをはずみに今年1月、再生の道を立ち上げ、代表に就任。6月の都議選で35選挙区に計42人、7月の参院選の東京選挙区と比例区に計10人の公認候補を擁立した。

 石丸氏自身は立候補せず、「国民に広く政治参加を促す」と主張。石丸氏は候補者の応援のために各地で街頭演説を重ねたが、再生の道の知名度は上がらず、支持も広がりを欠いたままだった。

 関係者によると、候補者のうち40人超が今後も再生の道の一員として活動を続ける意思を表明。石丸氏は8月に入り、こうしたメンバーと新体制について話し合うなかで、代表を降りる考えを示したという。

 メンバーの一人は取材に「石丸氏についていきたくて入ってきた人もいるが、(代表を辞任しても)彼が党をつくったという事実は変わらないし、(政治団体としての)コンセプトは変わらないと思っている」と話した。

 石丸氏は参院選を終えた7月下旬、朝日新聞の取材に「(再生の道を)属人的な政治集団にするつもりはない」と話し、代表の立場に固執しない考えを示していた。

 自身については、2028年の都知事選への立候補を視野に入れており、今回の参院選に立候補しなかった理由についても「(参院議員は)6年の任期があり、都知事選への立候補という選択肢を残すために出なかった」と語っていた。

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中村英一郎
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