論文紹介「性の多様性を学校でどのように教えるか」土肥いつき(2020年)
性の多様性授業を行ったレポートを、1999年からまとめた表があります。
日本教職員組合主催の教育研究全国集会(以下、日教組教研)の中にある「両性の自立と平等をすすめる教育分科会」(以下、両性分科会)でのレポートをもとにしています。
2009年度に変化があり、この年からレポート数の割合が10%を超えました(12.5%)。2014年度以降は常に10%を超え、2017年には全体の1/3(36.0%)が性の多様性を扱っていることがわかります。
年度 / 全レポート数 / 該当レポート数 / 割合%
1999年/ 19 / 0 / 0.0%
2009年/ 32 / 4 / 12.5%
2014年/ 26 / 4 / 15.4%
2015年/ 28 / 7 / 25.0%
2016年/ 28 / 5 / 17.9%
2017年/ 25 / 9 / 36.0%
2018年/ 24 / 6 / 25.0%
これに、主な出来事を挿入しました(太字)。
年度 / 全レポート数 / 該当レポート数 / 割合%
1999年/ 19 / 0 / 0.0%
2000年 人権教育及び人権啓発の推進に関する法律
2002年 人権教育・啓発に関する基本計画:法務省
2003年 性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律:法務省
2006年 当時小学二年生の児童に自認する性での学校生活を認める:兵庫県
2008年 人権教育の指導方法等の在り方について[第三次とりまとめ]:文科省
2009年/ 32 / 4 / 12.5%
2009年 (当時は学生団体、現認定NPO法人)ReBit「すべての教科書にLGBTを」を目標
2010年 「児童生徒が抱える問題に対しての教育相談の徹底について(通知)」:文科省
2013年 学校における性同一性障害に係る対応に関する状況調査について:文科省
2014年/ 26 / 4 / 15.4%
2015年/ 28 / 7 / 25.0%
2015年 性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等について:文科省
2016年/ 28 / 5 / 17.9%
2016年 性同一性障害や性的指向・性自認に係る、児童生徒に対するきめ細かな対応等の実施について(教職員向け):文科省
2017年/ 25 / 9 / 36.0%
2017年 高校教科書にLGBT記述登場(教科書会社による作成は2013年)
2018年/ 24 / 6 / 25.0%
2019年 中学校教科書の一部にLGBTの記述登場(教科書会社による作成は2015年)
2020年 小学校教科書の一部にLGBTの記述登場(教科書会社による作成は2016年)
2022年 生徒指導提要(令和4年12月改訂)※「性的マイノリティ」に関する記載はP266~P270:文科省
2023年 性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律
参考1. 学校で配慮と支援が必要なLGBTsの子どもたち:校内研修シリーズ No.87|NITS 独立行政法人教職員支援機構 の、オンライン研修教材(日高庸晴、宝塚大学看護学部 教授)
参考2.認定NPO法人 ReBit | 認定NPO法人 ReBitは、LGBTQを含むすべての人がありのままで学び・働き・暮らせる社会を目指しています。 の、年次報告2019年度 qniuI7Em.pdf
土肥いつきさん
土肥いつきさんは、京都府立高校教員。トランスジェンダー女性当事者でもあります。長年、部落差別、人種差別問題に取り組んでいます。現在は性同一性障害学会(現:性別不合学会)の理事でもあります。
NHKの番組出演や、本の執筆、他校での講演も行っています。
NHK ハートネットTV「フクチッチ」「多様な性“LGBTQ+”全編①~様々なセクシュアリティーの人たちが座談会を開催~」 (NHK for Schoolのページ)
関西の名門、灘での講演の様子の報道(神戸新聞)
「性の多様性を学校でどのように教えるか」土肥いつき(2020年)
土肥 いつき (Dohi Itsuki) - 性の多様性を学校でどのように教えるか - MISC - researchmap



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