ムチムチ好きになるオタクと痩せ行く女性
皆様もよくご存じだと思うが、私の3大性癖は銀髪・オッドアイに加えスレンダーである。しかし今のオタク界のトレンドは「ムチムチ」だ。豊満な…なんならちょっとたるんだくらいの身体をしている女性キャラクターが圧倒的支持を集め、そして女性キャラクターの胸は凄まじいおっぱインフレーションの中にある。とりあえずここで00年代に巨乳キャラの代名詞であった朝比奈みくるを見て欲しい。
2025年現在の基準だと「普通」レベルだろう。いつから女性キャラの肉が盛られていったか?は分からない。明確な転機は2006年のすーぱーそに子、2011年にアニメ化された「僕は友達が少ない」の柏崎星奈、2018年の宝多六花、2019年のライザあたりだろうか…とにかく時代は私の性癖に真っ向からNO!を突き付けている。とにかく右見ても左見ても肉肉肉!サラダを食べようとサラダバーに行けば、野菜よりも明らかに多いベーコンを見せられる有様だ。
これは国際的な潮流のようで国際的に人気の高いソシャゲでも1昔前なら考えられないようなキャラが実装されたり人気を集めてる。
【NIKKE紹介】
— 【公式】勝利の女神:NIKKE (@NIKKE_japan) March 24, 2025
ブレッディ(Bready)
✔️製作会社:テトラライン
✔️所属部隊:クッキングオイル
✔️使用武器:SR チューイング・テイスティ
何かを食べていないと自分の殻に閉じこもってしまうため、キャンディを持ち歩いている。
しかしある日、指揮官を味わっても何の情報も得られず…… pic.twitter.com/RqfpKv36LD
『勝利の女神:NIKKE』元祖“ふとましい”なエレグに何が起きた!? 人気投票16位だった彼女が、水着姿でドロシー(第4位)にダブルスコアの“4.4万いいね”!【フォトレポ】https://t.co/sANq7PFrcs
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また日本が誇るキモオタコンテンツであるアイドルマスターにおいても、登場女性キャラクターのBMIは増加傾向にある。アイマスの最新コンテンツである学園アイドルマスターでは篠澤広というガリガリキャラが登場し、そのガリガリ具合がファンからの定番弄りネタとして愛されているが、それがネタになること自体が「ガリガリ属性は最早それ単体で個性になるほど希少である」ことの証明だ。如月千早、乙倉悠貴、アナスタシア…彼女達は篠澤広より細いし、そもそもアイマスで恐らくトップレベルで知名度とエロ同人人気がある渋谷凛は篠澤広と同じくBMIは16だ。(アイマスを御存じない方の為に説明しておくとアイマスは各キャラクターのBMIに忠実な体型描写がされてる事で有名なコンテンツだ)。
更に言えばスレンダー志向は政治的攻撃をも受けている。現在こうした男性のスレンダー志向は「ボディ・シェイミング(body shaming)」として、家父長制の必然的な産物であり、男性が女性を支配し不可能な理想を押し付けることで屈辱を与えるものだとされている。しかしコレは実態に即してないのは言う間でもないし、何より「オタクが篠澤広でシコればシコるほど女性は痩せてくのか?」或いは「オタクが三村かな子でシコればシコるほど女性は太っていくのか?」と考えれば秒でおかしいと分かるだろう。「オタクが篠澤広でシコろうが三村かな子でシコろうが現実の女性の体型に影響を与えることはない」…こんな自明の理を何故女性は受け入れないのだろうか?それも普段は「ファッションは男性の為じゃなく自分の為!」「ネイル等の男性受けの悪いファッションはそういう男性避け!」「美容整形を気持ち悪がるのはオタクだけ!」的な事を豪語してるにも関わらず…だ。
1方でオタクも何故現実の女性が痩身志向や美容整形やネイル等に向かっているにも関わらず、これらを性癖にすることがないのだろうか?その2つの答えは意外にも生物学的理由に起因している。
飢えるオタク
日本人の…特に男性の栄養状態は近年急激に悪化している。こういうと「でも日本においては男性の方が女性より肥満率は上だ」とツッコむ方もいるだろう。実際日本生活習慣病予防協会では、2023年において男性の肥満率は31.5%な1方で女性は21.1%であり、尚且つ男性の肥満率は微増、女性の肥満率は横這い傾向にある。
しかしここには「女性は皮下脂肪型肥満が多いが男性は内臓脂肪型肥満が多い」という事実が存在する。ざっくり言えば皮下脂肪型は皮膚のすぐ下につく脂肪であり、内臓脂肪は腹筋の内側…消化器の殆どが収まるお腹内部の空洞「腹腔」内につく脂肪の総称だ。そして皮下脂肪型肥満に比べて内蔵型脂肪肥満の方が遥かに健康リスクが高い。雑に言えば、内臓脂肪は「単なる脂肪の塊」ではなく、「炎症などを引き起こす有害物質を分泌する“悪性の臓器”」のように振る舞うのだ。
・皮下脂肪:定期預金のようなもの
皮下脂肪は皮膚の下につく脂肪で、エネルギーを貯蔵したり、体温を保ったり、外部の衝撃から体を守るクッションの役割があります。比較的おとなしく、健康への直接的な悪影響は内臓脂肪ほど大きくない。超雑に言えば、いざという時のための「定期預金」のような存在
・内臓脂肪:迷惑な化学工場
内臓脂肪は胃や腸などの周りにつく脂肪だが、代謝が非常に活発で独立した臓器のように、様々な生理活性物質(アディポサイトカイン)を血液中に分泌させる。内臓脂肪が増えると、このアディポサイトカインの分泌バランスが崩れ、体に悪さをする「悪玉」物質が大量に放出される。それはインスリンの効きを悪くして血糖値を上げたままにして糖尿病を引き起こしたり、慢性的な炎症を起こして血管の壁を傷つけたり、転じて血栓を作られやすくして心筋梗塞や脳梗塞の可能性を高めたりと枚挙に暇がない
このように内臓脂肪は体の内部から静かに健康を蝕むため、皮下脂肪よりも遥かに危険視されている。そしてこの内蔵脂肪型肥満は「栄養失調型肥満」「飢餓肥満」と呼ばれている。この言葉の矛盾は現代の食生活の問題点そのものであり、雑に言えば「カロリーは過剰なのに体に必要な栄養素が決定的に不足している」状態を指している。お腹は出ているのに、体の中は栄養不足で悲鳴を上げている…とイメージして貰いたい。
こうなる原因はまず第1に言う間でもなくカロリーの摂り過ぎ…ではなく「偏った栄養バランス」によるものだ。菓子パン、カップ麺、清涼飲料水、揚げ物など、高カロリー・高糖質・高脂質でありながら、筋肉や体の調子を整えるために不可欠なタンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維が極端に少ない食事をしていることが原因だ。そして言い方は悪いのだが、こういった食品は往々にして低価格であり貧困層やお小遣い制の夫が好みやすい。というかタンパク質が高い。最近はプロテインの値上げが止まらない。少し前に1kg2000円で変えたgrongのプロテインは2025年8月現在では3480円だ。
こうした偏った栄養バランスの食事だと体はカロリーが足りていても、必要な栄養素が足りないので「more food!」と偽の食欲を湧かせる。その結果、さらに質の悪い高カロリーなものを食べてしまう…という悪循環に陥ってしまう。つまり「家を建てるための資材(タンパク質・ビタミン・ミネラル)は無いのに、ガラクタ(過剰な糖質・脂質)ばかりが運び込まれて、敷地(お腹周り)に溜まっている」ような状態だ。見た目は太っていても、体の中はスカスカで、機能不全に陥っている。これが内蔵脂肪型肥満が「栄養失調型肥満」や「飢餓肥満」と呼ばれる理由だ。要は現代日本において男性は高カロリーだが低栄養の貧相な食事をしているということだ。
こうなってる理由は統計的な裏付けは残念ながら用意出来ないが、ワーカーホリックで食事する暇も惜しいリーマンが菓子パンばかりを食べたり、妻がオカズを必要量用意出来ず白米でカロリーを補わせたりしているのが原因だと思われる。また不景気下における家庭支出において真っ先に削られるのは夫関連の支出だというのは経済学の常識で「パパの立場指数」とも呼ばれている。
また以前にも書いたが日本においては男児の栄養失調や低身長が増加傾向にある。詳しくはコチラ
と長く書いたが日本の男性はつまり飢餓状態に陥ってる方が決して少なくはないのである。そしてこうした飢餓状態は直接的に美的判断に影響を与えることが実験的に示されている。
例えば1時的に空腹を感じさせられたり、経済的に不安定な状況を想起させられた男性は、満腹状態あるいは経済的に安定していると感じている男性よりも、体重の重い女性の姿をより魅力的だと評価する傾向が確認された。具体的には大学の食堂に入る前=空腹の男子大学生と、食堂から出てきた後=満腹の男子大学生に女性の好みの体型を尋ねたところ、空腹時の男性は、満腹時の男性よりも重い体重の女性を好む傾向がハッキリ見られたのだ。
好景気と不景気の生殖戦略
女性の体型に対する嗜好、特に体脂肪量に関する好みは、文化や時代を超えて普遍的なものではなく、資源の利用可能性と密接に相関していることが、数多くの研究によって示されている。この現象は「資源希少性仮説」として知られ、食糧や経済的安全保障が低い環境では、脂肪(adiposity)が健康、資源へのアクセス、そして生殖能力の高さを示す貴重なシグナルとして機能するという考えに基づいている。そしてコレが普遍的な現象であることは異文化比較研究で確認済みだ。要はこのような現象は世界中どこでも見られるということだ。
資源が乏しい文化圏の男性は、資源が豊富な文化圏の男性に比べて、より体重の重い女性を好む傾向が1貫して見られている。またこのパターンは文化間に留まらず、同1文化内においても観察される。例えば、発展途上社会では社会経済的地位(SES)と女性の肥満率が正の相関を示すのに対し、先進社会では逆の相関が見られるのだ。
何故男性がこうした嗜好の変化を引き起こすのか?は適応で説明可能だ。雑に言えば食糧が不安定だったり栄養が偏る環境において、体脂肪の蓄積は飢饉に対する「保険」であり、妊娠・授乳期を乗り切るために不可欠なエネルギー源となる。したがって、ふくよかな体型は、その女性自身とその家族が安定して資源を確保できていることの正直なシグナルとして機能するのだ。
そしてこうした変化は女性にも影響を与える。具体的には女性は好景気になるほど痩せていき、そしてスカートの丈が短くなっていく。このスカートの丈は株価と連動し、好景気には短く、不景気には長くなるという理論は「ヘムライン指数」と呼ばれているが、研究が進んだ結果として現在は「女性のスカートの丈は経済の先行指標ではなく追行指標」であることが判明している。雑に言えば景気状況と女性のスカート丈と3年から4年程度のタイムラグがある。
https://koreascience.kr/article/JAKO201534851987376.pdf
女性の求愛行動
経済学においてカルテルとは同業種の企業が競争を制限し、価格や生産量を協定によってコントロールすることで、市場における独占的利益を確保しようとする企業連合を指す。この概念を社会分析に転用し、女性たちが集団として、セクシュアリティの表出に関する暗黙の規範を形成し、その規範からの逸脱者を罰することで、自らの性的魅力という「市場価値」を高く維持しようとする集合的行動は通称pussy cartelと呼ばれている。これに関しては私の書いた記事を読むような読者なら1度は耳にしたことがあはずだ。
…が近年、脳の性差研究によってこの説は明確な誤りであることが判明している。勿論、女性がこのような行動をしないではないし、女性が他の女性に苛烈な攻撃性を有する事は散々に検証されている。しかしこのpussy cartelは目的ではなく結果であった。女性の他の女性に対する攻撃は男性のソレと同じく直接的な求愛行動である。
2025年現在、人間を攻撃行動や(無差別な)発情に向かわせるのは男性ホルモンではなく女性ホルモンの働きである事が判明しつつある。詳しくはコチラ。
これはこれまでのホルモン研究の前提を覆す大発見である!…とはならない。何故なら研究者や医療従事者の間では経験則的に知られており、実際に男性の情緒を安定させる為のテストステロン(男性ホルモン)補充療法はあっても、女性の情緒を安定させるためのエストロゲン(女性ホルモン)補充療法はなく、後者の試みは悉く失敗していたのが答えだ。
直接的に女性の性内競争と女性ホルモンの関連を調べるべく、閉経前の女性を対象に、ホルモンレベルと競争意欲の関係を調査した研究がある。その結果、卵胞期(排卵期に近い時期)でエストラジオール(卵胞ホルモン)のレベルが高い女性ほど、他者からの注目をめぐる競争において、より高い意欲を示すことが明らかになった。エストラジオールは排卵を促すホルモンであり、この時期は妊娠の可能性が最も高まる。つまり繁殖の好機に、配偶者を獲得するための競争メカニズムが生物学的に活性化されると考えられる。
これを間接的に裏付ける研究は枚挙に暇がない。例えば妊娠しやすいとされる若い女性は、もはや最も妊娠しやすい時期を過ぎた年配の女性よりも、他の女性の噂話をする傾向があることが明らかになっている。更なる間接的な裏付けとして女性の排卵期を踏まえたうえで男性と女性の顔の魅力を評価させる研究では、同性のライバルに対する競争相手の軽蔑(低い評価)は、女性が最も妊娠しやすい時期に頻繁に見られた。対照的に、女性は排卵期の最も妊娠しにくい時期には同性のライバルに高い評価を与えることが確認された。
身も蓋もない事を言ってしまうと、男性の女性に対するストライクゾーンは極めて広い。スレンダーな渋谷凛を好きなオタクは、それはそれとして三村かな子も好きなものだ。性格に関しても余程難ありじゃなければいけてしまう。この男性の懐の広さは女性目線では「選ばれる為の差別化が難しい」ことを意味する。要は(余程じゃなければ弾かれない)女性にとっては男性に選ばれる為に努力するより、同性を押さえつける方がコスパがいいのだ。その為、女性の求愛行動は同性への抑圧の為の攻撃という形をとる。
では、どのような時にこのような求愛行動が勃発するのか?その引き金は「資源の非対称性」、特に同性間での非対称性に対する敏感さにあることを突き止められている。
国際的な研究では、既婚で子供を持つ男女に対し、同性あるいは異性の知人が自分よりも優れた資源(例:職場での高い地位、身体的魅力、協力的な配偶者、経済的裕福さなど)を持っている状況を想像させ、その際の感情的反応を評価させた。その結果、極めて重要なパターンが浮かび上がった。女性は同性の他者が自分より優れた資源を持っている状況に対し、男性が同様の状況に置かれた場合よりも、有意に強く否定的な感情(嫉妬、不快感など)を抱くと報告したのだ。とは言え、皆コレは知ってた話ではあるだろう。これも実証されたこと自体に価値がある研究の1つである。
注目すべきは、この強い否定的反応が、異性の他者が優れた資源を持っている場合には見られなかった点である。むしろ女性は男性よりも、優れた資源を持つ異性に対して肯定的な反応を示した。この事実は女性の競争心理が、無差別な嫉妬心とは全く異なる、高度に専門化されたメカニズムであることを示している。それは自らが属する女性コミュニティ内での社会的地位や資源配分を常に監視し、自らの相対的な地位が脅かされる可能性のある同性のライバルに対してのみ、選択的に作動する警報システムのようなものだ。このシステムは配偶者や資源をめぐる直接的な競争が発生する以前の段階で、潜在的な脅威を検知し、対抗措置(例えば、ライバルの評判を落とすなど)を準備するための心理的基盤となっている。
この求愛行動が集団という形をとるとどうなるか?それは最も魅力的な女性への攻撃として発露されるのだ。
醜さは作られる
印象派の裸婦画の女性達は大体豊満な体型をしている。人類史においては最も美しい女性は意外にも「母」とされており、古代ローマで女性の祭典として行われていた「マトロナリア」をモチーフとした作品には様々な老若様々な女性が登場するが、その中心は大体母であった。
西洋文明における宗教画も大体は母の豊満な肉体を描いており、マリアや他の聖人を女性ならではの人生への貢献として称えられていた。ふっくらとして控えめで穏やかで、生命を宿す/産んだ存在として。こうした母の作品でシコっていた男性もいたとは思われるが、それはそれとして豊満な身体の母は人類史においてセクシーを超えた美の体現者とされていたのだ。
しかしご存じの通り、こうした価値観は現在政治的に正しくない。フェミニズムはこうした母性観を抑圧的なものとして拒絶し、それは女性を家庭内奴隷に閉じ込めるために男性が考案した役割だと主張した。その代わりに、彼女たちは解放された女性像を称賛した。性的に表現力豊かで、出産を拒否し、生物学的な重荷から解放された女性像だ。彼女達がどうしてそのような行動に出たかは上記の「求愛行動」で完璧に説明可能である。
結果、母属性、体重増加、自然な老化は女性へのある種の懲罰のように扱う社会に変化した。代わりに女性は可能な限りセクシーを保つことを互いに強いて、化粧品に拒食…そして美容整形といった手段を用いて、加齢…時間という概念との無謀な戦いに身を投じている。
こうした戦略はミクロにおいては最適解だが、マクロにおいては解放された競争相手が増えることを意味する。今や女性達は互いの体を蔑み、贅肉やしわ…果てにはEラインやら中顔面やら人中短縮やら、最早男性には何を言ってるのか分からない部位までこまごまにあげつらってあざ笑う。勿論男性を喜ばせる為ではなくライバルを傷つける為だ。その目的は相手の性的地位を貶め、自信を奪うことだ。内気で、自信がなく、恥じらいを感じている女性は自分に脅威にはなり難い。
しかし1方で男性は女性達の競争は最早何がなんだか分からない。むしろ「美容整形女性は気持ち悪い!」「サイボーグみたいだ!」「ガリガリ過ぎてセクシーに感じられない!」と明確な拒絶反応を起こしている。しかし、それこそが彼女達の狙いなのだ。それまで男性から支持を受けいていた美の基準(母等)を貶め同性を男性から遠ざけ、同様に偽の美の基準を同性に押し付け男性から遠ざけるのが目的なのだから。
結局のところ、現代社会で起きているのは、男女間の壮大な性的シグナルのすれ違いに他ならない。男性と女性は、それぞれ異なる生物学的・社会的な圧力に突き動かされ、互いが理解不能な「魅力」の基準を追い求めている。
「気持ち悪い」が加速させる競争のインフレーション
男性が女性の美容競争を「わからない」「気持ち悪い」と評することは、この競争にブレーキをかけることにはならない。むしろアクセルを踏み込む結果にすらなっている。何故ならこの競争の主戦場はもはや男性の評価という土俵にはなく、女性コミュニティという閉じたコロッセオの中で行われている「如何に偽の美の基準を賞賛しつつ偽の美の基準で他の女性から優位をとるか?」という複雑な文脈の闘争だからだ。互いに降りるタイミングを伺っているチキンレースと言えるかもしれない。(そしてある種の女性は偽の美の基準を真に受けて崖から飛び降りてしまう)
そこで重要になるのは「他の女とどう違うか」「他の女より如何に優れているか」という相対的な評価軸である。男性に理解できないような微細な美の基準(涙袋の形、人中の長さ、完璧なEライン)に精通し、それをクリアしていること自体が、他の女性に対する知的・経済的・美意識的な優位性を示す記号、つまりマウンティングの道具となる。男性から「気持ち悪い」と言われることは、他の女性にライバルとして攻撃を受けるのを防ぐ盾であると同時に、「私は貴方達には理解できないレベルの美を追求している」という鉾なのだ。
こうして女性たちの美の基準は、男性の生物学的好みから乖離し、青天井のインフレーションを起こしながら先鋭化していく。それは株や仮想通貨のバブルに似ている。実体経済(=男性の好み)からかけ離れたところで、プレイヤー(=女性)同士の期待と不安だけが価格(=美の基準)を吊り上げていくのだ。
オタクが求めるのは安心感
現実の女性たちが繰り広げる熾烈な椅子取りゲームから弾き出され、またその過剰な競争に嫌気がさした男性(特にオタク)たちは、どこに安らぎを求めるのか? それがムチムチだ。
現実の女性が追い求める「美」が、競争に勝つための「記号」へと変質していく中、ムチムチ女性キャラクター達は極めて純粋に男性の生物学的本能に応える形でデザインされる。飢餓感と不安感を抱える男性が本能的に求める「豊かさ」「健康」「包容力」「生命力」――。それらを最も分かりやすく視覚化したものが、現代のトレンドである「ムチムチ」なのだ。
彼女たちの豊満な肉体は、栄養が満ち足りていることの正直なシグナル (Honest Signal) だ。現実の女性たちがダイエットや美容整形によって隠蔽、あるいは破壊しようとしている生物学的な魅力を、2次元の彼女たちは何のてらいもなく、むしろ誇らしげに提示してくれる。そこに嘘や見栄、マウンティングは存在しない。だからこそ男性はそこに絶対的な「安心感」と癒しを見出している。
この「安心感」は不同意性交等罪で男女の関わり…特に男性→女性へのソレが高リスクで緊張感を伴ったものとなっていく社会において、ますます重要なものになっていくと確信している。現代のオタクの主要な消費先であるVtuberの配信を見れば分かることだが、VtuberとV豚の関係は揶揄抜きで「女友達」のソレに近い。Vtuberには例えば宝鐘マリンには「年増」という弄られポイントが存在し、V豚は事あるごとにそれを結構キツイ感じで指摘する。しかし宝鐘マリンはマジギレすることはなく軽く怒って次に行く。露悪的な言い方をすれば「ハラスメントを安心して行える場」「親密な関係だからこそ許されるスキンシップを安心して行える場」といったところだ。
面白いんだよなあ
女友達と話してる感じがして
これ嫌ってるやつは女と話したことないんだろな
結論
ここまで長々と論じてきた「ムチムチ好きになるオタク」と「痩せ行く女性」という現象。これは単なるサブカルチャーの流行り廃りや、女性の美容意識の変化といった表層的な話ではない。それは現代の男女がそれぞれ全く異なる種類の『飢餓』と『恐怖』に苛まれ、その結果として互いに相容れない生存戦略を採らざるを得なくなっている、という深刻な構造的問題の現れなのである。
男性が直面しているのは、栄養的・経済的な「飢餓」と、現実の女性とのコミュニケーション・リスクに対する「恐怖」だ。この2重の苦しみから逃れるため、彼らは絶対的な栄養と安心感を保証してくれるファンタジー、すなわち「ムチムチの2次元キャラクター」という名の安全地帯(セーフティゾーン)へと避難する。
1方女性が直面しているのは、熾烈を極める性内競争で敗北し、より良い配偶者を獲得できなくなることへの「恐怖」だ。男性のストライクゾーンが広く、かつ現実の男性が2次元に逃避することで「選ぶ側」としての機能が低下する中、彼女たちはより少ないパイを奪い合うことを強いられる。その結果、同性のライバルを蹴落とすための軍拡競争(=痩身・美容整形)に、際限なくリソースを投じ続けるしかない。
男性は「生存」のために豊かさを求め、女性は「競争」のために鋭さを求める。向いている方向が根本から違うのだ。
この致命的な断絶は、もはや個人の努力で埋められる段階にはないのかもしれない。互いが相手の駆動原理(オペレーティングシステム)を理解しようとしない限り、コミュニケーションは成立せず、パートナーシップの形成はますます困難になるだろう。
サラダバーで無意識にベーコン(=タンパク質・カロリー)に手を伸ばす男性と、その横で野菜のグラム数を計算し、高カロリーなベーコンを拒絶する女性。同じ空間にいながら、全く別の現実を生きる両者の間の溝は、これからも静かに、そして確実に深まっていくだろう。



コメント
3ヤングマガジンで、最近『大きいムキムキ小さいむちむち』という、むちむち版『月曜日のたわわ』といったような、ただひたすらむちむち女性キャラクターを愛でる漫画が始まり、二次三次ともにスレンダー好きの私としても潮目の変化を感じざるを得ませんでしたね。
肉体面での痩せ⇔ムチムチと同じ構造が精神面での攻撃性⇔包容力にある
実際細いのに胸がデカくて顔も整ってる女性見ると「夜職の女かSNSに毒された女かな」って思ってしまうので、ふくよかな人のほうが安心感がある。