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タイシンがメンヘラなんてもんじゃない - もうちゃんの小説 - pixiv
タイシンがメンヘラなんてもんじゃない - もうちゃんの小説 - pixiv
4,307文字
タイシンがメンヘラなんてもんじゃない
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2023年3月29日 23:20

"アンタの家で……、ゴロゴロしたい"


レースで勝ったご褒美は何がいい?と、タイシンに訪ねたところ、こんな答えが返ってきた。

"なんだそんなことか"と、この時は平然と言ってのけたが…。実際は心の中で涙が出るくらい、俺は喜んでいた。

だってさ、ずーっとつっけんどんだったあのタイシンが、自分から距離を詰めてくれるようになったんだぞ?そりゃ感動するさ。

最近は随分と懐いてくれるようになったと感じてはいたが…、まさかここまでとは思っていなかった。

部屋に連れ込むなんて、トレーナーとしてどうなんだ?って疑問もなくはないが……。ま、タイシンなら大丈夫だろう。

彼女の性格上、間違っても変なことにはなるまい。そもそも俺のこと男として意識すらしてないだろうし。はっはっはっはっ!

まぁそんなこんなで、今日の昼ごろにタイシンが我が家に遊びにくる。何の面白味もない俺の部屋だけど、せめて精一杯持てなそうじゃないか。

と、そんな事を掃除しながら考えていると…



ピンポーン


ガチャ


ガチャガチャ


「ねぇ、扉開けてよトレーナー」


早速お姫様のご到着だ。

しかし、予定より8時間くらい早いな。……というかまだ早朝なんだが?いくら何でも早すぎやしないか?部屋の掃除が終わってないのに…。


ピンポーン


──────まぁいいや、こんな事もあるだろ。ともかくすぐに彼女を迎え入れよう。


「はーい!ちょっと待ってタイシn」














「あのさ、アタシが来るってわかってんのになんで鍵かけてんの?普通さ、扉は開けたまま、アタシがすぐ抱きつけるように両手広げて待ってるよね?以前のアンタなら絶対そうしてたのに、すっかり変わっちゃったね。もうアタシに興味とかなくなった?それとも他のオンナできたとか?まぁ別にそれならそれでいいけどさ。……その時はこっちにも色々考えあるから、覚悟しといてね?蹴り飛ばすとか、そんな生易しいモンじゃすまさないから。あ、もしかしてこういうのがメンドくさいから、アタシのこと嫌になったの?でもさ、最初にメンドくさいことしたのって…アンタだよね?暑苦しいくらいアタシにアタックしてきたり、"性なる一歩半"とかアタオカなポエムを世界中に垂れ流したり、一生墓の中まで面倒看るとか宣言してみたり、もう好き放題アタシの心掻き乱してきたじゃん。そういうのが全部全部積み重なって、今のアタシがあるの。わかる?今のアタシを作ったのは紛れもなくアンタなの。こんだけアタシの心をドロッドロにとかしていてさ、突然三下り半つきつけられたら……、狂うでしょ?普通。そうだよ、アタシはもうアンタに狂ってんの。オンナ一人狂わしといてさ、ハイそうですか…で済むわけないじゃん。こっちも伊達や酔狂で追い込みウマ娘やってんじゃないっつーの。いい?覚えてといて。アタシは絶対アンタのこと逃がさないから、地の果てまで追い込んでやるから。アタシの追い込みが激しいのは、世界中の誰よりアンタが知ってるでしょ?ふふ、どんな気分なんだろうね?自分が教えた走りで追い回されるのって。想像したらちょっとゾクゾクしちゃった。あ、でも大丈夫だよ。追い付いても怪我なんかさせないから、安心しなよ。……例えアンタがどれだけアタシを傷つけたとしても、アタシはアンタを本気で傷つけたりしないから。…肉体は、ね。嘘じゃないってば!なんならさ、今ここでアタシの事めちゃくちゃにしてみなよ。殴ってもいいし、蹴ってもいい。身体を好きにしたいなら……、うん、好きにしなよ。本当はこんな形でそういうことするの…嫌だけど、最初はやっぱりキスからのハグからのうまぴょい♡が良かったけど、それでアンタがアタシを信じられるなら…全然いいよ。覚悟ならとっくにできてるっつーの、甘くみんなよな。身体も綺麗にしてきてるし、下着なんかそもそも着けたことすらないから、シたいならすぐできるよ。もちろん抵抗はしない、約束する。アタシはアンタとの約束は絶対守るの、知ってるよね?普段素直になれないアタシだけどさ、アンタと交わした約束だけは……絶対守るから。これってさ、不器用なアタシなりの精一杯のアピールだったんだけど、やっぱり気付いてなかったよね?うん、そうだよね…知ってた。だって、アタシのこと最初から何も疑ってないんだもんね。それって凄く優しくて……、凄く残酷なんだよ?こうやってアタシみたいに勘違いさせちゃうんだもん。本当アンタってタチ悪いよね。………ねえ、あのさ。強がっちゃったけどさ、やっぱりアタシのこと捨てないで…って、今更言っても、いいかなぁ…?ごめんっ……、やっぱりアンタのこと…諦められないんだよ!覚えとけとか言ったけど、あんなの全部嘘!アタシなんか、アンタがいなかったらもう走れない!立てない!生きていけないんだよ!!追いかけ回す気力なんかあるわないじゃん!!支えを失って走れる生き物なんかいないんだから!!ねぇ、だからさ、興味ないとかそんな酷いこと言わないで!アタシのことめちゃくちゃにしていいから!なんだって受け入れるから!お願いだから……、側から居なくならないで…!アンタあの時"一生"って言ったじゃん!一生ってさ、一生って意味なんだよ!?ずーっとなの!死が二人を別つまでって意味なの!軽々しい気持ちで言っていい言葉じゃないの!わかってんの!?なぁ逃げんなよ!アタシをここまで狂わせた責任、最後までとれよ!責任、とれよぉ…。うぅ……」



ガチャ


「タ、タイシン!あのっ、すぐ部屋入ってくれるかな?」


「は?何急に。つーか開けるの遅いんだけど」


「それはごめん、本当に謝るから。とにかくすぐ部屋入って。俺通報されちゃうから、ねっ?」


「はいはい。わかったから、暑苦しい顔近づけんなっつーの」


「ごめんごめん」


「…………ん」



「タイシン?どうしたの?早く中に…」


「ん!!」


「??」


1分1秒でも早く中に入って欲しいのに、彼女は手を広げたまま何故か動こうとしない。

何やってんだこのクソガキ、さっさと入れや。近所の奴等がめっちゃこっち見てんだよ。


「………ねぇ、何ですぐハグしてくれないの?やっぱりアタシに飽きちゃったの?」


「!!」


「……そっか、わかった。じゃあ今から叫b」


「タイシンぎゅー!!!」


「ぎゅー♡♡♡」



--------------------



「あのさ、いきなり抱きついてくるとか本当あり得ないんだけど!アタシだから良かったものの、普通通報もんだよ?これ」


「………」


「アンタっていつもそうだよね、隙あればすぐセクハラ。どんだけアタシの事好きなんだよ」

「つかさ、トレーナーだからってウマ娘に何してもいい訳じゃないんだよ?まぁアタシには何してもいいけど、そこん所勘違いしないでよ」


「……有り得ないのは君だよ。俺の家の前で特級の呪詛なんか吐きやがって、住めなくなったらどうしてくれんだ」


「はぁ?意味わかんないし。ゲームして大人しく待ってだけなんですけど?」


「お前あの時手ぶらだったろ」


「アタシくらいになると、もうゲーム機とかなしでゲームできんの。……それくらい、わかれ」


「………まぁ、いいや。頭おかしくなりそうだから、一旦ゲームの話はおいておこう」


「はーい」


「……あの、一つだけ確認しておきたい事が、あるんだけどさ…」


「何もじもじしてんの?気持ち悪いからさっさと言って」


「タイシンってさ、俺のこと……好き、なのか?」


「ハァ!?アンタいきなり何言い出してんだよ!!」


「あ、ごめん!!やっぱり違──────」




「もういいよ、謝んなくて。勘違いさせるようなことしたアタシにも責任あるし。トレーニング終わる度にさ、頭撫でさせたりお膝の上座らせてっておねだりした、アタシにも責任はある。アンタが部屋に来るタイミングで服を半脱ぎ状態にしたりしたり、そのまま体調悪いふりして寄りかかってアンタの身体触りまくったアタシにも、やっぱり責任はあるよ。アンタには刺激が強すぎたよね、ごめんね?反応がおもしろかったらさ、ついからかっちゃった。だって攻める時はグイグイくるくせに、こっちがちょっと攻めた途端オロオロしだすのって、最高に面白いじゃん。ちゃんとアタシのこと"オンナ"として見てくれてるんだって、……嬉しくなっちゃうじゃん。そんでさ、期待しちゃうじゃん。アタシに気があるのかも……、って。そんなはずないのにね。ね?そうでしょ?アンタはアタシの事なんか眼中にないもんね?そうじゃなきゃ軽々しく"一生"とか言わないもんね?良識のある大人がさ、年頃のオンナ捕まえて"一生"とか言わないもんね。……そう、言わないんだよ、普通はさ。なのにアンタは言ったんだよ。それこそ一生に一度しか言われないような言葉を、アンタはアタシに言ったんだよ!!ねぇ、これがどう意味かわかる!?アタシはあの時"堕とされた"んだよ!!もう引き返せないくらい堕とされたの!!なら責任とれよ、いい大人なんだからさぁ!こっちはあの日から毎日(妄想で)産んでんだよ!アンタとの子供何人こさえたと思ってんの!?ドームくらいなら埋められるよ?……それくらい、わかれ!!もっとアタシと子供のことも見てよ!!仕事仕事ばっかりで最近全然構ってくれないじゃん!!結婚する時にした約束、もう忘れちゃったの!?寂しくさせないって言った!ずーっと愛してくれるって言った!!!全部覚えてんだからね!!アタシがチビだからって舐めんじゃねぇよ!!アンタから貰った言葉は一言一句全部ノートにメモして覚えてんだ!甘くみんなよ!!離婚裁判の時不利になるんだからね!!……いやーーー!!!!離婚なんて言葉簡単に使わないで!!!!そんなの考えたくない!!いい?アタシは絶対離れてやらないんだから!どうしてもアタシと別れたいなら、この首を掻っ切って息の根を止めt……は?何?今いいところなんだけど。…あぁ、アンタのこと好きかって?うん、好きだよ。で、それが何?続けていい?」



「タ、タイシン…」


「だから、何?何震えてんの?」

「今からアタシが"マジ"だってこと、アンタに教えてあげるつもりなんだけど。ほら、ここにちゃんと包丁も用意してあr」







「タイシンぎゅー!!!」


「ぎゅー♡♡♡」



おわり


タイシンがメンヘラなんてもんじゃない
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ちょっとツン要素少な過ぎたかも、ごめんなさい。

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8241,00726,001
2023年3月29日 23:20
もうちゃん
コメント
ペペロンチーノ(サボり魔)
ペペロンチーノ(サボり魔)
俺だったら窓割って逃げるかな
2023年10月22日
グラット(マイピク受付打切済)
グラット(マイピク受付打切済)
そうか。この作品が「もうちゃんウイルス」の発生源か…!つまり、タイシンを吸えば治るのか!?
2023年9月18日
カイヤン
カイヤン
これはトレーナーが悪いのでは?
2023年8月16日

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