2025年、「Anime Expo」に初のブース出展を決め、さらに存在感を増したグローバル企業が米Netflixだ。日本以外の全世界でソニーグループ傘下の米クランチロールがユーザー数を伸ばすなか、圧倒的な会員数を持つNetflixのアニメ強化は、日本のアニメ界にとって大きな意味を持つ。インド以外の全アジアでコンテンツ調達部門を率いるキム・ミニョン氏と、アニメのコンテンツ調達を担当する山野裕史氏は、Netflixから日本のアニメをどのように広げていこうとしているのか。
これまでも屋内外の広告やパネルなどで参加していたが、意外にも「Anime Expo」にブースを出すのは初めてだという米Netflix。近年、アニメのラインアップを拡充し、さらに充実した編成を組むなかで、満を持して2025年、北米最大のアニメイベントでの取り組みも拡大した。インタビューの前日には、米ロサンゼルス支社の1階ロビーで、日本のアニメ関係者を集め、Netflixがいかにアニメを強化していくか、キム・ミニョン氏、山野裕史氏によるプレゼンテーションも行われたという。
Netflix コンテンツ部門 アジア担当バイスプレジデント
Netflix コンテンツ部門 ディレクター
──現状、Netflixのコンテンツにおける日本のアニメ作品の貢献をどのように分析していますか?
キム・ミニョン氏(以下キム) 過去5年間で、アニメの視聴は非常に成長しています。現在Netflixでは、約50%のユーザーがアニメを視聴しており、これは1億5000万世帯、控えめに見積もっても3億人以上に相当します。視聴時間も過去5年間で3倍に増加しており、アニメは今まではもちろんのこと、Netflixのビジネスと将来の成長にとって非常に重要なジャンルだと考えています。
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