滋賀県長浜市は22日、市立長浜病院で受けた心臓手術の後に死亡した市内の60代女性の遺族に解決金5千万円を支払うと発表した。29日開会の市議会9月定例月議会に関連議案を提出する。病院側は「過誤との認識はないが、原因調査を踏まえ改善の余地があると考え、解決金を支払うことで遺族との和解に合意した」としている。
同病院によると、2024年6月10日、女性の心臓弁置換手術を施した際、意図しない冠動脈切開を行った結果、心臓が血流不足に陥った。女性はいったん持ち直したが意識は戻らず、同7月4日に血栓症のため死亡した。
病院は外部有識者を含めた医療事故調査委員会を設置し、今年1月に遺族に調査結果を説明した。結果によると、女性は冠動脈が大動脈の壁内にあるまれな先天的形態で、事前には把握が困難だったという。病院は改善策として、現状では必須でないCT検査を今後は術前に行って形態を把握するとしている。高折恭一院長(市病院事業管理者)は「治療の成果を上げられず、ご遺族におわび申し上げる。より安全に手術を実施できる体制構築のため取り組みを進めたい」とコメントした。