というのも、神様からも僕は働きすぎているから身体を休めるように厳命されたためである。
「別に気にしなくていいのに」
そう僕は呟きながら街の中を歩いていく、武装した状態で。
何故かはわからない、それでも拭い去る事の出来ない不穏な気配が漂っている。
なんだろう、この違和感は・・・。
「おい、
「ヴァレッタ様、稼働可能なのは五体のみです。他の個体はまだ運用に不安材料が取り除けてはいませんので無理に稼働させた場合潰れるだけですね」
ヴァレッタの問いに研究者が答える。
「チッ、あの化け物に対抗するには少ねぇな・・・。いや、待てよ・・・そうだな」
「どうかされましたか、ヴァレッタ様」
あることを思いついたヴァレッタに対し研究者が問いかける。
「なに、どうせ潰れちまうなら役に立つ潰れ方をしてもらうじゃないか」
「つまり、どういうことでしょうか」
「あの五体以外の
「は!?」
ヴァレッタの発言に研究者は思わず声を上げる。
「これ以上時間は与えられねぇ、他の
「なるほどでございます、もったいない気もしますがその方がよろしいかと」
最初の発言に驚いていた研究者だったが、ヴァレッタの意見に賛同している。
「それに爆弾にした方が民衆共も巻き添えになるから一石二鳥だ」
ヴァレッタの狂気に満ちた笑いが地下に響きわたる。
悪意の牙がひっそりと忍び寄ってくる、喰らいつき飲み込む時を待つ。
僕は屋台で串焼きと飲み物を買って食べ終えると
「なんだこれ」
悲鳴を聞いて向かった先ではモンスターで広場が大混乱になっていた。
「まずはモンスターを・・・!?」
モンスターの撃退をしようと剣を抜いた瞬間、黒い
戦斧を受け止めると衝撃が生まれ周囲の人間が巻き込まれていた。
これは不味いと思い、僕はダンジョンに向かって走り出す。
すると、戦斧だけではなく十数人の襲撃者が姿を見せる。
そして、一人の襲撃者が住民達の多くいる場所で立ち止まり懐からあるものが見えた。
それは何らかの装置に取り付けられた火炎石だった。
その時僕は椿に教えてもらった
「ふざけろぉっ!!」
認識した僕はその瞬間、その襲撃者の元に駆け出し妨害してくる襲撃者達を蹴散らしその場所にたどり着き胸ぐらを掴み全力で宙に投げた。
その瞬間、その襲撃者は爆ぜた。
しかし・・・、その一連の流れは最悪の形を成した。
「い、
誰かはわからない声、それでも
「くそっ!!」
周囲は大混乱、モンスターだけでも騒ぎになっていたが人間爆弾が最後のダメ押しとなってしまった。
しかし、僕はモンスターに意識を回すことが出来ない。
人間爆弾が一人なはずがない、だからこそ襲撃者達は放置は出来ない。
だから、僕はモンスターは他の冒険者に任せて黒
「お前達の目的は何だ、なんでこんなことをする!!」
声を張り上げながら問いかけるも襲撃者達は無言を貫きながら戦闘を続行する。
更に隙を見て人間爆弾を発動させてくるからこの上なく厄介だ。
そして、
つまり、それは
「くそったれがぁああっ!!」
僕はそう吠えながら攻勢に出る、すると一人の襲撃者がしがみついてくる。
その瞬間、服を掴んでいる両腕を切り落とし蹴り飛ばしたと同時に爆発する。
「チッ」
その矢先、襲撃者の太刀の一閃を躱し剣を振るう。
高速の剣戟を繰り広げる中で襲撃者の顔を隠していた
「やはりか・・・」
襲撃者の一人は獣人、
しかし、それは些事であり問題ではない。
僕の予想は当たってしまっていた。
そう、眼の前の彼女は
しかし、気になることもあった。
何故、彼女はあんなにも眼が虚ろになっているのか・・・。
何か精神汚染系の魔法か
もしかして、あれが彼女の意識を奪っているものなのか?
そう考えている暇はあまりない、他にも襲撃者がいる以上彼女ばかりにかまけてはいられない。
「一か八かだ」
そう言いながら僕は駆け出した、それに合わせて彼女も向かってくる。
先手は彼女の左の小太刀での牽制、それを剣でわざと受け小太刀を弾き飛ばす。
その後に右の太刀を両手で掴み切り捨てようと僕に振るわれるも懐に飛び込み刃の根元で受ける。
そして、距離を潰した僕は彼女の首にある首輪を掴み引き千切った。
すると、彼女は糸の切れた糸人形のように倒れ込む。
「まず一人」
そう言って僕は次の襲撃者の方を見ると、そこには三人一塊になった襲撃者が撃鉄を引いた。
「しまっ・・・!!」
回避は間に合わず吹き飛ばされてしまう。
更に三人一塊の人間爆弾は次々に起動されてしまい街を破壊していく。
「くそっ」
悪態をつきながらも立ち上がり、剣を構える。
襲撃者達が一斉に攻勢に出てくる。
しかし、僕は既に斬るべき場所を見極めた。
それは首に装着されている首輪だ、そこを斬れば一時的ではあるが気を失い拘束出来る。
そう考えた僕は駆け抜けた、それこそ襲撃者達が反応することが出来ない速度で。
そして、その速度のまま首輪を破壊した。
すると、さっきの
「一先ず全員連れて行くしかないな」
そう言って僕は
神様は避難所となっていた
無事で本当に良かった、本当に。